アルテミス 投稿者: 神凪 了
「おい・・・・」
「何だよ?」
「知ってるか・・・こんな話・・・」



・・・・・・。



第三十七話 「間奏『FARGOのうわさ話』」



・・・・・。





「・・・うん・・・・そうなんだ・・・。」
「それって、裏切ったってことか?」
「まあ、そういうことになるな。」
「・・・報復とか、大丈夫なのかよ・・・下手すりゃこの国が滅ぶぜ?」
「まあ、そいつらの力を借りてるうちは大丈夫だろう・・・」





「それにしても、何のためにこんなことしてるんだろうな?」
「まーた戦争でも起こすつもりなんじゃねえの?」
「まさか・・・そこまで馬鹿じゃないだろ。やっぱ密輸よ、密輸」
「それで金儲けでもしようってか?」





「やっぱ近くて遠い国かな?」
「でも、核兵器なんか食らったら一緒に吹き飛ぶぜ?」
「ああ・・・やっぱり役には立たないよな・・・」
「そうでもないぞ」
「あ、高槻さん・・おはようございます」





「しかし、毎日毎日五人も相手にしてたんじゃもたないぜ・・・」
「全くだ・・・それでも相手が美人ならともかく、ブスだったりすると悲惨だよなー・・」
「そういう時は思いっきり憂さ晴らしするけどな。死なない程度に。」
「でも、Cの連中はもっと悲惨らしいぜ?」
「ああ・・・臭くってしょうがないらしいな」





「なんか、最近カレーライスばっかりじゃないか?」
「うーん・・・そうだな・・・三日続けてだからな」
「何でも今月は金が無いらしいぜ?」
「ああ・・・」
「あれをCにも増設したらしいからな・・・」





「くそっ! またロストかよ! 」
「命がいくつあっても足りやしねえ・・・」





「コントロール体は今のところ一体か・・・」
「Aの連中でもこれくらいの成功率だもんな・・・」
「訓練期間もまちまちだし・・・」
「しょうがないんじゃねえの?」
「馬鹿・・・自分の命がかかってんだからな・・・」





「うげっ・・・気持ち悪いぜぇ・・」
「どうしたんすか?」
「あれ見ちまったよ・・・」
「ああ・・・あれですか」
「今日は飯が喉通りそうに無いわ・・・」





「うん・・・・だから、そういうことらしいぜ」
「へえ・・・じゃあ、目の前で肉親が死んだりとか、そういうのって効果があるのか。」
「ああ、うまくいきゃあ一発でAクラスまで適正が伸びたりするらしいぜ?」
「・・・あれ?」
「どうした?」
「いま、誰かいなかったか?」
「・・・・気のせいだろ?」





「ああ・・・・A−10って奴。」
「Cからいきなりかよ・・・何があったんだ?」
「なんでも、母親を殺しちまったらしいぜ」
「ふーん・・・・」





「巳間、良祐?」
「ああ・・・何でも、すごいらしいぜ?」
「よくいる天才ってやつか・・・高槻さんと同じだな・・。」
「でも、数日で参っちまうんじゃねえの? きっとあっちの方は凡人だぜ」
「ははは・・・・」





「えっ、・・・・・・・?」
「ああ・・。」
「ロスト体じゃないのか?」
「そう、何でも最重要機密らしいぜ・・・」
「天沢未夜子か・・・・」





「今考えたんだけど、教主様・・・・声の主ってのはどこにいるんだ?」
「さあ・・・・知らねえな・・・?」
「案外、いなかったりしてな。」
「ただ、スピーカーで声だしてるだけって?」
「ばーか、お前ら知らねえのかよ・・・」





「実際、MINMESとかELPODってなんなんすか?」
「一回、試しに受けてみるか?」
「・・・・遠慮しときます・・・」
「まあ、そのうちモニターでも付けてやるよ。研究中だけどな」
「そんな事もできるんすか・・・すごいっすね、高槻さん」





「脱走? ・・・しかも、逃げ切ったのか!?」
「ああ・・・すごい騒ぎになってたぜ・・・しかもな、その脱走したのが・・・」
「まさか・・・」
「そう、・・・・・・・らしい・・・」





「昨日はよかったぜ・・・あの気の強い女がぼろぼろ涙こぼして『もう許して』なんていうんだからな」
「お前・・・また新入りイジメかよ?」
「効果覿面だぜ? それをさせちまうと、一発で従順になるからな・・・」
「はあ・・・俺にはわからんね・・・そんな女の漏らしてるところなんて見て楽しいのかよ?」
「おうおう・・Aクラスは溜まっちゃって大変だねえ・・・・久々に新しいのが来たんだろ?」
「ああ・・・A−12か・・・すごい美人だぜ? 俺はおかげで欲求不満の日々だよ・・」





「それでタイミングよくかかったきたから、その・・とかいう奴の友人に実況生中継で聞かせてやったわけよ」
「ははは・・・そいつも運がないっすねえ・・・」
「大方、肉親を捜しに来たんだろ・・・今日から毎日いじめてやるよ・・・」
「高槻さんも好きですねえ・・・・」





「失敗・・・したらしいぜ」
「A−10が?」





「巳間・・・天才ならわかりそうなもんだけどな・・・」
「楽しんでりゃいいのに、馬鹿だよな・・・」
「まあ、血のつながらない妹なんて言ったら・・できてたんじゃねえの?」





「・・・・・。」
「・・・・・。」





「教主様が・・・!」
「何っ!?」





「・・・・・。」
「・・・・・。」





「・・・・・。」
「・・・・・。」





「まじかよ・・・じゃあ、FARGOは無くなるのか・・?」
「もっと、別の・・・・」
「移動?」
「無くなりはしない・・・」





「面白い噂もねえなあ・・・・」





「おい知ってるか?」
「・・・・・のことか?」
「いや、そいつがものすごい大ぐらいだって話さ」
「・・・・? なんだ、そりゃ?」
「なんでも、カレーライスなら20杯はいけるらしいぜ・・・」
「・・・・それ、人間か?」





「行方不明?」
「ああ・・・ちょっとウェーブのかかった、目つきがきつい感じの・・・」
「ええと・・・、だったな。」
「・・・よく名前までおぼえてるなー・・」
「目ぇ付けてたからな。久々のHITって感じ?」
「でも、いなくなったんだよ・・・・そいつ」





「アルテミス計画?」
「よくわからんけど・・・『本業』らしいぜ」
「銃をもって戦うのか?」
「実際に戦うのは完成体だろ・・・あれはばけものだ・・・。」





「・・・・・。」
「・・・・・。」





「おい・・・・」
「何だよ?」
「知ってるか・・・こんな話・・・」
「・・・新入りが・・・雑魚が増えた・・話は・・・ここじゃまずい・・・もっと別の場所で・・」



<第三十七話 「間奏『FARGOのうわさ話』」了>

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みさき「ねえ、了ちゃん」
何だ、みさき先輩。
みさき「・・・全然前回から続いてなくない?」
・・・・・みさき先輩。
人生とはそんな風に矛盾したものなんだよ。
だから、深く考えちゃいけないぞぅ!


(SE:ずばっ)


ぐっはぁぁぁ・・・・剣で斬られたあ・・・また七瀬かぁ!?
「・・・ぽんぽこたぬきさん」
って、川○舞!?
「はちみつくまさん」
なんでここにいる!?
「・・・私は魔物を討つものだから」
って、理由になってねえぞ!おい!止めろぉぉぉぉぉ!!


(SE:ずば、どしゅ、ぐさ)


神凪了、討たれる。


みさき「え〜と・・・じゃあ、次回に続くよ〜・・・了ちゃん起きてよ〜」