少年の炎  投稿者:神凪了



一人の少年が、消えました。


誰の目にも触れないところで。


一人の人間の存在。


それは、とてもちっぽけで、そして、絶対にかえようのないほど、影響力の大きいもので。





・・・・・。





雨が止まない。
激しい雨。

号泣し続ける空。
私は一本の花を持っていた。

思い出にお別れを。


ずっと探していたもの。
ずっと探していた場所。


何かを。


でも、それは見つかりませんでした。
そして、いつまでもこんな場所にいました。


でも。


今日こそ、あなたのこと、忘れます。
あなたはきっと、泣いている私を見たくないだろうから。


だから、あなたのこと、忘れます。
あなたが気兼ねなく笑えるように・・・。



でも、寂しくなったら、またここに来てもいいですよね?
決心したけど・・・また、泣いてもいいですよね?



もし、また見つけ出せたものが消えてしまったとしても。
私はまた、探し続けます。


忘れても、さよならは言わないから。





・・・・・。





今日も雨の中、学校への道を歩く。
雨の日は好きじゃない。

でも、教えてもらったから。
でも、がんばれるから。


がんばるってことを教えてもらったから。



でも、ちょっと後悔。



けっきょく・・・名前もほとんど知らなかったから。
教えてもらったはずなのに、思い出せない。



もう一度、会えるかな。



会ったら、じまんするんだ。



『まゆはこんなにお姉さんになったんだよ』って。


涙のしまいかたも、涙の流しかたも。
悲しいときに泣くってこと。


かがやく、きせつ。


もう二度と来ない、あの時間。
心のどこかに残しておけば、きっとまた会えるよね。


会えたら・・今度はちゃんと名前を教えてもらうんだ。



こーへいと、みずかお姉ちゃんと、みゅ〜・・・。


私自身から逃げなければ、あきらめなければ、きっと会えるよね・・?





・・・・・。





ほんと、馬鹿馬鹿しかったわ。
何処行っちゃったのかしらね。
この後ろの席に座ってた、あの馬鹿は。

はぁ・・いろいろとつもる恨みもあったってのに。
・・・言わなきゃいけないこともあったのに。


あたしも十分すぎるほど馬鹿だったわ。
乙女希望・・・なんて。

気づいてみれば、青春と同じことだったのよねぇ・・・。
いつのまにかなってて、いつのまにか過ぎてる。
陳腐な、使い古された台詞。

でも、だからこそ真理なんだ。

あいつが好きだったあたしは、あの時、確かに乙女だった。
それは確かだから。後悔しても戻らないんだけどね。

肩の力を抜いて、自然体で行こう。
あいつがまた馬鹿なちょっかい出してきたら殴れるように。


そのあと、絶対・・・・。
後悔しても遅いからね。
本気だから。



それで、また恋する乙女になるんだから。



もうなってるかもしれないんだけど・・・ね。





・・・・・。





なんとなくわかってるの。
もう二度とあの人は姿を見せない。

もう、繋ぎ止める約束もないから。


『さよなら』と書かれたスケッチブックの切れ端。


伝えたいこと、いっぱいあるの。
あなたにも伝えたいことあったの。


だから、今は自分のできることをする。


この想い、あなたに届くように。


想いの伝えかたはあなたが教えてくれたから。


やればできないことなんかないって。


人は空を飛べるし、真夏にも雪はふりそそぐ。


要はやろうとするかどうかということ。


だから、この想いが届くように。




「上月さん、出番よ・・・がんばってね。」




・・うんっ!





・・・・・。





三送会。三年生を送る会の略。
送られてゆく私たち。

こういった催しのメインはやっぱり演劇部。
私は見えないんだけどね。


でも、空気。雰囲気。


みんなの感情。一つになれるよ。
これを教えたかったんだろうね。

見えないけど、見えるものだってある。

不安なのは私だけじゃないんだ。
誰もが不安で。

私は段違いかもしれないけど。


でも、きっと一人で歩けるようになるよ。


くじけちゃうかもしれないけどね。
嫌になっちゃうかもしれないけどね。

その時に、弱音を聞いてくれる人は、浩平君だけじゃないから。
蝋燭に灯をともせたのは浩平君だけだけど。

私、消さないようにするから。
勇気とか、いろいろ、たくさんの想いがつまった蝋燭の火を。


だから、大丈夫だよ。



だから、私が一人で歩いているところを見ていてね。



きっと、歩けるようにするから。





・・・・・。





わたし、覚えてるよ。
浩平のこと、覚えてるよ。

長い付き合いだしね。


でも本当、勝手なんだから。
いつもわたしをおいて、一人で何処かに行っちゃうんだね。

いつまでも笑ってるなんて思わないでよ。
わたしだって怒るんだからね。


でも・・本当は寂しいんだからね。


絶対、そこに行くからね。
寂しいから。


浩平が思ってるほど、強くもなんでもないんだからね。
わたしだって、ただ女の子なんだよ。
好きな人を思って、夜に一人泣いちゃう女の子なんだよ。
浩平がそばにいてくれないと、全然しっかりできないし、強くもなれないんだから・・・。



帰ってこれないっていうんなら、わたしがそこまで行くから。
どんな障害があったって、絶対そこに辿り着いて見せるから。


何年分もの想いってそんなに生易しいものじゃないんだよ。
好きな人のためなら、女の子だってすっごく強くなれちゃうんだから・・・



気づいてるよね?




浩平も・・・。





・・・・・。





少年は帰ってくることはできなかったけれども。


束の間の逢瀬に、六人の少女に彼が残したもの。


小さな炎の、欠片。


それは・・・とても小さなもので。


そして、星を動かすほど、運命を変えるほど強大なものかもしれなくて。


いつかその炎が世界を焦がしますように。


人の心を燃え上がらせることができますように・・・。









以上。

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・・・はっ!?
気がつけば11月半ば!?

雪見「・・・何か弁解はある?」
・・・・・ごめんなさい。
雪見「せっかくだから、この一ヶ月間何をやっていたか聞いておいてあげるけど」
ええと・・・BM98やって、DDR3rdやって・・・・
あと、マ○トトとデアボ○カとぷろす○ゅーで○とGOODと・・・
雪見「・・・。」
も、もしかして殴られますかっっ!?
雪見「NONONO・・・って、ここでJOJ○(いまいち伏せ字になってない)ネタに持ってこうったってそうはいかないわよ」
・・・ちっ。
雪見(何か書類のようなものを取り出す)
「神凪のSSのONEキャラに聞きました。こいつ、どうしますか!?」
・・・はい?

−結果。

折原浩平 「・・まあ、俺は保留にしておくぞ。酷い目にあったわけでもないし」
住井護 「まあ、いい目も見てるし・・保留だな。」
沢口 「俺は南明義だっ!! 馬鹿作者、死刑っ!!」
氷上シュン 「まあ、執行猶予かな」
長森瑞佳 「・・・・・・(全身の殺意の波動が全てを物語っている)」
里村茜 「嫌です。絶対に嫌です。嫌ですったら嫌です。」
川名みさき 「・・・殺すくらいじゃ飽き足りないよね」(ぼそっ)
上月澪 『ぶっ殺せなの』
椎名繭 「みゅ〜」
七瀬留美 「乙女をなんだと思ってるのよっっ!!」
広瀬真希 「・・・お望みどおり全身画鋲の刑ね」
柚木詩子 「神凪 了?誰それ」(目が恐いですし〜こさん)
某主婦 「了承」



・・ヲイ。いつのまにこんなアンケートを・・
雪見「と、いうわけで賛成10、保留3であんたは死刑。」
・・・ちょっと待て、私が死んだら途中でとまってるSSたちは・・・
雪見「誰も読んでないみたいだし、構わないわよ」
・・・い、いやじゃあぁぁぁぁぁ!!!
雪見「死刑執行は処刑方法が決定次第、行うから。この後書きを読んでる皆さんからの応募も待ってるわよ」
そ、そんな企画行うなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
雪見「じゃあ、さようなら」
勝手に締めくくるなぁぁぁぁぁぁ!!!

あ、マグローニさんのHP「マグローニ幻想曲」にSS置かせてもらってます。
↓

http://www.nmt.ne.jp/~ensemble/Default.htm