雪の日  投稿者:から丸&からす


 同じ記憶の中に、もうあなたはいない。
 思い返す度に涙する。今では遠く輝ける思い出。
 同じ記憶の中に、もうあなたはいない。
 もう戻らない。幸せだった日々。

 ねえ、浩平。もう戻れないのかな?
 あの頃には戻れないのかな?
 輪郭まではっきりと思い出せる、あの頃のあなたとわたし。
 あんなに近くにいたのに、今では声も届かないほど遠く。
 あなたの心の中に、もう私はいない。
 二人が二人でいられた。あの甘酸っぱい日々は終わったんだね。
 嬉しい?
 嬉しいかな。
 大人になっちゃったよね。
 あなたも、わたしも。
 今では声も届かないほど遠く。
 二人の間には、悲しい魔物のような空間。
 もしもそれを消せるのなら、
 もう一度、もう一度だけ、あなたの胸に抱かれたい。
 あの夜のように。
 きまぐれな天使か妖精が与えてくれた、あまりにも唐突な邂逅。
 幸せだった?嬉しかった?
 ねえ、浩平。

 あの頃には戻れないのかな?
 今でも心に焼き付いて離れない、輝ける日々。
 あの頃には戻れないのかな?
 まだ私の胸を焼き焦がす、結ばれた日のこと。
 いつかこの吹きすさぶ雪が溶ける日が来たら。
 私、あなたに会いに行くよ。
 抱きしめてあげるよ。浩平。
 なにもかも溶かすほどに。

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あはは・・・