シンデレラのリボン  投稿者:いちのせみやこ


−@あらすじ@−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 七瀬留美です。こんにちわっ。
 今回はあらすじということで、え? なによ?
 もっと自然にぃ? じゅーぶん自然じゃないのよっ!!

 ……は。
 え、えっと……。そう、あらすじよ、あらすじっ!

 ってことで廊下を歩いてたら、曲がり角で上月さんにぶつか
っちゃったのよ。
 見てみたら両手にカサ。で、視線の先には……折原!?
 そっかぁ。上月さんも女の子だし、ねっ。
 よし、ここは乙女のあたしが、協力したげるわっ。

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るみちゃんおとめちっく劇場『シンデレラのリボン−5』



「いつもみたいに袖にぶらさがる、なんていうのはダメよ」

七瀬先輩が『真の乙女にしかなせない技』を教えてくれてるの。
うー、がんばるの。

『なんでなの?』
「それじゃ、いつもと同じでしょ? もっと乙女っぽくいかなきゃ、ね」
『乙女っぽく? どうするの?』
「それを今から教えてあげるわ。用意はいい?」
『OKなの』

……どきどき

「いい? なにも言わずに後ろからそっと傘を差し出すのよ」

うん

「そうすると、振り向いた折原と目が合うでしょ?」

う、うん

「カサという密室のなか、見つめあう2人……」

ごくっ

「とうぜん、愛がめばえるわっ!」

っ!!!!

『やるの!!』
「よしっ! それでこそ乙女よっ!!」
『がんばるのっ!!』
「あたしも応援するわ、さぁ、行ってこいっ!!」

七瀬先輩とかたく手をにぎりあったあと、わたしは走り出したの。

折原先輩に向かって……。


“うしろからそっとなの”
たったったったっ

“うしろからそっとなの”
たったったったっ


あと1メートル……



あと ちょっと……



よしっ!

いっせーのー……



せっ!!




ぷすっ

「ぐあっ……」




ぷす……?
何の音なの?

あ。
カサのホネの先が、折原先輩の頭に刺さってるのっ!!
きゃーっ なのっ!!
身長の差を計算してなかったの〜っ!!!!


じゃ、「ぐあっ……」っていうのは……?
まさか なの……。



「澪か……?」

怒ってる……の?

「あのな……」

怒ってる気がするの……

「前言を撤回するぞ……」

あ、無理に笑ってるの……

「頭の上も、よく見て行動しろ、いいな?」

はぅ〜〜〜
『わかったの』

あ、謝ってないの。

『ごめんなさい』
ぺこぺこぺこぺこぺこぺこぺこぺこ

「あ、大丈夫だって。もう気にしてないから」

思ったより平気みたいなの。
でも、思わずじーっと見ちゃうの。
あ、目をそらしたの。あやしいの。

『本当に大丈夫なの?』
「実は頭蓋骨にヒビが入っているようだ。ごめんな、澪。お前に看取られるなら本望だ」

えっ!?
これで Fin.って出ておしまいなの? 選択肢ミスなの?

『本当に死んじゃうの?』
「いや、軽〜いアメリカン・ジョークだが」

よかったの。
にしても、騙すなんてひどいの。
思わずスケッチブックで叩いちゃったの。

ぽかぽか

「ぐぁ…… さすがに痛いかもしれん」
『自業自得なの』
「気にするな。俺はもう気にしてないぞ?」
『何か話がずれてるの』

「まぁ、それはともかく、帰るか?」
っ!

うんっ!
『帰るの』

・

・

・

折原先輩に1本カサを渡してから、自分のカサを開いたの。
結構風が強いの。

ぱき

きゃー、カサがひっくり返っちゃったの〜。
直さなきゃ、なの〜。
えーっと、手が届かないの〜。


「澪」

先輩なの。手伝ってくれるの?

「今日は風が強いから、澪くらいとんでっちゃいそうだな」
『ひどいの』
「って、もうカサがとっくりになっちゃってるな」

うー

「というわけで、だ。今日は危ないから、いっしょのカサで帰るか?」


えっ?


「……まー、なんだ。途中までだけどな、どうする?」

うんっ!!
『いっしょに帰るのっ!』




今日は折原先輩といっしょに帰れたの〜。
すごくすごくうれししかったの。
これも、リボンの魔法……なの?


(つづく)

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あとがき(代筆:七瀬留美)


はい。第5話でしたぁ。
えっと、みやこがどーしてもっていうから、今回は書かせてもらってます。
それにしても、珍しくあたしがフツーに乙女してるのね。
って、自分が言うのもなんだけどね。

ほら、あたしってこんなに乙女なのに、どこの世界でも扱いがひどくない?

「……」(ぶんぶんぶんぶん)←思いっきり首を左右に振る音

ふーん。あれだけ教えてあげたのに、まだ足りないのかな?

「……」(びくっ! ずさささささ)←慌てて七瀬から遠ざかる音

ま、いーか。そろそろ解放したげるね。じゃ、あたしは帰るから。



くはー。ぷはー。ということでみやこです。
うーん、もーちょとと長くなりそうな予感がするぞ、これ。
書いてるうちに長くなる長くなる。今回の話なんて仮設定では6行だし(笑)
ということで、よろしければもーちょっとお付き合いくださいね。

いばいばさん、シンさん、壱弥栖さん、WTTSさん、Percomboyさん、感想ありがとうございました。

不意に

@WTTSさん「密着!人気投票!」
  お疲れ様でした〜。マジで(笑)
  なんかすごいです〜、としか言えないです。
  せっかくなので、みやこのSSにも活かしてみたいです〜。使ってもいいです?


ということで、みやこでした。ではでは。