聖夜特別SS!復活のハムスター 投稿者: 偽善者Z
え〜と、このSSは以前書いた『吾が輩はハムスターである』の合間の話です。でもちょっと強引(^^)ちなみに浩平と茜が同棲中の頃です。ではスタート!

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
まぶしい・・・そう思い吾が輩は寝床でもある木くずから顔を出した。どうやらもう朝のようだ。しかし、吾が輩ハムスターにとって朝等関係ない。夜行性だからだ。
「やべ〜!遅刻する〜!」
「浩平、ネクタイ忘れてます!」
「あっ、わりい!」
主人達の朝はいつもこうだ。
「よし!それじゃいってくるわ!」
「浩平・・・もう一つ忘れてます・・・・・・・」
「ん・・・」
主人達は重なり合う。だが、それも一瞬のことだ。
「じゃっ!」
「いってらっしゃい」
男が慌てて外へと飛び出す。主人の方は余裕があるようで椅子に座り、焼き上がったパンにジャムじゃなく・・・練乳をかけて食べる。
「おいしいです」
主人はこう言ってるが、吾が輩はあの練乳はどう見ても致死量に思える。ものすごく甘そうなのだ。実際男はあれに挑戦したが2、3口でダウンしていた。
「あっ、そろそろいかないと・・・・・」
主人は身だしなみを整え、大学へ行く準備をする。そして吾が輩を覗いて一言。
「いってきますね、浩平」
実にすがすがしい・・・・・・。



その日の夜。主人達が帰宅し、吾が輩も夕食のレタスにかじりついていた頃。
カジカジカジカジ・・・・・・・
う〜む、やはりレタスは新鮮さが一番である。この水気がポイントなのだ。その時、主人達の会話が耳に聞こえてきた。
「なあ、新しいハムスターもらってくるんだって?」
「はい」
「でも、あいつとケンカしないか?」
「大丈夫です。メスですから」
何?新しい同居者が増えるのか?しかも雌らしい。吾が輩達ハムスターは単独生活を好む。同性だとケンカをするのだが、異性だと別だ。しかし吾が輩は・・・・・
「明日大学の友達にもらってきます」
「そうか、これであいつも所帯持ちだな」
「そうですね」
主人達の笑い声が聞こえる。しかし吾が輩はそれ所ではない。吾が輩はどうも群れるのが嫌いだ。例えそれが雌であっても。嵐の予感が吾が輩を襲っていた。



翌日。今日は朝から嫌に冷え込む。寒さに弱い吾が輩は木くずの中に潜り込んでいた。
「うー、さみ〜」
「12月ですから・・・」
朦朧とした意識の中で、主人達の会話が聞こえる。
「雪がふるんじゃないのか?」
「ホワイトクリスマスですね・・・」
「そうなるといいな・・・」
クリスマス?どこかで聞いた単語だ。そうだ、あれは去年のことだ。今日と同じように冷え込む日に、わが家に二人の来客が来て大騒ぎをしていったのだ。あの時のそうぞうしさには勝るものはない。
「そういえば今日もらってくるんだってな」
「はい」
うっ・・・噂の同居者が今日来るらしい。



そして夜。吾が輩の恐れていた時がついにやってきた。
「浩平、新しいお友だちですよ」
主人が小さなケースから何やら黄色っぽい生物を取り出した。吾が輩よりも一回り小さいが、同じゴールデンハムスターである。
「俺たちからのクリスマスプレゼントだぞ」
男の声はやや冷やかしぎみである。しかし、吾が輩にとっては、プレゼントどころではない。
「仲良くしてくださいね」
主人の手に包まれた『奴』がついに我が家に降り立った。すぐに吾が輩と目が合う。
2匹の間には沈黙が流れた。そして次の瞬間!
ダッ!
吾が輩と『奴』は同時に駆け出し、体をぶつけあった。くっ・・・なかなかいい当たりだ。吾が輩は主導権を握ろうと、『奴』にのしかかる。だが、吾が輩の顔にばたつく前足が命中した。くっ!やるではないか!『奴』は吾が輩を押しのけると、吾が輩にかじりついてきた。い、痛い!
「こら!やめなさい!」
間一髪、主人が『奴』の体を持ち上げた。
「性別が違ったら喧嘩しない、って聞いたのに・・・」
「なあ、なんか七瀬みたいな奴だな」
男は笑いながらそう言った。
「そうですか・・・?」
「よし、ななぴーにしようぜ」
「な、ななぴー・・・?」
主人の声はいつもよりも高さが上がっている。
「ああ、それに茜の手でじたばたしてるところも七瀬そっくりだ」
「そうかもしれませんね・・・喧嘩は駄目ですよ」
そう言って再び『奴』、いやななぴーを入れる。さすがに止められることがわかっているので、両者は動かない。しかし、このままではおさまりがきかないのである。
「さ、ケーキも用意しましたし、食事にしましょうか?」
「ああ、ハラペコだ」
主人達はゲージから離れて行ってしまった。
「初めてですね・・・二人でクリスマスを過ごすなんて・・・・・」
「ほんとは外で祝いたかったけどな」
「こういう時はムードに浸るものです・・・」
「そうだな・・・」
主人達は甘い聖夜を過ごすようである。しかし、吾が輩とななぴーはそれどころではない・・・・・。主人達が離れたのを見て、吾が輩も奴も再びバトルに入ったのである。
いやはや、去年よりもそうぞうしい聖夜である・・・・。
ゲシゲシ!
い、痛て!あしげにするな!



@@@@@@@@@@@@@@
ジングルベ〜ル!ジングルベ〜ル!
ちびみずか「すずが〜なる〜!」
いえ〜い!ハムスター復活!いや〜久しぶりだなこれ書くの。
ちびみずか「わ〜い!クリスマスだ〜!サンタさんはやくこないかな〜」
はっ、はっ、はっ!かわいいね〜(^^)
ちびみずか「どういういみ?」
いや、なんでもない。
ちびみずか「ねえねえ、どうしてハムスターにしたの?
いいことを聞いてくれた。実は場つなぎ程度に、少しだけ復活させようとおもったんだけど、変更してクリスマスSSにと。一応前作に合わせてるけど、多分大きく変更(^^)
ちびみずか「じゃあべつさくひんだね」
そう見た方がいいと思います(^^)
ちびみずか「じかいはどうなるの?」
次回は正月SS用(^^)
ちびみずか「それじゃつづきはおしょうがつ!それじゃあさよなら〜!」
うちのハムスターは白いのだよ・・・・・・。

クリスマスもぜひ目隠し団へ!
http://www2u.biglobe.ne.jp/~wkichi/index.htm

http://www2u.biglobe.ne.jp/~wkichi/index.htm