それから数年が経ちました。 神様との約束からは数十年が過ぎました。 今日も昨日と同じように、光が射すのを待ちこがれています。 いつか必ず救いが訪れると、いつまでも信じてやみません。 そしてついに、ドアが開かれました。 封じられていたような重々しい音をたてながら、ついにドアが開かれました。 解放者は警戒するような足取りで、ゆっくりとこちらに近づいてきます。 「やあこれは、出来損ないだ」 もちろんそれを聞いていました。 彼は何を言ったのでしょうか? 「お前は、出来損ないだな」 解放者が現れたというのに、部屋はいつまでも暗いままです。 いやむしろ、解放者が試験管の前に悠然と立ち、さらに闇が濃くなったような気がします。 「出来損ないよ、お前はどうしたい?」 「外に出たい」 「外?」 「そう、外だ。それから、光だ」 「お前は本当にそれを望むのか?」 心に疑念が生じます。果たして解放者は何を言うのでしょう。 光を求めて気が遠くなるような年月を耐えてきた身に、何を言うのでしょう。 「望みか、それがお前の。外には光がある、救いがある。悲しみに満ちた荒野の上にでも、業火に焼かれる鉄板の上でも、それは訪れる」 「ならば」 「それは訪れる。しかし、お前には腕も足もないではないか?」 「?」 「丸まったようなその手足で、どうやって光を救う?醜く歪んだそのまなこで、どう救いを受けるというのだ?」 「・・・・・・」 「さあ、光ある外に出るか?それとも、お前を守ってきたこの闇に留まるか?」 「・・・・・・」 「それはお前が決めることだ。神が決めることではない」