雨のち晴れ 投稿者: かっぺえ
あいつを待ってます。
いつ、来るとも解らない、帰ってきてくれるかどうかも解らないあいつを。

「・・・里村さんの事が・・・好きなんだ」

返ってきたテストの点数に、憂鬱になりながら下校時刻を迎える。お気に入りのピンクの傘を掴み、雨が上がり晴れ渡った空の下、家路を辿る。
雨の後は、空気が澄んでいて気持ちが良い。日に照らされ、きらきら光るアスファルトを見ていると、不思議と晴れた気持ちになる。


「・・・雨降りの日はどう思います?」
「雨降り?」
「雨が上がった後、妙に楽しい気分になったりしませんか?」


次の日も雨だった。
馬鹿の一つ覚えで、この空き地で待ってます・・・
寂しくて、悲しくて崩れそうになりながら・・・


「待ってる人がいるんです。そいつが・・・大好きなそいつが居ないのは凄く寂しいです」


――よう。何してるんだ?こんな所で
あいつとの始まり・・・

――お前は振られたんだ・・・
救ってくれた言葉。たった一言の言葉・・・

あいつとの、数少ない思い出を、大切にしながら、私は待ってます。


「でも、そいつが帰ってきたら、今、寂しい事を含めて、お釣が来るぐらい楽しい事が待ってる。そう思ってそいつを待ってるんです。・・・ごめんなさい」


雨は、嫌いじゃないから・・・

雨は、いつかは降り止み、太陽が奇麗な街を照らしてくれるから・・・

私の心に降っていた、雨が降り止んだのはあいつのお陰だから・・・

私の心に降っている、雨を止ませてくれるのはあいつだけだから・・・

あいつを待ってます。この空き地で・・・雨が降り止むまで・・・


Special thanks:吉田樹さん

−−−あとがき−−−
詩子「前にさ、帰って来たらぼこにする、なんて言ったけどなんか気の毒になるよね」
き、気の毒って・・・(^^;
詩子「ほら、水死体に水をぶっ掛けるなんて、流石に・・・」
よく、意味が分からないけど、酷い事を言われてるような(^^;
詩子「久しぶりにSS出したかと思ったら・・・ねぇ(苦笑)」
ひ、拾ったもの食べた勢いで、シリアス書いちゃったのさ(^^;
詩子「で、感想は?」
こ、これに随分時間かかってさあ(^^;
詩子「た〜った、これだけ書くのに?」
うん、まあ(^^;
詩子「流石、へぼSS作家だよね♪」
音符つけて笑顔で言われると、辛いモンが(^^;
詩子「ではっ、皆さん、さよ〜なら〜♪」
さ、さよ〜なら〜(^^;
詩子「永遠に、さよならにならなきゃいいけどね♪」
あははははははははは(^^;