注1:相変わらず、髭の出番は少ないです。 注2:これは、私自身がかなり昔に封印していたSSです。かなりの駄作です。 でも、「髭〜」自体、駄作として書いてるからいーんです(どキッパリ)。 注3:ここ最近投稿してなかったのは、初の「スランプ」だったからです。 注4:ちょっとポン太さん風味入ってるかもしれません。 注5:元々は「髭〜」になる予定など毛頭なかった、とゆーのはヒミツ中のヒミ ツです(だから番外)。 ★・。・゜・。☆・゜・。・゜★・。・゜・。☆・゜・。・゜★・。・゜・。☆ 昼休み。繭のお腹がくーくー鳴り始める。 「お腹すいた……」 「もう、一人で買って来れるよな?」 「……うん」 最近の繭の成長は著しい。 無茶な量を買って来る事もなくなり、込み合う購買で誰かに押されても泣かな くなった。 ……と思うのは甘かったのだろうか? 「みゅ♪」 「おぃ……」 12個。 それが、繭が買って来たハンバーガーの数だった。 「椎名……お前なぁ……!」 「ちょっと! あたしの机に置かないでよ!」 「わぁっ、繭っ、なんでこんなにいっぱい買って来るんだよっ!?」 「みゅー……食べれるもぅん……」 「絶対食えん」 「無理に決まってるでしょっ!!」 「繭……お腹壊しちゃうよ?」 「みゅー……」 繭は不満そうだった。 「……まぁいいだろう。試しに食ってみろ。絶対食えんから」 「♪」 ★・。・゜・。☆・゜・。・゜★・。・゜・。☆・゜・。・゜★・。・゜・。☆ ……30分後。 「みゅ♪」 「嘘だろ……?」 完食(こんな言葉あるのか?)。 12個といえば、かなり体格のいい育ち盛りの男子高校生でもキツいのではな かろうか? 少なくとも、小柄な繭には不可能な量のはずだ。 ……いや、そうでもないのか……? 浩平の脳裏には、カレー3杯を「ちょっとだけ」と言い切った某先輩の姿が浮 かんでたりする。 「まぁ……食えるのなら……それでいい……のかな……?」 「良くないわよ!!」 七瀬は机を半泣きで拭いていた。ハンバーガーのソースがあちこちについたら しい。 「ま、些細な事は置いといて……」 「ちっとも些細じゃないわよっ!!」 「ほぅ、椎名よりも自分の机が大事だ、と? 七瀬がそんな奴だとはおもわなかったな。 実に男らしくない」 「う、そ、それは……。……ってアンタ今、余計な事言わなかった!?」 「気のせいだろ。でもやっぱり、華穂さんには話しといた方がいいかもな」 「うん、そうしようよ」 ★・。・゜・。☆・゜・。・゜★・。・゜・。☆・゜・。・゜★・。・゜・。☆ 椎名家。 「……という訳なんです」 「そうですか。ところで、折原さんは砂糖いくつにします?」 「ええ、2つ……ってちょぃ待てぃ」 「あら? ミルクもですか?」 「紅茶じゃなくって!! 椎名の事です!!」 「ああ、繭の事ね。 最近、家でも良く食べてくれて、御飯の作り甲斐があるんですよ(はぁと)」 「(はぁと)なんてつけてないでっ!! 椎名が心配じゃないんですかっ!!」 「育ち盛りですし」 晴れやかに微笑む華穂さん。神は天にいまし、なべて世は事もなし、とでも言 わんばかりの天使のような笑顔だった。 「うーがーっっ!!」 頭を掻きむしる浩平。 既に血管は決壊寸前だ。このままいけば下流は大洪水、ってなくらいに。 かくして、何ら得る所なく、椎名家の訪問は終わった。 ★・。・゜・。☆・゜・。・゜★・。・゜・。☆・゜・。・゜★・。・゜・。☆ 数日後。 いつも通りに、遅刻寸前で瑞佳と共に教室に駆け込んだ浩平は、自分の机の周 りに人だかりが出来ているのを見た。 「おっ、来たか折原」 「住井……なんなんだ、この人だかりは?」 「……自分の机を見ればわかる」 「……?」 自分の机の周り。 すなわち、浩平、七瀬、繭、住井の机にまたがるようにして、「それ」はあっ た。 「……………………」 蚕。蛹。絹糸……そんな単語が頭を駆け巡る。 「……繭……?」 浩平がそうつぶやいた瞬間。 繭が割れた。 「みゅ♪」 「シャレかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――いっっっっっっっ!!!!」 ……中から椎名繭が出て来た(……あぁ……書いてて自分でくだらん……)。 「……もしかして、今まで異常なまでに食ってたのは……」 そう、このための伏線だ。 「みゅ♪」 「しかし……全っっ然、成長してないな……」 ぱっつんぱっつんのないすばでーでも期待してたらしい。 「じゃあ、別に繭作る必要性なんてどこにも……」 ごそごそ。 「!?」 その場の皆が一斉に繭(椎名に非ズ)を振り返る。 そこには―― 「みゅ♪」 「みゅみゅ♪」 「みゅー♪」 「みゅっ♪」 ……数人の椎名繭。 「ガッチ●ンかぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――いっっっっっっ!!!!」 ★・。・゜・。☆・゜・。・゜★・。・゜・。☆・゜・。・゜★・。・゜・。☆ ホームルーム開始直前。 「どうする……?」 「大丈夫よ。髭先生だし。……って、ギャ――――ッッッッ!!」 七瀬は5人の繭に囲まれていた。 5人が揃いも揃って七瀬のおさげを取り合っている。 ガラッ 「んあ〜」 「髭」こと、渡部茂雄教諭の御登場だ。 「んあ〜、今日は出席を取るか」 (なんでこんな時に限って……!!) 内心焦る浩平の心情も知らぬげに、出席は取られて行く。そして、 「んあ〜……椎名繭A」 「みゅ♪」 ……………………………………「A」? 「椎名繭B、椎名繭C、椎名繭D、椎名繭E……」 「みゅっ♪」「みゅー」「みゅみゅ♪」「みゅぅ♪」 「5人とも揃ってるな。さて、今日の連絡事項は……」 「何でじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――――っっっっっっ!!!!」 ★・。・゜・。☆・゜・。・゜★・。・゜・。☆・゜・。・゜★・。・゜・。☆ 余談。椎名家。 「あら、また『Dr.ス●ンプ』見てるの? 繭は誰が好きなの?」 「みゅっ、ガ●チャン……」 椎名繭に想像具現化能力がある事が判明するのは、これからずっと後の事であ る。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ いちのせみやこさんにならって書いたリハビリSS。出来の違いは能力の差。 なんとも気力が湧かない今日この頃。 本作について「アレはどーなった!?」とか「ここは明らかにおかしいぞっ! !」とか、イロイロ突っ込みたい事があり方もいらっしゃるでしょうが……。 知らんふりして下さい(←おぃ)。 あまりに気力がないので、レスのみ。 ★Percomboyさん >「乙女の秋」の続編 あ、ゼヒお願いします。何せ、私が考えてたラストは、アンソロジーに先にや られてしまったモノで(^^)。もはや、続きは思いつきません。 「ギャグにならなかった」とゆー事ですが、一応、シリアスでも続けられるんじ ゃないかな、と。事実、私もシリアス方面への路線変更も考えましたから。 もし書き上げられましたら、是非是非お願いします(深礼)。 ★変身動物ポン太さん >へっへっへっ…私は悪い子だから最後まで付き合いますよ。(笑) 感想読んでる最中に気付いたんですが、「失われた記憶(後編)」って、感想 書いた時点で「悪い子」だと確定してしまいますね(笑)。これじゃまるで、「 感想書くな」って書いてしまった気が……(笑)。 >>殺気だった華穂さん >…ヨーヨー持ってたりして(爆) ……実はそれ、書こうかどうか迷いました(笑)。ハイパーヨーヨーだったか な、とは思うんですが、自信がなかったモンで(笑)。 本作のラストは、ポン太さんの某SSにリンクしてる気がするようなしないよ うななんとかかんとか。