盲目少女みさきちゃん2 投稿者: ぎぃ
本作品は、ONEのマニュアルに掲載されたマンガを元ネタにしています。

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私、盲目少女のみさきちゃん。まったく目が見えないの。
前回は失敗したから、今度は前についてるの。コンセントだけど。
やっと自分の目で景色が見れるのね。
ではさっそくさしてみよーっと。
・・・でもこのままさしても壁しか見えないし動けないんじゃないかしら。
「みさき先輩、延長コード持ってきたぜ」
「ありがとう、浩平君っ!」
「でも、みさき先輩のコンセントって、どう見ても規格外だな」
た、確かに胸からどーんと突き出してるこれって、
どう見ても(見えないけど)大きすぎ。これに合うコンセントなんてあるのかな。
「仕方ない、直接線をつなごう」
そう言うと浩平君は何やらがちゃがちゃぱちぱちとやりはじめた。
コードを切って皮をむいているみたい。
「よし、できた。まずはこっちを結んで・・」
浩平君は私のコンセントに電線を巻き付けようとして、
「あんっ」
触らなきゃ電線は巻けないんだけど、でも、
つんつんつん
「あんあんあんっ」
こ、浩平君、突っつかないでー。
つんつんつん
「あああああんっ」
つんつん・・・
「はっ、いかんっ! これでは前回と同じパターンだ」
え?やめちゃうの?・・・って何を考えてるのかしら私(きゃー)
「悪いけど先輩自分で結んで」
「うん」
巻いて、ねじって、・・・もう片方も・・・
「それじゃいくぜー」
「はーい」
あぁ、何かどきどきしてきちゃった。
「スイッチ、オン!」
ばちっ!!
え?なに?何があったの?
「ブレーカーが落ちたみたいだ。家庭用コンセントじゃ容量が足りないのかな」
「そうなんだ・・・・」
「よし、ちょっと待っててくれみさき先輩」
しばらく待っていると、何かを引きずる音とともに浩平君が戻ってきた。
「ふっふっふ、送電線から直接引っ張ってきたぜ」
私は、どうやってそんなことをやったかはあえて聞かないことにした。
でも浩平君ならそのくらい本当にやっちゃうだろう、という確信はあった。
私のために・・・それだけで、すごくうれしいよ、浩平君。
「そんじゃやるぜぇ!!」
え?いつの間に?ちょっとまだ心の準備が・・・
ばちっ!!!
後で聞いた話では、10km四方が停電になったらしい。でも、
「これでも容量が足りんのかぁ!!」
「も、もういいよ浩平君」
「いいや、こうなったら俺も意地だ!
  日本中の電気全部、みさき先輩に預けるっ!」
どうやって、とは聞かなかった。
浩平君ならそのくらい本当にやっちゃうだろう、となんとなく思った。
そして浩平君は本当にやってしまった。
「これでどうだぁ!!!!!」
浩平君がスイッチを入れた瞬間、
私の目から発した荷電粒子ビームは使徒ラミエルのATフィールドを貫通し
コアを完全に破壊、第3新東京市は守られたのであった。
「こんなとき、どんな顔をすればいいかわからないの」
「笑えばいいと思うよ」
「このネタもいい加減古いね」
「かえって新鮮だろ?」
二人の笑い声が夕焼け空にこだました。
(終わり)
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後書き
 私は基本的にオチを考えるのが苦手です(^_^;)
 このシリーズも続きの構想があるのですが、いいオチが思い浮かびません。
 構想1.
  改良により、単3乾電池2本でOKになったみさきちゃん。
  でも、どこに電池をセットするの?
 構想2.
  目から怪光線を発する怪人みさきちゃんを倒すため、
  人造人間るみちゃんが現れた!「わたし怪人じゃないもん」
 書きたい人がいたら書いてください。早い者勝ちですよー。