屈折の旅立ち−1− 投稿者: ニュー偽善者R
遠く遥かに見える霞んだ町並み。いくつもの光がとどまることなく流れている。

でも、ぼくは知っている。あれが永遠に続くことを。

ぼくは何を求めたのだろう?

安らぎ・・・悠久・・・永遠・・・。

(また、ここに来たんだね)

後ろから彼女の声がかかる。ぼくは振り向くことなくうなずいた。

止めることのできない流れの中でぼくは何ができたんだろう。

(滅び、これが全てなんだよ)

でも、今ぼくが見ている向こうの世界では流れは止まらない。

(それはあなたが旅立ったからだよ)

それでもぼくは向こうで流れの一部になりえたはずなんだ。

だから、もう少し見ていたい。

(そうすればいいよ。わたしはいつでも一緒にいるよ)



永遠に続くかのように思われた繰り返す生活。でも、それは錯覚。わたしはそれを知った。どんなに楽しいことや幸せな日々には終わりが来るのだ。もたらされるのは別れ、悲しみ、新たな道。誰もが進まなくてはならないのだ。違うことはただ一つ、それぞれが成長しているかどうか。わたしは・・・わからない。



ピピピピピピピ!!!

「うーん・・・」
いつもの目覚しの音で起こされる。今日はいまいち寝起きが悪い。昨日は色々考え込んでしまってよく眠れなかった。なぜなら今日は卒業式。だから、こんな日に遅刻するわけにはいかない。布団を払うと中か三匹の猫達が飛び出す。
「あ、起こしちゃった?ごめんね」
わたしはベッドから降りて部屋を出た。


準備を整え、学校へ向け家を出る。卒業生は登校時間が遅い。いつもの道でも時間が違うだけで雰囲気が違う。緊張のせいだろうか?実感は湧かないが、もうこの道を毎朝通ることはない。何となくそれがさびしく感じる。
「あ・・・」
ふと前を見ると、そこには交差点が広がっていた。どうしてだろう?ここに来ると何かを忘れているような気がする。とても大事な、まるで自分に一部をなくしたような。信号が青に変わりわたしは歩き出す。わたしはそのまま進む。

・・・・・・振り返ることなく



そう、きみは振り返ることがなかった。きみが悪いんじゃないのはわかっている。

(あがらうことなんてできないんだよ。定められた滅びなんだから)

わかってる。きみ・・・違うな。一緒にいてくれるのは今ここにいるきみなんだから。

彼女には悲しみが訪れなかった。訪れたのは忘却なんだね。

(そうだよ。だから、わたしがいるんだよ)

彼女がそばに寄り添うのを感じながら、ぼくは遥か遠くをいまだ見ていた。

もう少し続きを見よう・・・・・・。




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今回はちびみずかなし!感想もかかずにこんなの書いた理由はぁ!ONE猫が飽きた!以上!・・・・・って、怒られそうだな(^^;こういうのだってかいきたいんだよ、俺だって。さて、設定程度に・・・BADED後のお話です。つまり、最後の最後で選択を間違えたという感じです。今回のヒロインは名前が出てないですけど、わかりますね(^^)でも、あえて触れないの♪理由。何となく(^^)そういうわけで続きはいつか書くかわからないけど、ちょこちょこ書きます。それでは失礼。

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