お弁当 投稿者: いけだもの
おはよ〜ございま〜す、いけだものどぇ〜すっ。
気合を入れて、書きましたっ。
でも、出来はどうかな?
さあ、お読みくださいっ!
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日曜日の夕方...
私はいつものようにお弁当の下ごしらえをしていた。
野菜を切って、卵をといて、お肉に下味をつけて。
これといった趣味のない私にとって、日曜日の午後に時間をかけてお弁当の下ごしらえをするのは、数少ない楽しみのひとつ。
だから月曜日のお弁当は、いつもより少しだけ手の込んだメニューになることが多い。
ちなみに明日のメインは鳥そぼろご飯。
付け合わせには、たこさんウインナーとかだし巻きなんかを入れる予定です。


「ふう、これで終わりですね。」
気がつけば、下ごしらえを始めてから約2時間半が経過していた。
この時期の日没は思いのほか早く、窓の外に見える空は既に薄暗くなり始めている。
カチャッ
後ろで、ドアが開く音が聞こえた。
私が振り向くのとほぼ同時に、お母さんが声をかけてくる。
「茜、そろそろ夕ご飯の支度をするから、キッチンを譲ってくれないかしら?」
「はい。」
エプロンを脱ぎながら返事をして、キッチンをあけ渡す。
「あら、何かいいことでもあったの?」
すれ違いざま、お母さんはそんなことを言ってきた。
「何もないです。」
「そう?やけに楽しそうな顔してるわよ。」
「...」
「もしかしたら、気になる人でもできたんじゃないの?」
悪戯っぽく笑うお母さん。
「そんなこと、ないですっ。」
そう言い残して私は足早にキッチンを出ていった。


部屋に戻った私は、ぱたりとベッドに倒れこむ。
『やけに楽しそうな顔してるわよ。』
さっきのお母さんの言葉が耳に残っている。
図星だった。
早々とキッチンを出てきたのも照れ隠し。
自分でも、楽しそうな顔をしてたんだろうなって思う。
だってあの時は、彼のことを考えていたすぐ後だったから。

彼...
先週の水曜日、空き地に立っていた私に声をかけてきたクラスメート。
確か、折原...くん、でしたよね。

今までにも声をかけられたことは何度かあった。
だけど、彼みたいに2度も3度も話しかけてきた人は初めて。
授業中もちらちらと私の方を見てくるし、木曜日のお昼には中庭まで追いかけてきて...
結局、私と彼は一緒にお昼ご飯を食べることになった。

どうして私は彼の行動を強く拒否しなかったのだろう。
これまでは、そうしてきたはずなのに。
あの空き地で声をかけられた時も、私は立ち去ろうとする彼を思わず引き止めてしまった。
そんなこと、したことなかったのに。
どうして?
どんなに考えても答えは見つからない。

でも、1つだけ分かってるいることがあった。
それは、彼と話をしているとき、少しだけ楽しい気分になれるということ。
本気なのか冗談なのか分からない言葉。
一風変わった行動。
そっけない素振りをしてたけど、私はそれらを結構楽しんでいる。
『楽しい』
こんな気分になったのは、いったいいつ以来のことだろう。

この週末、気がつけば私は彼のことばかり考えていた...


「あ...」
気分転換に明日の準備でもしようとベッドから起き上がった時、私は重要なことに気がついた。
「...明日の3時間目の授業、調理実習でした。」
メニューは確か、炊き込みご飯とアサリのお味噌汁だったはず。
そうすると、お昼はおなかがいっぱいで何も食べられそうもない。
「お弁当、どうしましょう...」

もしかしたら調理実習が失敗するかもしれないから、作って行きましょうか。
でも、今まで失敗したことは1度もないんですよね。
そうしたら食べられないし、やっぱり作るのは止めておきましょう。
だけど、下ごしらえに2時間半もかけたのにもったいないです。
それじゃあ、朝ご飯にして食べましょうか。
でも、ちょっとボリュームがありすぎる気がします。
それなら、明日の夕ご飯。
1人分しか準備してませんし、だめですね。
やっぱり作って行こうかな。
頭の中は堂々巡り...

そんな時、またも頭に浮かんだ彼の顔。
もし私がお弁当を持って行かなかったら、彼はどんな反応をするだろう?
案外何も気にしないで、私に話しかけながら1人でパンを食べてるかもしれない。
それならいい。
彼らしいとも思う。
でも、もしかしたら本気で嫌われてると思って、もう2度と声をかけてくれなくなるかもしれない。
それは嫌だった。
彼に対して好きとか嫌いといった感情はない。
でも、せっかくの楽しい時間を失いたくはなかった。
だから...

やっぱり、明日はお弁当を作って行こう。
食べられなくても構わない。
彼と、楽しい時間をすごしたいから。


・・・・・ おしまい ・・・・・

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どもどもでしたっ。

今回の話は言わずとも分かるかとは思いますが、12月6日の茜です。
どうして茜は調理実習があるのが分かっているのに弁当を持ってきたのか?
ふと疑問に思ったので書いてみました。
もしかしたら、もうどなたかが書いているかもしれないネタですけど...
まあ、自分はこう言う解釈だよってことで大目に見てくださいね。

では、昨晩の瑞希 龍星さんのまでの感想で〜す。

変身動物ポン太さん
・感想SS”魂の果てるまで(笑)”
 感想ありがとうございますっ。つっこみ茜ちゃん、使って楽しかったらどんどん使ってね〜。
・激突!!外伝 ”みさき先輩と勝負!”
 すごいぜプロフェッサー雪ちゃんっ!こりゃぁ、もうみさき先輩との勝負はできないんじゃないかいってほど手が込んできてますねっ(笑)。

ここにあるよ?さん
・ONE〜輝く季節へ〜始まりその4
 テストが終わってカラオケって自分たちも定番コースだった気がするなぁ。開放感いっぱいでいいんですよね〜。

吉田 樹さん
・ある日の南(感想)
 南ぃ、昼間っから飛んでますな〜。ダビデ像と茜の区別くらいつけろって(笑)。

天王寺澪さん
・NEURO−ONE 9
 なるほど、MOON.の数年後が舞台になってるんですね。由依と晴香の2人はほぼそのままのキャラだな〜って思ったらそう言うことだったんですね。

ばやんさん
・南君の悩み-完結編
 1週間で茜とシンクロできるようになるとは、南の茜への愛はよっぽど強かったんですね。最後ははっぴ〜えんどでよかった〜♪それからレスありがとです〜。

WILYOUさん
・繭ロボ3【2】
 う〜ん、上手く後ろをとれた思ったんですけどねぇ。鼻でもおへそでもお乳(大笑)でもないとは...一体スイッチ何処なんだろ?ま、まさか...○×△☆◎かっ!ちゅど〜ん(自爆)。あと、レスどうもでした〜♪

瑞希 龍星さん
・始まりはいつも最終章 Vol 1.0c
 住井と南、脇役キャラの恨みって感じですけど強いですね。1対1だと敵のほうがちょっと強めって設定が、戦闘シーンの緊張感を高めてると思いました。

それじゃあ、まったね〜。