俺と茜の学園祭(その1) 投稿者: いけだもの
どうも、1週間のごぶさたでした。いけだものですっ。
自分の能力をわきまえず、『体育の日すぺっしゃる』などというものを強行してしまったため、ネタ切れで苦しんでましたっ。はははははっ。

ってな訳で、定番の学園祭モノです。
この時期に浩平がいるわけないけど、そこは大目にみてくださいねっ。
しかも続きモノになってしまいました。

では、どうぞっ。
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10月も中旬を過ぎ、中庭を吹く涼しげな風が秋の深まりを感じさせる。
そんな中庭で俺は茜と昼飯を食べていた。

「あ〜あ、もうすぐ学園祭だけど、今年もこれといってすることがないな〜」
ちなみに学園祭は来週の日曜日だ。
「軽音楽部でコンサートとかはやらないんですか?」
「やる訳ないだろ、あそこはほとんど休部状態だからな。」
可能性としてはゼロではないだろうが、俺はこの半年ほど部活に顔を出していない。
たとえコンサートがあったとしても、参加する気はさらさらなかった。
「そうですか...」
「茜も帰宅部だし、特にすることないんだろ。」
「...はい。」
少しばつが悪そうに答える。
「はぁ、高校生活最後の学園祭も、きっとこのまま何事もなく過ぎてくんだろうな。」

俺は芝生に寝転んで空を見上げた。
視界全体に広がる雲ひとつない青い空、ときおり体を撫でる心地よい風、『秋晴れ』ってのはこんな天気のことを言うんだろう。
そんな事を考えていると、茜が俺の顔を覗き込んできた。
「色々な催し物を見るだけでも楽しいと思いますよ。2人で。」
そう言ってほのかに頬を染める。
「そうだな...」

茜にしてみれば、学園祭というものを楽むなんてことは今回が初めてなのだ。
だから、そんな茜と一緒に催し物を見て回るのは、きっと楽しいだろうと思う。
でも、何か、もの足りない気がするのだ。
今度の学園祭は高校生活最後の、そして俺達2人にとっては初めての学園祭...


「そうだっ!」
あることを思いつき、俺はとび起きた。
「どうしたんですか?」
唐突な俺の行動に茜はあっけに取られている。
「2人で出店でもやらないか?」
「...出店...ですか?」
「そうだ。たこ焼きでも、ポップコーンでも、綿菓子でも何でもいいから。」

ウチの学校は学園祭などの行事には特に力を入れている。
そのため、クラスや部活単位ではもちろん数人のグループや個人でも、申込書を提出すれば場所の提供や器材の借用といったサポートを受けることが出来るのだ。
申し込みの締め切りは今週の金曜日のはずだから、まだ3日ほど余裕がある。

「...いきなり...どうしたんですか?」
芝生に座ったまま、戸惑いの表情で俺を見上げている茜。
「う〜ん、うまくは言えないんだけど、とにかく茜に学園祭を存分に楽しんでもらいたいんだ。」
「...」
「そのためには、2人で何かやってみるのが一番だと思うんだ。だから...な。」
「...」
「嫌...か?」
「...分かりました。」
茜は微笑んで同意してくれた。
そして俺の目を見つめる。
「...そんなに私のことを考えてくれてるんですね。うれしいです。」
「ははっ、まあな。」
こうして素直に感謝されるのは、なんとも照れくさいものだ。
きっと今の俺の顔は、りんごのように真っ赤になっていることだろう。

「よしっ、思い立ったが吉日だからな。早速、申込書をもらいに行くぞ。」
照れくさいのをごまかすように、俺は早々と校舎に向かって歩き出す。
「浩平、待ってください。」
「早く来いよ。」
慌てて弁当箱を片付ける茜を待つ間、俺の頭はフル回転で企画を練っていた。


がさがさ...
浩平と茜が校舎に入ると、近くの植木の陰から2人の男が顔を出す。
「おい南、今の話聞いたか。」
「ああ聞いたぞ、住井。」
「浩平のヤツ、毎日中庭で里村さんと『らぶらぶ』してやがって、そのうえ学園祭で思い出作りだなど許されると思ってんのか?」
「いや、許される訳がないだろう。」
「やはり、そうか。」
「へっへっへっへっへっ。」
「くっくっくっくっくっ。」
いやらしい笑い声とともに(高校3年生いまだ彼女なしの)2人は校舎の影に消えていった。


・・・・・ つづくのさっ ・・・・・

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はいっ、ど〜もでしたっ。

学園祭、自分もおでんなんかを売ったもんです。2人には何を売ってもらおうかな〜。

それにしても、1週間書かないと感想たまりますね〜。
いち、に、さん・・・にじゅうきゅう作品ですか...うわ〜、このコーナーの盛りあがりぶりを改めて実感するなぁ。
毎日アクセスするのが楽しみなのはいいんですが、感想書くのが大変だ〜な〜こりゃっ。

あ、それから『体育の日すぺっしゃる』にたくさんの感想をいただきましてありがとうございましたっ。みさきキャッチャー、楽しんでいただけたみたいで、うれしいかぎりですっ。

よっしゃ〜っ、ますます力入れてがんばるぞ〜。

では、昨夜のKOHさんまで、どど〜んと感想ですっ。SSより長いぞ〜。

藤井勇気さん
・特別企画氷上シュン無謀SS3
 とにかく復活おめでとうございますっ。
 浩平、壊れかけてますね。それにしても茜を思いっきり笑わせるなんて、できるんでしょうか?興味津々ですっ。
・感想SS『椎名家の崩壊』
 藤井さん、すごいパワーアップしてますね。繭パパお仕事がんばってっ。(笑)
・これもまた一つの日常1
 ん〜最後のところの繭、けなげです。えらいぞ繭、がんばれ繭って応援したくなりますね。

天ノ月紘姫さん
・あなたへの手紙
 う〜ん、長森かわいいですねっ。きっと想いは届きますよねっ。   

ここにあるよ?さん
・第一回早食い大会!!6
 同時優勝とは意外な結果でした。これが作者出場の為せる技ってヤツですかね。
・2つの完全版
 まとめて一気に読めるのはありがたいことです。

雫さん
・校内ミスコンテスト(その1)
 繭ママは意外にひどい人みたいですね。サボテンが乙女の標準装備ってのが笑えました。
・雪の終わる季節
 雪見さん、そんなに自虐的になるのはよしなさいって。十分みさき先輩の力になってると思いますよっ。それにしても大福って言うのはナイスなあだ名ですっ。
・校内ミスコンテスト(その2)
 住井・シャイニング・ナックル・フォーエバーの正体が豆電球と単5電池だったとは大笑いでした。それにしても嫌な対戦です。

もうちゃん@さん
・勝利者その名は・・・
 すごくマニアックなバトルでしたね。やっぱり報われない南もナイスですし、赤くなる茜がまた可愛いです。

だよだよ星人(仮)さん
・感想DXダッシュαプラス改
 いつも暖かいご声援ありがとうございます。たいへん励みになってます。

偽善者Zさん
・ディープ・インパクト
 その三、分かりませんでした。澪の暴走ぶりが、前回よりもパワーアップしたような気がします。
・浩平犯科帳 第一部 第十三話「夢」
 澪、可愛らしいです。後半の夢が今後にどう影響してくるのか、気になります。

スライムさん
・Moonな日々−2−(中編)
 どこまでムーンの流れでいくのでしょうか。このだと、かなり危険な展開になりそうです。
・同棲−1−
 浩平も長森も楽しそうで、いい感じのスタートですねっ。同じ屋根の下にいるだけに、楽しい事件も起きるかな?
・Moonな日々−2−(後編)
 漬物石...記憶が歪められてるのでしょうか?本当ならかなり痛そうです。

まてつやさん
・茜様がゆく!
 やはり茜、思考がちょっとズレてるような気もしますが気合はすごいです。どんな博打に走るか楽しみですっ。
・小さな1つの奇跡
 結構よかったと思いますよ。特に『あなたがいない……刻(とき)の流れは、すごくゆっくりすぎて……でも、そんな刻のなかで……わたしは……待ってる……』ってとこなんて、ねぇ。
・ケンカしよ?
 おおっ、澪のほうが浩平よりしっかりしてるじゃないですか。澪の台詞、ぐっと来ますね。

火消しの風さん
・涙を越えて NO.4
 シュンくん率直すぎのようですね。ついにシュンと繭が接触しましたね。ついに話は核心へ?

KOHさん
・二人のしいこ −1−
 おおっ、ニセ詩子の登場ですねっ。ニセ詩子でもやっぱり浩平の平穏な生活は崩れ去るのでしょうか、楽しみです。
・二人のしいこ −2−
 なんと北川さんだったとは、やっぱり名前もタイトルとおり『しいこ』なんですねっ。茜にも「見分けられない」と言われて泣いてる詩子、笑えます。

WILYOUさん
・永遠を見つめて
 いろんなちび○○が面白かったですっ。髭も嫌だけど「精錬室」も嫌だなぁ。あわれ浩平。
・真夏の恋人
 最後のちびみずかへの思いがよかったです。シリアスものもバッチリですね。
・長森行進曲【短編集】 〜仕返しだもん〜
 わ〜い、長森のオンパレードだ〜。しかもどれも面白いですっ。特に『余談作戦(お風呂の方)』がシンプルだけどよかったです。

奈伊朗さん
・はじめましてっ!
 すご〜い、マジなホラーですねっ。みさき先輩こわいです〜。自分の『川名心霊研究所』とはえらい違いですな〜。

T.Kameさん
高根の花だよ...七瀬さん(中崎、男になれ)
 中崎くん、いいところに気が付いたみたいですね。お間抜けさんです。

しーどりーふさん
・『無邪気に笑顔』の歌詞
 前回と微妙に変わってますね。これもよいかと思います。なにがあったのかは分かりませんが、元気出してください。


そう言えば皆さん続々と原画集をゲットしてるようですね。うらやましいですっ。
自分の家の近くの本屋には影もかたちもないのだ〜(ちなみに岐阜県岐阜市に生息してます)。うるうる。

じゃあ、まったね〜。