シンデレラのリボン 投稿者: いちのせみやこ
−@あらすじ@−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

あたしは夢の管理局の飼育係、柚木詩子さん。
夢を食べて魔法を使う、ドリーム・バクのバクオくんと一緒に
悪夢を幸せな夢に変えるお手伝いをしてるんだよ。

今夜の悩める女の子は、上月 澪ちゃん。
不器用だけど一生懸命な澪ちゃんは、先輩に片思い中。
でも、先輩の隣りにはぱーへくとな長森さんがいるんだって。

この想い、届くといいね☆

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るみちゃんおとめちっく劇場『シンデレラのリボン−4』


「おはよー、澪っ」
「澪ちゃん、おはよっ」
『おはようなの』
「あれ? 今日のリボンかわいいねー」
「きれ〜なリボンだねっ。似合ってるよっ」
『ありがとうなの』


朝、枕元においてあったリボン。
ガラスの糸で編まれたシンデレラのリボン。
思い切って、つけてきてみたの。

似合うかどうか不安だったの。
でも、よく似合ってるって言ってくれるの。



「上月さんの浴衣、なかなかステキね」

家庭科の時間。先生が褒めてくれたの。

「すごーい、やるじゃんっ」
『うれしいの』

もしかして、リボンのおかげ、なの?
どきどきなの〜。

「そろそろ仕上げに入る人も出てきてるみたいね。次の時間からオビとゲタを持参してくださいね」









ザァァァァァァ……

6時間目の授業中、雨が降り出したの。
朝はいい天気だったのに、結構強い雨なの。

カサ…… たぶん、置いてあるの。
置きっぱなしのまんまなの。
忘れっぽいのも役に立つのっ。

……2本もあったの。



……っ!

折原先輩に貸すの!
それで、一緒に帰るの!
ふっふっふ 完璧な作戦なの!

そうと決まればゴーなのっ!!


たったったったっ


発見なの。
昇降口の前で雨宿りしてるの。
長森先輩は…… いないの。

ダッシュなのっ!!


たったったったっ


あそこの角を曲がれば昇降口なの。

あと2メートル

あと1メートル

あと……



どしんっ☆



「きゃっ」

はぅ〜。
ぶつかっちゃったの〜。

「いたっ…… ぶつかっちゃったぁ……」


あせっ

『だいじょうぶなの?』
「ひんっ、だいじょうぶで…… って、あれ? えーと……上月さんだっけ?」

あ、七瀬先輩なの。

『ごめんなさい』

ぺこぺこ

「あ、大丈夫大丈夫、全然気にしてないから、ほらっ」

腕を軽く振ってるの。
よかったの。大丈夫そうなの。

『ケガとかもないの?』
「平気だって。心配しないで…… ふぅ」

あ、ため息なの。

「……普通はぶつかったらこういう風に展開して、その後ふたりは奇跡的に再会して、ドラマティックな恋愛をして、一度はすれ違うものの、最後は永遠の愛を誓うのに…… ひんっ……」

なんかつぶいてるの……
あ、めじりに涙が、なの。







「ところで、上月さん。何か急いでるんじゃなかったの?」

あ、そうなの!
あわてて両手のカサと昇降口の折原先輩を確認するの。
よかったの。まだ間に合うの。

「へぇ〜」

はっ。
七瀬先輩がにやにや笑ってるの。
ピンチなの。

「天気予報でも、今日は雨なんて言ってなかったもんね」

バレてる気がするの。

「さりげなくカサを渡して一緒に帰る。乙女にしかなせない技よね」

バレてるの。
えぐっ……

「あっ、ごめんっ」

えとえと
『だいじょうぶなの』

「よかったぁ。お詫びに乙女のあたしが『真の乙女にしかなせない技』を教えてあげるわね」


うんっ☆



(つづく)

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あとがき


前回の投稿の際、タイトル、投稿者名ともに「いちのせみやこ」として投稿してしまいました。
みなさんにはいろいろご迷惑をおかけしました。
あ。「りーふ図書館」の管理者様、できればタイトルを「シンデレラのリボン」に直して頂けると嬉しいです〜。

あと、
第2話と第3話の間に
「やっと見つけたよ、特上の悪夢っ♪」
というしーこさんのセリフを入れて頂くと、話がつながりやすくなるかと思います。

「なんか謝りどおしね」

なにか聞こえましたが、気にしません。さて今回のあとがきですが……

「ちょっと……」

第3話のときに言った通り、お気にの七瀬留美さんが登場しました。
そういえば今回のあとがきに遊びに来るって言ってたのに、来ないですね。

「……」

えーっと。
なんとなくあらすじの語りを変えて見ました。
あと、ちょこっと長いかも。(元ネタのコミックの1ページ分あるかないかくらいだけど(笑))
本当は澪ちゃんが○○で浩平を○○ちゃうシーンまで行くはずだったんだけど、
リボン絡みのとこと、七瀬のシーンが長くなり過ぎたので、途中で切りました。とりあえず。

「……ひんっ」

それでは、またです〜。

「……(七瀬、無言で退場。その背中から殺気が漂ってたりする)」


変身動物ぽん太さん、矢田 洋さん、WTTSさん、感想ありがとうございました。
しーこさん、あゆあゆっぽいですか? ていうか、あゆあゆってどなたでしょう?


 @おまけ@

深山「で、この子が夢を栄養にして魔法を使う、ドリーム・バクのバクオくんよ」
川名「おなかすいたよー。早く夢食べたいよー」

長森「この子がバクオくんだよ。夢を栄養にして魔法を使うんだよ。ほら、ちゃんと挨拶するんだよっ」
椎名「食べれるもぅん」

住井「そしてこいつが夢を食って願いを適える、バクオだ」
 髭「んあー」