シンデレラのリボン 投稿者: いちのせみやこ
るみちゃんおとめちっく劇場『シンデレラのリボン−2』/いちのせみやこ


パタパタパタパタパタパタパタパタっ……

「こーへー、どーしたの?」
「ん? 何でもないはずだぞ」
「はぁっ……って浩平っ。 ボタン取れかけてるよっ」
「んあー」
「だ、誰のマネだよっ! ほらっ、直してあげるからセーターかすんだもんっ」


あ……

長森先輩に……

セーター……

えぐえぐ。

ぐずっ。

……裁縫セット拾わなきゃ……なの。


あれ?

「ほら、澪」
「……」?

拾って…くれた…の?

きゃー、きゃー、
なんかここらへんが熱くなってきたの。
折原先輩に気付かれちゃうの〜。

ばたばたばたばた


「……澪」
「……」う、うんっ

「息を吸え」
「……」すぅぅぅぅぅぅぅ

「息を吐け」
「……」ふしゅるぅぅぅぅ

「息を吐け」
「……」しゅるぅ、ぅ、、、

「息を吐け」
「……」ぅ、、、ぅ、、、、


「浩平、上月さんいじめちゃだめだよっ」


「よし、落ちついたか、澪」
「……」はぅ〜

「今度からは、ちゃんと足元を見て歩くように」
「……」うんっ

「いいな?」

『あのね』
『わかったの』

「よし、偉いぞっ」
そう言って折原先輩は頭を優しく撫でてくれたの。
わたしも嬉しくって先輩の腕に抱きつ……


「浩平〜、セーター直ったよ〜」
「そうか、大儀であった」

あ、折原先輩が長森先輩のとこに行っちゃうの〜。

がし
思わず先輩の腕をつかんじゃったの。

「澪、どうした?」
『あのね』
『またあうの』
「ああ、また会おうな」

そう言って、先輩は行っちゃったの……。


長森先輩……
優しそうで、なんでもできて、きれいで、、、
そして、折原先輩の幼なじみ……なの。

やっぱり、勝てない……の?
……先輩




−夢を見たの。

 楽しそうな折原先輩と……長森先輩が……

 笑顔で……

 わたしの横を通り過ぎていった……

 今は夢なんだけど……

 このままじゃ……

 本当に……




「ナーイス☆」


 え?

(続く)

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あとがき


澪ちゃんっぽくない〜(笑)
やっぱり一人称で状況描写はちょっとつらい……かな?
でも、「〜なの」って入れなくてもいいような気がするし(^▽^;

そういえば、ここの制服って、ボタンあるのか…?(墓穴墓穴)
あ、でもこのSS、時期的に夏服ちょい前だから、、、でもセーター? うーん。

ということで、またです〜。


P.S.
うとんたさん、感想ありがとうございました〜。
 &お読み頂いたみなさま、感謝感激です。これからもお付き合いくだされば嬉しいですっ。
  &次回はちゃんと感想書いてみたいな〜。って(笑)