吾が輩はハムスターである4 投稿者: 偽善者Z
暇である。とて〜も暇である。吾が輩がこの家に来て三カ月がたった。環境に慣れたのはいいが刺激の少ない毎日を送っている。脱走を計って以来、かごにはふたが置かれている。そのため脱走は不可能となってしまった。う〜む・・・あの時の巨大ハムスターが気になる。吾が輩は、あの巨大ハムスターを主と呼ぶことにした。毎日、車輪に登り主を見るのだが、主は全く動こうとしなかった。もしかしてあれは滅亡したハムスター文明の偶像なのだろうか?・・・まあ、そんなことを考えるのはやめよう。とりあえず顔でも洗うのである。
ゴシゴシ・・・
吾が輩は前足をなめ顔を洗う。続いては耳の掃除である。
サッサッサッ・・・
後ろ足を使い、耳の後ろをかく。ふ〜、こんなものでいいだろう。
ピンポ〜ン!
むっ、誰か来たようだ。我が主人が玄関に向かった。
「茜〜!来たぞ〜!」
あの男の声だ。こんな夜に来るとは失礼な。
「荷物はこれだけですか?」
「ああ、服とかあればいいからな」
ドサッ!
男が荷物を下ろした。音からしてけっこうな量だ。
「ごめんな。急に由希子さんが転勤になったのはいいが、金がなくて住むところがないなんて・・・」
「別にいいです。浩平と離れるのは嫌ですし、前に言いましたよね。いつかは一緒に住むって・・・」
「茜・・・」
むう・・・二人の会話から推測するに、どうやら男はこの家に住むらしい。
「しかしこれが世間でいう『同棲』ってやつか・・・」
「そうですね」
「それじゃあ最初だし・・・」
カチャカチャ・・・(ベルトを外す音)
「嫌です」
「・・・」
しかし何でこの男が主人の恋人なのであろうか?しかも同棲までするとは。謎は深まるばかりである・・・・・・。

つづく・・・・・・・。

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今回は短いっす。まあ今回はすんなり予定通りかけました。いつもはいろいろつけくわえちゃうんですよね・・・。さてこのハムスターの話ですが、とにかく時間が飛びます。一人暮らし・同棲ときて、次は?・・・