ショート・ショートSSすたじあむ 投稿者: 北一色
  なんか思いついてしまいまして(笑)。
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☆1☆
「瑞佳とみさきの共通点」


  俺はいつものように、長森と一緒に隣り合って歩いている。
  目的地はパタポ屋。
  ここのクレープは、病み付きになる程うまい。
  俺がクリームチーズ、長森がストロベリークリームを頼み、それをかじりなが
ら歩く。

  そして、いつもの他愛ないお喋り。
  長森の飼っている8匹の猫の話、俺が昨日うちに帰ったら、食事も金もなくて
、仕方無しにマヨネーズとマーガリンと御飯だけで斬新な料理を作ってみせた事
、今度作ってやる、まぁそんなに遠慮するな、試しにお前の家の猫にやってみよ
う……。   

  そんな他愛ないお喋りをしているうちに、みさき先輩の話になった。
  掃除をサボったときに出会った、盲目の、でもとっても明るくて楽しい先輩の
話。

「……というわけで、サボるという行為には、こんな特典もあるんだぞ」
「でもサボっちゃダメだよ、浩平」
  むぅ、ものわかりの悪い奴だ。

「……そういえば、お前と共通点があるぞ」
「え?  ……なんのこと?  
  ……もしかして名前の最初に『み』がつくって事?」
「それじゃ、澪だって一緒じゃないか、ばか」
「ばかじゃないもんっ!」
「出たな、だよもん星人」
「じゃあ浩平は、ばかばか星人だよ」
「俺は美男子星人だと前から……、
  ……って、話をそらすな」
「話をそらしたのはどっちだよっ」
「それだ、それ。
  実は、みさき先輩も結構、『だよ』ってのを使うんだ。
  『冗談だよ』とかな。
  お前と同じだよもん星人に違いないな」

  それに対して、長森はこう答えた。
「惜しいけど、違うよ。
  あの人は正真証明の『だよだよ星人』だもん。
  それも王族の出身だよ。
  よく手討ちにされなかったね」

  瑞佳は真剣極まる表情でこっちを見ていた……。
  
  俺は1つ、大宇宙の神秘を学んだ……。 

  では、澪は「なのなの星人」で、茜は「嫌です星人」で、椎名は「みゅーみゅ
ー星人」で、七瀬は……。
  えーと、「ぎゃああああ星人」か?
  それとも「あほっ星人」なのか?

  ……いずれにしても、1つだけ確かな事がある。

  ……2ヶ月後、俺は進路希望調査表に「宇宙人について勉強できる大学」と書
き、髭とアツイ闘いを繰り広げることになる……。


「浩平……冗談だったのに……」
  瑞佳の涙声は、風にかき消された……。

教訓1: 冗談は相手を選びましょう。ヘンなのに言うと、こうなります。
教訓2: あまり人をからかいすぎないこと。手痛い反撃をくらう事があります。

                                                              〜Fin〜

☆2☆
「澪ちゃんの爆乳」
 

  ここに、1つの秘密結社がある。
  その名も、「澪ちゃん爆乳推進委員会」!
  「澪ちゃん」こと、上月澪に、みさき先輩や雪ちゃんの仲間入りを果たさせる
という、崇高な目的を持つ団体である!

  ……かの有名なSS作家、うとんたさんや、雀バル雀さんが会員ではないのか
、という噂もあるが、いまだ噂の域を出ない。
  ……うっかりこの噂をすると、消されるともいわれている。


  その「澪ちゃん爆乳推進委員会」が、ついに澪ちゃんの爆乳化に成功した!

  ……どうやったのかは聴いてはいけない。
  ……大自然の脅威とか、バシャール(宇宙存在)の技術とか、ナノ・テクノロ
ジー(「なの・テクノロジー」ではない)とか、ど●でんぱのせいとか、本場の
SFXのメイクとか、地球の意志とか、アトランティスの秘宝の力とか、仙人の
秘薬とか、作者の都合とか、世の中は科学で説明できる事ばかりではないとか…
………まぁ……いろいろあったのだ。

『余計なことなの!』  
  ……澪ちゃんにスケッチブックで殴られて、全員追い出された。

『でも、これで深山部長さんや川名先輩にも、ひけはとらないの』
  でも、澪ちゃんも、やっぱりちょっと嬉しかったりする。
『これで、折原先輩と……
  ……恥ずかしくて書けないの……』
  ポーッと顔が赤らんでたりする。
『ぷるるんのぽよんぽよ〜んなの』
  ちょっと揺らしてみたりする。


『いざ、れっつらごーなの!』
  澪ちゃんは喜び勇んで浩平を探し始めました。
  追い出された委員会会員たちの涙が、哀愁を誘います。

  で。

  えぐ  えぐ
『……お、重いの』
  巨乳は重いのです。ましてや爆乳ともなると……。

  えぐ  えぐ
『……肩がこったの』
  巨乳は肩がこるのです。ましてや爆乳ともなると……。

  えぐ  えぐ
『……転んだの』
  バランスがとれないようです。なにせ日頃のサイズは……。

  えぐ  えぐ
『……転んだ時に、胸を打ったの』
  巨乳の人は胸を打つと物凄く痛いのです。ましてや爆乳ともなると……。


『もとに戻すの!』
  

  ……結局、委員会会員達に誠意(?)を込めて頼んで(?)、もとに戻しても
らった(戻させた?)そうです。

  でも、委員会の人達は、それでも幸せだったとか。
  ……だって、もとに戻すためには、もう1度澪ちゃんの胸を見る必要があった
んですからね……。

                                                              〜Fin〜

☆3☆
「七瀬と広瀬と」


  俺は、七瀬を後部座席(というほど上等なものじゃないが)に乗せて、自転車
を走らせていた。

  永遠の世界。
  幼い俺が求めた、何一つ失うことのない世界。
  誰も死なない世界。
  ……みさおが生きている世界。
  
  でも、

  ……得るものもない世界。
  ……何一つ成長しない世界。
  ……そして、アイツがいない世界。
  …………七瀬のいない世界。


  ……そこから、俺は帰って来た。
  俺は望み、そして、選んだんだ。
  いつかは終ってしまう、しかし七瀬と共に在る世界を。

  ……戻って来た時、驚いた事。
  それは、こちらの世界では1年が経過していた事。
  俺は七瀬を1年も待たせてしまったのだ。
  向こうの世界には時間という概念がないのだ。
  何も変わらないのだから。

  ……でも、これは2番目に驚いたことだ。
  では、1番目は何かというと。
  ……戻って来た場所が高速道路のド真ん中だったのだ。
  ………危うく、あの世界へ逆戻りする所だった……。
  …………わざとじゃないだろうな、ちびみずか…………?
  ……………なんか幼い声で、「ちっ……」とか聞こえた気もするし……。

  まぁ、とにかく俺達は、自転車で移動していた。
  1年も待たせたんだ。しっかりと償ってやらなきゃな。

「あら?  留美?」
「あ、真紀」
「そうか、折原君とデートなの?」
「……うんっ」
  嬉しそうに七瀬が言う。
  ああ……戻って来て良かった……。

「じゃ、お邪魔しちゃ悪いわね。
  それじゃあね」
「うん、ごめんね」
  そういって、ばいばいと手を振り合う七瀬と広瀬。微笑ましい光景だ。
  
  ……ん?
  「留美」に「真紀」?
  七瀬と広瀬って……犬猿の中じゃなかったっけ?
  第一、それがきっかけで俺と七瀬は急接近したわけだし……。
「なぁ……いつの間に広瀬と呼び捨てし合う仲になったんだ?」
  俺の質問に、七瀬は明快に答えた。    

「放課後の河原で殴り合っているうちに友情が芽生えたのよ。
  『ヤルな』『オマエもな』って」

「…………大昔の番長グループか……?」

  ……俺は、改めて、1年という月日の長さを思い知った。
                                                              〜Fin〜

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  題名(ショート・ショートSSすたじあむ)は、全部、省略すると「S」が5
個揃います。
  そんだけ。

  SS流星拳ならず(笑)。
  狙ってみたが、気力が持たん……。

  うとんたさん、雀バル雀さんすみません〜。
  でも、『澪ちゃん爆乳推進委員会』って言葉見てから思いついたもんで。
  そーいう訳で、罪は全て雀バル雀さんに……

  ばこっっっっ!!!

  くふぅっ……見事なスケッチブック使いぶりだぜ、澪ちゃん……。

★かんそー★

★シンさん
>A Tair です。
  ではさっそく感想を(笑)。
  私は音感とゆーものが欠落してるので、歌詞としての評価はしかねますが、詩
は結構得意分野です。(とはいっても書けない。読んで良し悪しが分かる程度)
  その私から見ると、この詩は結構好きです。
  
  残りのSSも、さぁ、いますぐ出すモン出して、楽になりましょうよ(笑)。

★Matsurugiさん
>おねめ〜わく
  はじめまして〜。
  ねこですか(笑)。
  そういえば澪ちゃんのリボンなんて、前から見たらネコミミみたいですよね。
いや、ドラミちゃんかも(笑)。  
  >結構マズいのかもしれませんが…
  御心配なく、私はちぃっとも気にしません(笑)。
  22年間、そーゆー性格で通してきましたから……(笑)。

  では、また。
                                                                  北一色