「さて・・・一番乗りしてもらったのはいいのだが・・・全員そろってから話を始めようとおもう・・・」 「・・・・。」 理由はよく分かりません。 でも・・・『こいつ』を許すな・・・何もかも、全てが私にそう教えてくれます。 これは、私の敵だと。 手のひらに宇宙空間のイメージを。 光り輝き、全てのものを焼き尽くす火炎を。 静かに輝き、全てのものを凍てつかせる冷気を。 光り無く輝き、全てのものを切り刻む旋風を。 光を受け止め、全てのものを押しつぶす大地を。 「もう、覚醒しているのか・・・」 長森瑞佳の顔が険しくなる。 里村茜の頭上に出現した紅い月を見て。 「だが・・・役者の揃わないうちに物語を始めるわけにもいかないだろう・・・?」 「・・・嫌です。」 「私は、あなたを殺します。」 「・・・じゃあ、他の者たちが来るまで時間潰しをしていてもらおうかな?」 長森瑞佳の頭上にも紅い月が現れる。 右腕を、振る。 とっさに不可視の力で防御態勢を取る、里村茜。 だが、それは攻撃のための動作ではなかった。 光とともに、それは転送されてきた。 「・・・詩子!?」 「しばらくは、彼女と遊んでいてもらおうか・・・?」 ・・・・・。 第四十五話「ファーストムーブ」 ・・・・・。 虚ろ。 そう、何も、無い。 「詩子に・・・何をしたんですか!?」 「何もしてはいない・・・ただ、真実を教えてやっただけだ・・・」 真実? 「・・・殺れ。」 「!!」 柚木 詩子の眼が、見開かれる。 憎悪。 「茜ェェェェェェェェェッ!!!!」 「な・・!」 ごうっ、と耳元を何かがかすめてゆく。 不可視の・・・力! (詩子も精神を壊されて・・・操られている!?) それならば。 精神、集中。 (停まりなさい!) 上月澪の物と同じ、微弱な精神波。 (詩子、待っていてください、必ず助けますから・・・) 不可視の波動が詩子に到達する! だが。 「あぁぁぁぁぁぁッ!!」 パシイィィンっ! (た、耐え切った!?) 普通の不可視の力の使い手たち・・・ 第一世代のものにはそれほど強く精神攻撃に抵抗する術を持たない。 元々の人間としての精神力を鍛えるしかないのだ。 だからこそ、MINMESやELPODによる訓練が絶対に必要不可欠なのだが・・・ 人形なら。 心を持たない人形なら。 精神は無防備。 でも・・・これは、違う。 (『ロスト』させられているだけ!?) 「違うな・・・」 瑞佳が、口を開く。 「彼女を動かしているのは君に対する憎悪だよ・・・・」 「憎悪・・・・・?」 確かに、詩子を怒らせるような事をしてしまった事はあるかもしれない。 でも、憎悪? (とにかく、今は何とかしなければ・・・) 再び、精神を集中させて今度は物理的な力を放つ。 イメージは、縛り付ける鎖。 「・・・っ!」 今度こそ、柚木 詩子の動きが止まる。 「・・・やっぱり役不足か?」 「詩子に何をしたんですか・・・・・!!!」 「・・ふん? まだ、役者が揃っていないといっているじゃないか?」 「・・・関係、ありません!!」 「私は困る。だから・・・二対一ならちょうどいいんじゃないかな?」 そうして再び右腕を振る。 「・・・な・・・・!!?」 今度こそ、本気で絶句する。 「鹿沼・・いや、里村葉子・・・・遊んでやれ」 ・・・鹿沼、葉子。 ・・・・・。 そんな事、あるわけが無い。 七瀬が死ぬ? 冗談にしては面白くないぞ? はっきりいって最低だ。 でも・・・冷や汗が止まらない。 何でだよ・・・? 「折原君、いきましょう・・・・」 天沢・・・ 「行けば、全てが分かるわ・・・逆に、行かなきゃ分からないから。」 ・・・・・。 血塗れの彼女を抱きかかえたままで。 彼はもう。 亡骸になっていた。 ・・・・・。 胸騒ぎが消えない。 突然出現した、極大な不可視の力。 誰もが。 三人の誰もが。 異常な事態である事を理解していた。 ・・・・・。 いる。 今までで、一番大きい、その反応。 敵が。 みさきを、壊した奴。 ・・・・・。 「これは・・・」 『葉子さん? 無事だったのかしら・・・』 「でも、敵地にいる以上・・・ただ無事だってのはありえないんじゃないですか・・郁未さん・・・」 『・・・生きているだけ、という事もありうるかもしれないわね・・・あるいは、このFARGOの操り人形のように・・・』 「・・・どっちにしろ・・・味方じゃないでしょうね・・・」 『葉子と戦うのは気が重いわ・・・この分だと、多分茜ちゃんがいるから・・・』 「何か、おかしいんですよ。」 『茜ちゃんが?』 「ええ・・・肉体的にも、第二世代だから、そりゃあ差異もありますけど・・・」 『・・・。』 「MINMES2も・・・何か、『精神構造』が違うような気がするんです。」 『・・・精神』 「科学がこんなに発達しても・・・・昆虫の心がどうしても理解できないように・・・」 『・・・・何にせよ、あなたがそういうんなら間違いないんでしょうね・・・』 「しかしFARGOの足取りが掴めないわけですよね・・日本政府そのものがバックアップしていたなら。」 『・・・腐った政治家たちが何をしようとしてたのか知らないけど・・・とんだ付けを回してくれたものだわ!』 「ほんとですよねえ・・・郁未さんなんか死んじゃいましたもんね・・・」 『・・・』 がすっ! 「ふえぇ・・なんで殴るんですかぁっ! しかも器用に痛みまでっ!」 『いらんこというからよ。全く・・・天才ならもうちょっと考えてから物言いなさい。』 ・・・・・。 だが。 緊急通達が届いて。 日本各地のFARGO全軍が。 この、FARGO本部に集結しようとしている。 それこそ、あと数時間で・・・・。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ なぁ・・・・ みさき(ばくばく)「おいしいよ〜♪」 みさき先輩・・・ みさき(ばくばく)「やっぱりアイスはハーゲンダッツだよね♪」 ・・・・お〜い・・ みさき「それも、ホームサイズの大きいやつだよね♪ 次は何にしようか・・・バニラと、チョコレートと、クッキー&クリームと、チェリーと・・・とりあえずはこれくらいでいいよねっ」 ・・・食い過ぎじゃああぁぁぁ!!! (SE:がすっ) みさき「ふぇ・・・了ちゃん、頭がごーんって・・・なんだか目がちかちかするよ〜」 なあ・・・何で7月頃には最終話まで出来上がってたのに、まだこの話おわらないんだ・・・? みさき「・・・・頭が痛いよ〜」 最近、どんどん投稿ペースも落ちてきてるし・・・何かの前触れなのかっ!? みさき「・・・・出来てるんなら投稿すればいいと思うよ。」 ・・・いや・・・何でHDがクラッシュ(だいぶ前)したのかが不思議だったんだが・・・ ・・・みさき先輩? みさき「・・・・・・・・・アイスこぼしちゃった」 ・・・・。 みさき「・・・・。」 ・・・・。 みさき「・・・・。」 ・・・・。 みさき「・・・・。」 ・・・・。 みさき「・・・・。」 ・・・・。 みさき「・・・・。」 ・・・・。 みさき「・・・・。」 ・・・・。 みさき「・・・・。」 ・・・・。 みさき「・・・・。」 ・・・・をい。 みさき「・・・・てへっ☆」 こっ・・・・このアマぁ!! 今日という今日はもう勘弁ならん!! ちょっとこっちのベッドに来いっ!! (SE:かちっ) みさき「みさきドリル〜!」 (SE:ぐががががががが) ぎゃ・・・ぎゃおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!! 神凪 了、第三の目(というか額に風穴)ができる。 全治3ヶ月。 ぐ、ぐはっ・・・やるようになったじゃねえか・・・・ みさき「ドリルは乙女のみだしなみだよっ♪」(違います) 畜生・・・いつの日か・・・・(がくっ)