おねくえすと 第五章 投稿者: かっぺえ
南「ふっふっふ。待っていたぞ、折原。いつも、いつも里村さんとイチャイチャしやがって。てめえの命もここまでだっ」
俺達は何処からともなく現れた南を完璧に無視する。
そろそろ、こいつらを倒した数は50近い。
倒して金を巻き上げるのも飽きてきた。すでに、巻き上げた金は10万近くになっている。
小銭がじゃらついて仕方ないので、なぜか校内にある両替場に持っていったらそこには又しても深山先輩がいて超ブルーモードに突入していた事を付け加えておこう。頑張れ深山先輩!
浩平「茜、次はどんな奴等なんだ?」
茜「この学校の生徒でもないのに校内をうろつく二人組です。ちなみにこれで最後の困った生徒です」
南「おいっ、折原。無視するなっ」
浩平「一人は四次元胃袋持ってる奴で、もう一人は神出鬼没でごーいんぐまいうぇいな茜の幼なじみだったりするだろ」
茜「・・・そのとおりです」
南「お〜い。折原く〜ん。返事して〜」
長森「ちょっと、浩平。南君を無視したら可哀相だよ」
余計な事を言う長森。
南「ううっ。長森さん。ありがとう、ありがとう。本当にありがとう」
浩平「ちっ。無視してやろうと思ったのに」
長森「無視したら可哀相だもん」
浩平「長森は残酷だな。無視しないで張り倒す方が可哀相だろうが」
我ながら友達思いな奴である。
本音を言うと南は結構寂しがりだから、無視するのも面白いと思っていたのだが。
長森「大丈夫。南君は私が呪文で安楽に永遠の世界行きにするんだもん」
南「いや、永遠の世界行きも嫌なんですけど・・・」
浩平「よし。じゃあ、さっさと連れてってやってくれ」
南「ちょっと待って・・・」
長森「ごめんね、南君。いくよ〜『えいえいんはあるよ。ここにあるよ』」



長森「『え、えいえいんはあるよ。ここにあるよ』」



長森「『え、えいえいんはあるだもん。こ、ここにあるんだもん』(半泣き)」



浩平「・・・それがどうかしたのか?」
長森「うぅ〜っ。浩平はこれで永遠の世界に行っちゃったんだもん・・・」
七瀬「そんな事で永遠の世界行きになる、根性無しは折原くらいよ」
浩平「うるせえ!」
茜「では、私が。『えいえんはあります。ここにあります』」



南「あ〜れ〜〜〜〜〜〜っ・・・・・・」



哀れにも南は茜の呪文で永遠の世界に旅立っていった。
長森「わあ、里村さん、凄いよ。さすがだね。見習いたいよ」
茜「・・・それほどでもありません。南なんて大した事ないです」
浩平「・・・どうせなら、南から金を巻き上げておけば良かったな」
七瀬「ちょっと南君可哀相・・・って思っているのは私だけ?瑞佳と里村さんの性格がだんだんきつくなってきてないかな・・・って思うのも私だけ?折原も外道ぶりに磨きがかってないかな・・・って思うのも私だけ?」
一人、何やらぶつぶつと呟く七瀬を無視して、俺達は先に進んだ・・・

その頃、永遠の世界の南君は・・・
南「うふっ、ふふへっ。ちっ、ちっちゃい里村さんだ。うふふふへっ(茜ならロリもOKらしい)」
ちびあかね「・・・・・・(死ぬほど嫌そうな顔)」
南「さっ里村さん。おっ、おおっ、おおお医者さんごっこをしようっ!!」
南君の眼はそりゃあもう、モノの見事に血走った目である。
例えて言うなら数日間絶食していたみさき先輩が食べ物を見つけた時、こんな眼をしているのではないだろうか・・・
ちびあかね「・・・・・・(け〜べつのまなこ)」
南「へふっ、ふふっ。ふひょら、へへふっ(ぼ〜そ〜ちう)」
変態色欲魔人と化した南君はゆっくりと、ちびあかねに歩み寄って行く。
しかし・・・

どげしぃぃぃぃ!!

ヤバイ展開になりそうなので、南君は作者から天誅を受けた。

つんつん!ぽいっ!

ちびあかねは屍と化した南君を無造作に棒で突っつき、永遠の世界から追い出した。
何故か、寒い屋上にポテッ!と落っこちる南君。彼はぴくりとも動かない。
・・・いや・・・ぴくぴくと痙攣はしていた。

〜〜♪〜〜〜〜♪

どこからともなく『輝く季節へ』がスタッフロールと共に流れてくる。
今、これを読んでいる方は涙が滲んでディスプレイが良く見えないであろう事が手に取るように解る。
永遠の世界から帰還した南君の全人類感涙モノのハッピーエンドだった・・・


南をえいえんの世界行きにした後俺達は、面倒な事は全て跳ばして柚木とみさき先輩の二人と対峙していた。
と言うより、作者が面倒くさかったようである。
そんな作者の手の平で遊ばれていると思うと無茶苦茶腹が立つが今は従うしかない・・・
浩平「おいこら、二人とも。学校に不法侵入するな!」
そんな訳で俺は開口一番、二人に言いたい事をぶちまけた。
詩子「ねえ、みさきちゃん。折原君が変な事言ってるよ〜」
みさき「浩平君・・・何かあったの?良かったら相談に乗るけど・・・」
浩平「ああ、俺は今凄く困ってる。こんなくそくだらないゲームに付き合わされているのと、それを終わらせたいのに、他校の生徒だったり卒業したのにこの学校にのこのこ出没するボケと大ボケの二人組にな!」
詩子「困った人もいたもんだよね〜」
みさき「浩平君も大変だね〜」
俺は今、リミットぎりぎりまでこめかみがぴくついているであろう。
浩平「だぁぁぁっ!!その二人組はお前らだぁぁぁっ!!」
言いながら柚木とみさき先輩を『びし、びしっ!』っと指をさす。
詩子「茜。折原君があんな事言ってるよ〜」
浩平「茜に言ってるんじゃ無い!柚木!お前に言ってるんだっ!」
みさき「誰だか知らないけどさ、人に迷惑かけるのは良くないと思うよ」
あさっての方を向きながら神妙な顔をして言うみさき先輩。
目が見えないから俺が誰を指差したか解んなかったんだな・・・まあいい、みさき先輩はほっておこう。
浩平「とにかく!二人とも覚悟しろ!」
みさき「ほら、浩平君あんなに怒ってるよ。謝った方がいいと思うよ」
詩子「え〜〜、私達がなにをしたって言うのよ〜」
浩平「だ・か・ら!学校に不法侵入するなって言ってるだろうが!」
詩子「何で?」
七瀬「『何で?』じゃないわよ・・・・・・何でだろ?」
浩平「だぁぁぁっ!法律でそう決まってるんだ!!」
みさき「法律で決まってるんだって。捕まっちゃうから止めといた方がいいと思うけど・・・ほら、臭い飯って言うでしょ。美味しいご飯がお腹一杯食べられなくなるんだよ。そんなの地獄だよ〜」
詩子「今日は私の誕生日だから、私に法律なんて関係ないってば」
浩平&七瀬『無茶苦茶関係あるわぁぁぁっ!!』
詩子「ふ〜ん。世知辛い世の中になったもんだよね〜。お母さんは悲しいわ」
浩平&七瀬『元からそう言う世の中じゃあぁぁぁっ!それに誰がお母さんじゃぁぁぁっ!!』
詩子「・・・難しい話は嫌いなんだけど」
浩平&七瀬『どこが難しい話なんじゃぁぁぁっ!!』
さっきから、俺と七瀬の息はぴったりである。
長森はぼけぼけ〜っとしてるし、茜はいつもの事だと言わんばかりに俺達のやり取りを眺めている。
柚木に一緒につっこみを入れてくれる七瀬を物凄く有り難く思う。
七瀬、ありがとな・・・俺が感傷にふけいっていると、意外な人物が意外な言葉を紡いだ。
みさき「寂しいよ〜〜〜」
浩平&七瀬&瑞佳&茜&詩子『・・・・・・』



みさき「ボケたらつっこんで欲しいよ〜」



浩平「俺は本気だと思ってた・・・」
驚きを隠し必死に平静を保とうとする俺。
七瀬「私も・・・」
驚愕の表情を浮かべる七瀬。
詩子「みさきちゃんが狙ってボケが出来るなんて・・・」
困惑と何故か喜びの入り交じった表情を浮かべる柚木。
茜「・・・まさかボケだったとは・・・一本取られました」
ボケを見抜けなかった悔しさからか、がっくりと肩を落とす茜。
長森「川名先輩ってボケた事を言ってたかな・・・」
一人ボケた事を言っている長森。
みさき「みんな酷いよ〜」
浩平「・・・ああ、悪りい。じゃあ、つっこみいれたら学校から出て行くか?」
みさき「うん。私のボケが認めてもらえるならそれぐらいお安い御用だよ」
詩子「ちょ、ちょっと待ってよ。みさきちゃ〜ん」
みさき「詩子ちゃ〜ん御免ね。狙ってボケたのにつっこみが入らないのは悲しい事なんだよ」
浩平「よし・・・じゃあ茜。つっこんでやれ」
茜は頷きとことこと、みさき先輩に歩み寄った。
つっこみ茜「・・・違います」

ぺしっ!

みさき「う、嬉しいよ〜。じゃあね、みんな。詩子ちゃん、ごめんね」
茜におでこを叩かれ幸せそうな顔でみさき先輩は校外へと向かって行った。


浩平「・・・さて、柚木。残るはお前だけだな」
詩子「私はみさきちゃんのようにはいかないけどね」
浩平「だったら力でねじ伏せる!行け、七瀬!」
七瀬「いえっさ〜!」
詩子「甘いね〜。怪力ゴリラごときが私に勝てる訳が無いじゃない」
七瀬「誰が怪力ゴリラじゃぁぁぁっ!私は乙女よ!」



茜「・・・自分の事をよく知らないというのは、ある意味幸せな事ですね」
こくこくと頷く他一同。
七瀬「里村さん、どういう意味よ!」
茜「ハッキリキッパリ言うと、そのままの意味です」
しばしの静寂・・・

ぷちっ!

その後に響く七瀬がきれた擬音。
七瀬「ええい!こうなったら自棄よ!へち倒してやるわ!」
詩子「私をへち倒す?出来たらの話だよね」
七瀬「柚木さんこそ何が出来るって言うのよ!私の方が強いわよ!」
詩子「私は作者のキャラ順位3位なんだから、作者が私に傷一つ付けるはずながないんだよね〜」
七瀬「くっ!作者の事を出すとは卑劣な!」
詩子「更に言えばキャラ順位で赤上さんに負けてる七瀬さんの運命なんて、私が作者に頼めばどうにでもなっちゃうんだよね〜」
七瀬「おにょれ〜〜!!」
・・・ふ〜む。確かに作者お気に入りの柚木を七瀬が倒すのは難しい・・・俺は暫し考える。
浩平「・・・つまり、こうすれば言い訳だ。おい長森、茜。さくっとやってやれ」
こくり、と頷く長森&茜。
長森&茜『詩子(さん)。お休みなさい(なんだもん)』

どべしっ!

詩子「きゅう〜〜〜」
作者のお気に入りキャラTOPを争う長森と茜に攻撃を受け柚木はあっさりへち倒された。
キャラ順位で言ったら、柚木が長森と茜にかなうはずが無かったのである。
詩子「ま、まだまだ。そんな事じゃ私のマイペースは崩れないんだからね」
マイペースの意地をかけてか、よろよろと立ち上がる柚木。
なかなか見上げた物である。だが、俺は容赦をしない。
浩平「その身体でどうしようって言うんだ。さあ、どうするんだ?ええ?柚木さんよ〜。ひゃあっはっ〜はっ〜は〜」
長森「浩平、それじゃあ悪役だよ〜」
茜「・・・なんだか、詩子が少し可哀相になってきました」
ついさっき、柚木をへち倒した事を思いっきり棚に上げ俺に非難を浴びせる二人。
詩子「茜。私の愛がやっと通じたんだね♪」
そこに自分に都合の良いようにに勘違いをぶちかます柚木。
茜「全然全く通じてないです。ただ幼馴染として哀れに思っただけです」
詩子「あ、哀れって・・・」
切り替えす茜も茜で厳しい事を言う。なにしろあの柚木が半泣きになっているのである。
茜「詩子。泣いては駄目です。さあ、これを飲んで元気になってください」
そう言って、茜が召還したのはあの液体。無情にも茜は柚木にトドめを刺すつもりらしい・・・
詩子「茜。ありが・・・・・・」
柚木はお礼を言いながら、あの液体を受け取りラベルを見た瞬間凍り付いた。
どうやら、液体の存在を知っていたらしい。お気の毒さまである。
茜「さあ、詩子。ぐ〜っと、一気飲みするんです。ぐ〜っと。HP&MP&状態が全て回復しますから」
詩子「え、えと・・・」
茜が今行なっている行為は、完璧に絶対無敵にパーフェクトにビューティフォーに立派な拷問である。
茜「さあ、さあさあ。さあさあさあ」
ずずいっと柚木に迫る茜。ひょっとして確信犯と言う奴ではないであろうか・・・
詩子「こ、これで茜への愛が証明されるなら!」

ごきゅごきゅごきゅ!

詩子「・・・こ、これでどう?・・・」
柚木は腰に手を当て一気に液体を飲み干した。
浩平「・・・あ、愛だ。これこそ愛だ・・・」
俺は誰に言うでもなくぽつりと呟く。柚木の茜への愛がひしひしと伝わる。
感動のあまりおもわず涙が溢れ視界が滲む。
滲む視界の中で、ゆっくりと崩れ落ちる柚木の姿が目に映る。
茜「詩子!間に合わなかったんですね!」
崩れ落ちる柚木を抱き留め、珍しく強い調子で言う茜。
茜の大いなる勘違いに普段ならつっこみを入れているであろう。
だが、今の俺にとってはその茜の台詞すらも感動の対象になり得ていた。



茜「・・・詩子。安らかな寝顔です」
浩平「ああ。いい顔だ」
床に俺の制服の上着を敷き、その上に安置されている柚木の顔は驚くほどいい顔をしていた。
柚木は茜への愛を貫けた事に対する満足げな顔でただ静かに・・・静かに眠っていた。
茜「詩子・・・」
幼馴染の名前をただぽつりと呟く茜。
長森「詩子さんアンデットだったんだね。なのに回復なんてしちゃって・・・ううっ」
長森も悲しそうに顔を伏せて鳴咽を上げている。
七瀬「誰よ赤上さんって・・・ヒロインで乙女の私がそんな娘に負けるなんて・・・」
ただ一人、先ほどからいじけて床に『の』の字を書いている七瀬。
浩平「・・・さあ、ここにいても仕方ない。行くとするか」
茜「・・・はい」
長森「うん行こう・・・」
七瀬「なんで、台詞も無い娘に私が負けるのよ・・・」
俺達はそれぞれ悲しみを胸に秘め旅路を急いだ・・・

しかし、その時俺は迂闊にも気づいていなかった。
途中から俺も含めて皆が皆、モノの見事に強烈な勘違いをぶちかましまくっていることに・・・


−−−詩子ちゃんの独り言−−−
皆さん、お久しぶりですね♪詩子ちゃんの独り言のコーナーで〜す♪
かっぺえちゃんは『いちごチャットに来てない方は、僕の存在を忘れているだろうな・・・』
等と呟きながらえいえんの世界に旅立った行きました。ざまあないよね(笑)
でも、今回は本当に書けなくて苦労したみたいだね。まあ、先の事を考えずに続き物を書くからだよね〜。
しっかし、今回の私の扱い酷いよね〜。『詩子ちゃ〜ん。ただいま〜』とかいって帰ってきた時にぼこにして置く事にしますね(笑)
ま、今日はそんな所で皆さん、さよ〜うな〜ら♪

−−−かっぺえの独り言fromえいえんの世界−−−
ふう、本当に皆さんお久しぶりです(^^;
多分、僕の事を忘れている方も大勢いらっしゃる事でしょう。そんな訳で、はじめまして〜♪(笑)
いや、しかし今回いつにもまして強引です(^^;書いた自分ですら訳が分からん状態です・・・
みさき先輩はサッサトどこかに行っちゃいますし、浩平の言動が矛盾してます(^^;
まあ、浩平は詩子の茜への愛(?)に流されたと言う事で(^^;って事は詩子がレ○に・・・良いか、レ○好きだし(爆)
ちなみに、おねくえ6(多分、最終章)はいつ書きあがるか全く未定です(^^;
あと、今回感想が書けなかったです。ごめんなさい(土下座)未読SSが溜りまくっておる次第ですので、どうかご容赦を(^^;
と言う訳で皆さん、さよ〜うな〜ら♪