絵本をかこう! 投稿者: ニュー偽善者R【感想不要】
それはそれはある日のこと・・・・・。


「みゅー、これみて〜」
「どうしたの繭?」
「そこでもらったの〜」
 教室で繭が一枚のちらしを瑞佳に渡しました。どうやら何かの宣伝のようです。
「えーと・・・第一回絵本コンクール?主催は文芸部で・・・へー、絵本をかいて応募するんだ〜。あ、賞品があるよ」
「みゅ?」
「食堂、購買一年間フリーパスだって、すごいね」
「みゅみゅ?ハンバーガーいっぱいたべれる?」
「うん、優勝すればね。やってみる?」
「みゅー!」
 冗談半分の瑞佳ですが、繭は顔を輝かせてうなずきました。
「あはは、おもしろうそうだしね。あっ、七瀬さんもやってみない?」
「え?わたし?」
 ちょうど横を通りかかった七瀬に瑞佳が誘いをかけます。
「絵本・・・ね」
「やってみようよ、七瀬さん」
「みゅー、やろう!」
「きゃーーー!痛い痛い!」
 迷う七瀬の髪を繭が引っ張ります。七瀬の悲鳴が教室一杯に響き渡りました。
「わ、わかったから!やるから離して!」
「みゅー!やったー!」
「きゃーーー!!!離してってばー!」
 こうして瑞佳、繭、七瀬の三人は絵本を製作することになりました。しかし、他にもフリーパスを狙う者はいたのです。


 ここは軽音楽部の部室。浩平は放課後、昼寝をしていました。
「折原いるか!」
「ぐー・・・」
 そこに住井が鳴り物入りで扉を大きく開け放ちました。
「起きろ!」
「うーん、長森いつからそんな野太い声に・・・」
「違うわ!」
「それに、いつの間に住井の変装を覚えたんだ?」
「本人だ、本人!」
 埒の開かない浩平の襟を掴んで揺さぶる住井。
「何だよ、うるさいなー・・・・・」
「とにかくこれ見ろ!」
「んー・・・?」
 住井が突きつけたのは一枚のちらし。そう、絵本コンクールのちらしです。
「どうだ、やってみないか?」
「面倒だ。以上」
「寝るなー!」
 いかにも興味なさげな浩平はもう一度横たわろうとしますが、住井は強引その体を引き起こしました。
「いいか、よく見ろ。賞品は食堂、購買一年間フリーパスだぞ!」

ピク

 わずかに体を反応させる浩平。
「よく、考えてみろ、カツカレーだろがうどんだろうが食べ放題!」

ピクピク

「いってみれば、みさき先輩にカツカレーおごり放題!澪にうどんをかけられ放題!」

ピクピクピク

「そして、見事両手に花状態!」
「この話乗った〜〜〜〜!!!」
 大きく身を乗り出して浩平が叫びます。いいのでしょうか、そんな動機で?
「おお〜〜、友よ!やってくれるか!」
「ふふ、友の頼みを聞かないわけにはいかないだろ」
・・・何か違うと思うぞ、二人とも・・・・・。
「でも、絵本なんてかけないぞ」
「大丈夫だ、全て俺に任せてくれ。出てきていいぞ!」
 住井の呼びかけになぜか掃除箱から一人の少年が現れました。
「やあ」
「ひ、氷上!?どっから出て来るんだ!」
「はは、僕はいつでもここにいるよ」
・・・掃除箱に棲息しているのでしょうか?
「よーし、準備整ったぞ」
 横で住井が準備を終えたようです。なぜか撮影用の機材と、ダブルベッド。
 浩平はそれを見て嫌な予感はしました。
「さ、脱ごうか」
 氷上が怪しげな笑みを浮かべて、制服を脱ぎ始めました。
「ちょ、ちょっと待て!何だそのなめらかな脱ぎ方は!?」
「ほら、君も脱いで」
「や、やめろーーーっ!」
 浩平の抵抗もむなしく、住井に捕まり氷上にどんどん脱がされていきます。
「何でこんな格好にならなきゃいけないんだ!」
「はは、男同士なんだから恥ずかしがることないさ」
「目が妖しい!」
「ほら、二人ともスタンばってくれ」
 住井がダブルベッドを指ししめました。
「なあ、絵本のテーマって何だ・・・?」
 浩平が疑問にたえれず口を開きました。しかし、それを後悔することになります。
「めくるめく禁断の世界へ In大人の絵本」
「やめろぉぉぉ〜〜〜〜〜〜っっっ!!!何で実写なんだぁぁぁ〜〜〜〜っっっ!?」
「さあ、ほら・・・もう我慢できないよ、ふふ」
「ぐああああああぁぁぁぁぁーーーーーーーっっっ!!!」


「ねえねえ、茜」
「・・・何ですか詩子?」
 浩平がある意味永遠の世界へダイブしている頃、教室内では茜と、なぜか校内に侵入した詩子が例のちらしを見ています。
「私達もやろうよ」
「・・・嫌です」
「えー、もう準備したのにぃ・・・」
 詩子の背後にはなぜか巨大なバッグと、ベッドがおいてあります。ベッドなんてどうやって運んだんだろう?ちなみにバッグからはカメラの三脚やレンズがのぞいています。
 住井達と同じことをやるつもりなのでしょうか?
「えへへ、わたしが上で茜が下ね」
「・・・嫌です」


 それぞれの思惑を秘めた絵本(?)作り、さて製作過程をのぞいてみることにしましょう。

「七瀬さんそこ赤ね。あっ、繭!白は見えないからだめだよ」
「はう・・・高校生にもなってクレヨンでお絵かきなんて・・・」
「みゅ、みゅみゅ、こうかな?」
 瑞佳&七瀬&繭は実にまともに絵本を作っているようです。完成が楽しみですね。

 
 浩平&住井&氷上組は・・・。
「僕の気持ちは届いたかい?」
「うう・・・もう、お婿にいけない・・・・・・」
・・・・・深く突っ込むのはやめましょう。


「じゃあ、わたしがSで茜がM!」
「・・・絶対に嫌です」
 全然進展のしない茜&詩子でした。


 そんなこんなで完成を迎えることになりました。では、それぞれの作品を見てみることにしましょう。


「昔、昔、森に囲まれた村に一人の少女がいました」
 文を読むのは瑞佳です。完成直後に三人で鑑賞会を開いています。
「少女の名はマユ。ちょっと内気だけど、とても心の優しい女の子です」
「みゅー、わたしとおなじなまえ・・・」
「しっ!」
「ある日、村をとても狂暴な動物が襲ってきました。真っ白な毛に、ふさふさの尻尾。見かけはかわいいのですが、村中を荒らし回ったので、村人達の反撃にあい大怪我をしてしまいました。動物は傷つき、森の中に身を潜めました」
「みゅー・・・」
 繭も、七瀬も移り変わる場面と話にいつしか、くぎ付けになっています。
「そんな時、マユは森に迷い込み傷ついた動物に出会いました」


「なにしてるの?」
「・・・・・・」
 動物は答えません。マユはそれからじっと動物を見ていましたが、突然はじかれるように立ち上がると、向こうへ走り去ってしまいました。動物はそんなマユの背中を見送るだけです。
「はぁ、はぁ、これ」
 しばらくしてマユは自分の持っていた水筒一杯に、水を汲んで走ってきました。その水を動物に差し出すマユ。
 動物はきょとんとして、それを見ていましたがしばらくすると水に口をつけました。
「ねえ、あなたおなまえは?」
「・・・・・みゅー」
「みゅー?あなたみゅーなのね」
「みゅー」
 実際は動物の鳴き声だったのですが、マユはすっかり名前だと決めてしまいました。
「わたしはマユ、よろしくね」
 その日からマユは動物、みゅーの元へ通うことになったのです。
 こうしてみゅーはしだいにマユに心を開くようになりました。


 しかし、別れの日は突然やってきました。
「マユ、今日も森へ行くの?」
「うん!」
 マユの母親は毎日マユが森に向かうことに疑問をもち始めました。
「どうして森へ行くの?」
「みゅーがいるから」
「みゅー?それは何?」
「まっしろで、ふさふさのおおきなしっぽなの」
「マユ!それは!?」
 マユの母親はがく然としました。
「マユ!森へは行っては駄目よ!」
「どうして?」
「どうしても!」
 それからマユの母親は家の外へと飛び出して行きました。みゅーの存在を村人達に知らせるためです。


「マユ、今夜あの動物はいなくなるわ」
 日が暮れた頃、家の中でマユの母親は真剣な顔でマユと向き直りました。
「みゅーのこと?どうしていなくなるの?」
「あの動物はみんなに迷惑をかけるから退治されるの」
「!?・・・みゅーはわるいこじゃないよ!」
「マユ!?」
 マユは家を飛び出すと、一目散に森へと走ります。大切な友達、みゅーを助けるために。


「みゅー!みゅー!」
 森の中をマユは叫びます。その前方に松明をともした数人の村人達が群がっていました。
 マユを嫌な予感が襲います。
「みゅー!」
「あ、こら!」
 人間をかきわけたマユが見たものは。
「・・・みゅー?」
 マユは我しらずその名を呼んでいました。しかし、そこに横たわるものは見覚えのあるみゅーではありませんでした。
 村人達に殴られたのか、真っ白な毛皮は泥にまみれ、そこかしこに傷ができています。
 そして、その息はとっくに絶えていました。
「みゅー・・・?みゅーーーっっっ!!!」
 マユの絶叫が響きます。マユはみゅーの体を抱きかかえると、涙をぼろぼろと流しました。
 それを見て村人達はいたたまれなくなります。
 マユは泣きやむことを知らないかのように、泣き続けました。その時です、みゅーの体が突然まばゆく輝きだしました。
「みゅー?」
 村人達は驚いて腰を抜かし、マユはみゅーの変化に目をぱちくりさせていました。
『マユ・・・マユ・・・』
「???」
 みゅーを包んでいた光はだんだんと形ができていきます。そして、マユを呼ぶ声が聞こえました。
『マユ、ぼくだよ、みゅーだよ』
「みゅー?よかった、いきてるんだね」
 みゅーの姿となった光りはゆっくりと首を横にふりました。
『ぼくはもういかなきゃならないんだ。だから、マユにお礼をいおうとおもって』
「みゅー?どこへいくの?」
『遠いところだよ。ずっとね。マユ・・・今までありがとう。とても楽しかったよ』
 みゅーの光はどんどん天高く登っていきます。
「みゅー!みゅー!」
マユは顔を涙で一杯にしています。
『・・・いつもマユのことを見ているよ・・・・・・』
「みゅー・・・うあああ〜〜〜〜〜んんん!!!』
 マユの泣き声が辺りに響き、大人達も自らが行ったことを後悔していました。


「それから、マユは内気な性格だったのが明るくなりました。どうして?それにはマユはこう答えます。『みゅーが見ているから』と、・・・・・おしまい」
「みゅー・・・」
「私達が作ったとは思えないお話ね・・・」
 瑞佳の朗読が終わると、七瀬と繭は感動で胸が一杯になってました。
「えへへ、絵もうまいしこれならきっと優勝だね」
「はんばーがー♪」


浩平&住井&氷上の作品は・・・・。

ピーーーーーーーーッッッ!!!

自主規制(笑)


 茜&詩子の場合。
詩子「じゃあ、わたしがタチで茜がネコ!」
茜「何ですかそれ・・・?」
 永遠に構想中のようです・・・・・。



 さて、ついに優勝の発表の日がやって来ました。一体どの作品が選ばれたのでしょうか?
「おしかったね〜」
「みゅー・・・はんばーがー・・・・・・」
「あと少しだったのに・・・」
「でも、優秀賞なんてすごいよ」
 掲示板の前で三人が結果を見ています。結果は何と優秀賞!最優秀賞とまではいかずも、十分健闘したといえましょう。
「で、賞品は何?」
「えーと、あっ、学食優先権だって」
「へー、これで行列しないで済むわね」
「みゅー、はんばーがーたべたい・・・」
 空腹を感じたのか、繭がお腹を抑えて言いました。
「そうだ、お祝いにハンバーガー一杯食べていいよ」
「みゅー!やったー!」
 繭が瑞佳の手を引っ張り、学食へと急ぎます。
(でも、大賞は何だったのかしら・・・?)
 七瀬は二人の後を追いながら、ちらりと思いました。自分達の結果に夢中で最優秀賞を見ていなかったのです。一体最優秀賞は誰がとったのでしょうか?


「やりましたよ!私達が大賞ですよ!」
「そりゃそうでしょ、あれだけの作品なんだから」
 ここは学食。二人の生徒がテーブルで談話しています。そこに、トレイを持った髪の長い女生徒がやってきました。
「由依、晴香、何を騒いでるの?」
「あ、郁未、やったわよ!私達が大賞よ!」
「本当に!?よかった〜。これで生活費が浮くわ」
「郁未さんて、どこか現金ですね・・・」
「ふ・・・子持ちの高校生は大変なのよ・・・・・」
 どこか悟った表情を見せる彼女でした。しかし、彼女達の作品は何だったのでしょう?
 えー、掲示板によると・・・・・。
『影に潜む虐待と地獄の日々!これがFARGOだ!』
・・・・・ほんとに絵本なのでしょうか?


 その頃、浩平達は・・・・・・。
「やったぞ折原!絵本コンクールは却下されたが、追加の希望が殺到だぞ!」
「追加ってなんだぁぁぁーーーーーっっっ!!!」
「ほら、早速新作の撮りをしないと!」
「僕もうれしいよ。さあ、もう用意は整ってるよ」
「やめてぇぇぇ〜〜〜〜〜〜っっっ!!!」







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何がかきたかったんだ俺・・・?途中で路線変更してるし(^^;;;感想はいらないです。狂悦炉さんともちょっとかぶった(^^;;;
うーむ、久々のしかも、滅多にかかないギャグなのでただログ流してる駄作だけど、許して下さい(TT)本当は絵本のシリアスパートをわけようと思ったんですけど・・・これ以上ログを流すのはつらいので(^^;;;そんなわけで感想も書いてませんが、それでは〜。
感想は本当にいりませんよ(笑)



追伸:突然投稿中止したONE猫ですが、HPで血へど吐きつつ頑張ってます(笑)ふふ、70話は何とか突破しました(^^)さあ、100話はかききれるのか!?とりあえず数に驚いて下さいな(爆)
http://www2.odn.ne.jp/~cap13010/

追伸2:さあ、数カ月ぶりのガンダムク〜〜〜イズ!(笑)ていうか知らない人多数でしょうね(^^;とりあえず次の台詞は誰のものかな?
?「もう戦わなくていいんだっ!」
ちょっと古いぞこれは(^^)わかった人もわからない人も目隠し団へGO!
http://www.i-chubu.ne.jp/~nanase/index.htm

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