いい仕事しまっせ!乙女鑑定人-3- 投稿者: ニュー偽善者R
わしの名は緒トメ(お・とめ)78歳♀。
知る人ぞ知る乙女鑑定人とはわしのことじゃ。
さて、鑑定がてら今日も散歩に出るかの。


しかし、あれじゃの。最近はどうも世の中が乱れていかん。
株価は下がるわ、都知事選挙も与野党の協力やら、そうにも安定しておらん。
政治が乱れれば国民も乱れて、現職の警官が子供にわいせつ行為を働くなどと・・・

注:いや、わからんでもない・・・って、あくまで冗談だよ;;;

とにもかくにもこれからの日本の行く末は・・・

注:長いのでカット。

まあ、未来は今の若者に任せるとするか。
その希望を託すべき若者が二人、道をこちらに向かって走ってくるではないか。
「長森、なんでもっと早く起こさないんだ!」
「だって、浩平が起きないんだもん!」
ほほお、あの時の娘じゃの。今日も彼氏と登校かの?
うむうむ。仲良きことは美しきかな・・・。
そうしている合間にも、二人はわしの横を走りぬけていく。
前方には曲がり角が存在している。
「ほら!浩平前!」
「うわ!?」

ドン!

おお!?男の方が曲がり角をいった所にで、何者かと衝突したではないか!
「いったぁ〜〜〜い、ぶつかっちゃったぁ・・・」
「お嬢さん、お怪我はありませんか?・・・ぐあっ、しまった体が勝手に気がつくと紳士的かつさわやかな笑顔を見せながら手を差し出しまっていた!」
「何で説明口調なんだよ・・・」
むむ!?い、今のはまさしく乙女初段が使える「乙女転び」!初歩的ながら、
かわいいっ!!
むちゃくちゃ可憐だっ!!
助け起こして上げたいっ!!!
と、男を惑わせる乙女の成せる技!あの娘・・・今時には珍しく乙女検定を持っているのか?
ふ、しかし、八段の持ち主であるこのわしにしてみればまだまだ技が荒いの・・・・・。
「あのなぁ七瀬・・・頼んでもいないのに、乙女転びするのやめてくれ。調子が狂う」
「えぇ〜、だってこういうのはいつでも使えないとぉ・・・」
「ぐあ・・・照れ気味な上目づかいまでぇ!かわいい・・・かわいすぎるぅ!」
「もう!浩平なんか知らないもん!先に学校いってるもん!」
あの七瀬とかいう娘、「乙女はじらい」まで使うとはなかなかやるの。
しかし、所詮基礎!ふふふ・・・このわしが真の乙女を見せてやろうではないか。
「ほら、瑞佳もいっちゃたし、早くいこうよ」
「うーむ、これが猫かぶりじゃなかったらなぁ・・・」
「何かいった?」
「・・・いいえ」
走りだそうとする彼らの横をゆっくりと通り過ぎる。
「乙女転び」に大切なのはタイミングなのじゃ。
じっくりと間合いをはかり、一点へと神経を集中する。
そしてぇ!

ポテ・・・グキ!

ぐはぁ!し、しまった、つい力を入れすぎて腰が!し、しかし型を崩してはいかん!
「お、おいばあさん、大丈夫か?」
「ぶつかっちゃいましたぁ〜〜〜・・・」
ちなみに敬語な所がわしの若い頃の主流なのじゃ。
「・・・・・七瀬いくぞ」
なにぃ!わしの「乙女転び」に動じないとは!?
ううむ、これで町内の爺さんを6人は落としたというのに・・・やはり時代には勝てないのか?
「こ、これは乙女転び!しかも究極の型と言われる、「真・千鳥型」!」
「お、おい七瀬?」
ふ・・・やはり見抜きおったか。これでこそ腰を痛めてまで、やったかいがあるというもの。
わしはにやりとほほ笑みながら立ち上がろうとするが
「あいたたた・・・やっぱり、年にはかてんのぉ」
「おばあちゃんわたしの手に!」
「すまんの若い娘さん」
「いいえ。それよりもあなたに聞きたいことが!」
ふふふ・・・その言葉を待っていたのじゃ。
「何もいわんでもええ、乙女を目指す娘よ」
「やはりあなたは!」
「ど、どうなってるんだ・・・?」
わしは大げさにかぶりを振って胸を張った。
「わしは緒トメ。乙女八段の持ち主じゃ!」
「ええ!?あの伝説の乙女鑑定士、緒トメさんがあなたなんですか!?」
「し、知ってるのか?」
目を見開き驚く娘。わしの名を知っているとはなかなかかわいげがある。
「七瀬、このばあさん誰なんだ?」
「何言ってるのよ折原!この方こそ乙女を極めて、その技を広めるために検定を開いた方なのよ!噂で各地を転々として鑑定しているとは聞いていたけど・・・」
「娘よ・・・近ごろでは乙女を目指すものがいなくて、寂しかったところじゃ。お前さんのような若い娘がいてくれてうれしいわい」
「お願いです!わたしの乙女度を教えて下さい!」
娘は頭を下げてわしに懇願してきた。やはり聞いてきたか。
しかし、わしの答えは決まっているのじゃ。
「乙女の道は猫かぶりにあらず!」
「!?」
「真の乙女たるもの、その心が肝心じゃ!おぬしは見かけだけしか、極めにはいっておらん!そんなものに乙女度なぞやれるかぁぁぁーーーーー!」
「がぁぁぁ〜〜〜〜ん・・・・・」
わしは心を鬼にしていた。乙女の道はいばらの道。
幾度もの挫折を味わってこそ、得る蜜は甘いのじゃ。
この者の才能を開くためにも喝を入れなければならない。
「娘よ・・・おぬしの乙女を磨くがいい・・・・・・そして、その心が極まれた時わしはもう一度姿をあらわそう・・・・・・」
わしは背を振り向いて歩き出した。
「待ってください!わたしは一体どうすれば!」
答えるわけにはいかないのじゃ。
乙女の道は教えられるものではないのだから・・・・・。


「く・・・わたしの乙女はまがい物だというの!」
「・・・七瀬」
「決めた!決めたわよ折原!」
「お、おい・・・」
「わたしは真の乙女になってみせるわ!」
「お〜い・・・七瀬ぇ〜〜〜」
「やってやるわよ!乙女心にかけて!折原あんたにも手伝ってもらうからね!」
「な、なんで俺が・・・」


こうして七瀬の苦難の日々が始まった。どうでもいいが、この二人はすでに遅刻していることに誰が気付いているだろう?



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いつのまにかスポ根に(^^;;;ちなみにPELSONAさんのネタ使ってます。こないだ許可求めたのこれなのね。そいうわけでおわんないぞ乙女鑑定人!いつまで続くんだーーー!
自分でもわからず(^^;;;;;;

ちょっと告知

只今「みんなでつくろう血へどSS」SS作家出第2次募集をしています。
募集するのはONE猫本編での名前、職業、性格、台詞例などです。また、希望の絡みキャラもおくってください。

只今うけてうけているのは里村茜・柚木詩子・MOONキャラ(少年はのぞく)

他のONEキャラは妖怪にのみ限りうけつけています。それではよろしく!

ちょっとだけ感想

PELSONAさん
>すとろべりーしぇいく! そのさん
何と言うか・・・高校生っすねぇ(^^)恋愛!を読んでいる感じです。
>空き地の待ち人
ええと・・・椎名林檎さんはしりません(^^;と、いうわけで曲はわからず。詞だけ読むとまさに茜を歌ってますね。

ブラック火消しの風さん
>人の想い NO.2
女の子が気になる(爆)今回は短いですけど、やはり後半はドラマ的な展開。かなり好きです。

スライムさん
>春風のメモリー  第一話
ここではお久しぶりです。うむ、やはり澪ですか(^^)今回はいままでとは一風変わった感じですねぇ。しかし、さすがはhiggees・・・むはむはなんですね(^^;まだはじまったばかりですけど、期待しちゃいますね(^^)

まねき猫さん
>最近遅れ気味な感想(^^;
溜った分よんだんですね・・・すごいっす。感想ありがとうですぅ。ちなみに日向の国じゃなくて、肥後だったんだけど、修正まにあわずというかきづかず;;;

http://www2.odn.ne.jp/~cap13010/