かけがえのない日常 投稿者: えいり
「・・・もう朝です。起きて下さい」
「う〜ん、あと3日くらい眠らせてくれぇ〜」
「・・・そんなに待てません」

 今日もいつものような一日が始まった。
茜に起こされて、大学までの道を2人で駆け抜けていく朝。
娯楽と教養と退屈の適当に入り交じった 可も無く不可も無い大学の講義。
時には2人で静かに 時には大勢で騒がしく楽しむ昼の食事。
喧騒と閑散の睨み合いが絶えない 午後の暇な時間。
・・・あの場所に旅立つ前の自分が 当然だと思っていたもの。
・・・あの場所から帰ってきた自分が 有り難いと感じているもの。
毎日をそんなもの達と戯れながら 僕は今「日常」の中に生きている。

「・・・たいやき」
「そうだな、じゃあ食べに行こうか」

「なぁ、茜。たまには手でも繋いでみようと思うんだけど」
「・・・嫌です」

「・・・あははっ・・・それでね・・・そのとき南ったらね・・・」
「(疲れぎみに)〜〜〜・・・にしても、いつでも元気だよな、詩子は」
「それが詩子ですから」

「よぉ茜。お、ダンナも一緒か」
「浩平っ、会っていきなりそんな言い方ないよっ」
「はは、いいんだ。そちらこそ、2人揃ってお出かけかい?」
「ん、まぁな」
「2人とも、とても楽しそうです」
「あははっ、里村さん達だって、とっても楽しそうだよっ」

「俺もお前も、なんでこっちの世界に帰ってこれたんだろうな」
「さあね。よく分かるけど分からない。そんなものじゃないかな」

・・・変わることなんて無いと思っていた日常。
・・・無くなるなんて夢にも思わなかった日常。
そんな日常を満たしている 小さくて でも大きな動きのひとつひとつを、
身体全体で感じながら 僕は今を生きている。
かけがえのない 友人とともに。
かけがえのない 愛しい人とともに。

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 ゃぁ(´ー`)調子にのって2回目の投稿やっちまったえいりデス。
前回の「繭の彼氏の視点」に引き続き、今回は「帰ってきた茜の幼馴染の視点」を表現してみたつもりデス。
かなり無理があるところもありますけど、そこはまだ経験不足ってトコですネェ(苦笑)
実際、前作「私に勇気をくれたひと」は投稿した後に読み返してみたら・・・恥ずいっス(笑)

 感想くれたカタガタ、本当に有り難うゴザいマス♪
めちゃくちゃ励みになるというか、また書くゼって気になるというか、そんなトコカナ〜
ちょっと前回から間があいてしまったんで、今回は感想パスさせていただきマス
全部読んではいるんですケド、なにぶん量が多いもので。個別レス返したいんですケドね(T T)

でぁ(´ー`)