こんな幸せな日常 投稿者: ニュー偽善者R
幸せの形、愛の形、心の形、人には見えないものが多い、しかし、それは何げない日常にも現れる・・・・・・・・。


「浩平はどっちがいい?」
「女の子かな、やっぱ」
「わたしはどっちでもいいな。だって、私達の子どもなんだもん」
こんなことを冗談めかしに言い合っていた俺たちだが、ついに俺たちが親になる日がやってきた。瑞佳と結婚して一年と数カ月、結婚する前もしてからいろいろなことがあったが、今日は何とも言えず心が踊る。なぜなら今日はわが子との初のご対面だからだ。性別はまだ聞いていない。最後までお楽しみといったところか。
「浩平!こっち!」
「ああ」
出産後で入院中の瑞佳が手をふっている。そういえばもう少しで退院だったな。これでインスタント食品の生活からに抜け出せる。
「どいつだ?」
「あの二列目の左から5番目」
無菌室のガラス越しに見るわが子。猿みたいだとか言う奴もいるが、なかなかかわいいではないか。あどけない寝顔を見ると、何とも言えない感慨が湧いてくる。
「女の子だよ」
「そうかぁー・・・」
何か幸せな気分に浸る俺であった・・・・・。


瑞佳が赤ん坊と退院してから、俺たちには重大な試練が待ち構えていた。おしめの取り替えやミルク、そして名前も決めなくてはならない。仕事は5時で切り上げさっさと帰ってくる俺は、まずわが子の顔を見る。思わずにやけてしまう自分が恥ずかしい。
「元気にしてましたか〜?パパでちゅよ〜」
赤ちゃん言葉になる自分が情けない・・・。こんな所他人に見られたらどうなるか・・・・・・・。


「なあ、幸子はどうだ?」
「ありきたりだよ」
なかなか決まらない名前だが、今日こそは・・・。わが子の一生を左右する名前だ。しっかり決めなくては。わが子を抱きながら俺は思案する。
「女の子はどういう名前が好きなんだ?」
「人それぞれじゃないかな?わたしは自分の名前が好きだけど」
「そうか」
やはりここは親の名前をベースにするかな。俺が浩平だから・・・
「瑞浩はどうだ!」
「犬じゃないだよ・・・」
「うーん、駄目か」
確かに俺の名前は組み込みにくいな。母親が瑞佳だからな・・・その時俺にひらめくものがあった。
「風佳・・・」
ぽつりと俺がつぶやく。けっこう悪くない。
「あっ、笑ってる」
「えっ?」
俺は胸に抱いたわが子を見ると、風佳と聞いて笑っているではないか。
「もしかして気に入ったんじゃないかな」
「そうか、気に入ったか。よし、風佳にしよう!」
俺が風佳を高い高いをしてやると、はしゃいで笑い出す。かわいいなぁ。思わずにやけてしまう俺だった。




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〜SS保育所より〜
風佳「うあわぁぁぁぁーーーんんん!!!」
ちびみずか「はーい、よしよし。あー、ぜんぜんなきやまないよ〜!」
子どもを育てるのは大変だなー
ちびみずか「みてないでたすけてよ!」
はいはい、それにしても子どもの母親が自分の未来の子どもを世話するのも変だな。
ちびみずか「そっちがかってにかんがえたんでしょ」
それもそうだな。さて、今回のSSはおわかりの通り瑞佳様ED後。しかも、結婚&出産!
ちびみずか「ほのぼのだね」
うむ。それでは!次回まで、
ちびみずか「さよなら〜!」
風佳「うわああぁぁぁぁーーーんんん!!!」
ちびみずか「あー、よしよし!」

追伸
このSSの風佳という名前は勝手につけさせてもらいました(^^;ご了承下さい。