吾が輩はハムスターである 投稿者: 偽善者Z
吾が輩はハムスターである。
名前はまだない。
どこで生まれたかは知らないが、新聞紙の中にまぎれて、もぞもぞ動いていたのは覚えている。吾が輩は最初、ペットショップで暮らしていた。しかし、最近珍しくかごの外に出されたかと思うと、別のかごに入れられここに運ばれてきた。どうやら、吾が輩は買われたらしい。
「茜、これか?飼うことにしたハムスターって」
突然、男の声が聞こえてきた。
「そうです」
続いて女の声も聞こえる。ちなみに吾が輩達ハムスターは、視力が弱いのではっきり物が見えない。そのため、近くにいるらしい人間達が特定できないのだ。
「名前は?」
「浩平にします」
「げっ、なんで俺の名前なんだ?」
「かわいいですから」
「うーん・・・でもなぁ」
そう言って男は顔を近づけてきた。下品な顔だ。
「いいか、浩平。俺と同じ名前なんだから、感謝すれよ。それに茜と一緒に暮らせるなんて、うらやましい奴だな」
男はかごに手を入れ、指で小突いてきた。むかつく・・・・!
「そのうち、一緒に暮らします・・・」
女の方が今までと、違う感じの声で言った。
「茜・・・・・・」
男が女に近づいた。目が悪いのでよく見えないが、二人が重なっているように見える。
「浩平・・・・」
二人は吾が輩に興味がないのか、しばらくそのままである。その時、吾が輩は強烈な眠気を感じた。吾が輩達の睡眠時間は、一日十四時間ほどである。吾が輩はかごの中にある寝床らしき部屋に入った。
寝床には綿が置かれていて、寝心地がよかった。そして、吾が輩は新たな生活の第一日を終えた・・・・・・。

続く・・・・・・。

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タイトルからしてわかりますね。あの超有名な作品を使いました。とりあえず、主役のハムスターから見た浩平と茜を書きたいと思います。あと、設定は茜エンディング後です。感想くれたら嬉しいです。