「なにやってんだ!、傘ぐらいちゃんとさせ!!。」
柚木の手の傘をひったくり、さしかけてやる。
「う、うん・・・・ごめん。」
「あ、あぁ・・。」
いつも元気の塊のような柚木が、まったくの別人のようだ。
なんとなく話しかけにくかった。
だが、俺は茜を探しに来たんだ、とりあえず聞いてみないと・・・・
「なぁ、ここで茜・・・・見なかったか?。」
「茜・・・・・いたよ。でも・・・帰ったよ家に。帰ってきたからね。」
帰ってきたから帰った?
意味が分からない
「あいつが・・・帰ってきたの、私の幼なじみ、茜の・・・・好きな・・・人。」
「・・・・そう・・か。」
帰ってきた・・・茜の待ち人が
これで茜のつらい日々も終わる
これでもう茜の表情が、悲しみに彩られることもない・・・
喜ばしいこと・・・・でも、俺は悲しかった
自分の気持ちに気づいていたから・・・そして、再認識させられた
俺は、茜が好きだったということに・・・
「ふふっ・・・あんな嬉しそうな茜見たの初めて・・・抱きついて、キスなんてしちゃってさ・・・見せつけて・・・くれるよね。」
「柚木、おまえ・・・・そいつのこと・・・。」
「違う!!、私はあんな奴の事なんて・・・・それに、私は・・・・。」
「・・・・振られちゃったな、俺も・・・・おまえもさ。」
しばしの沈黙。
「・・・うん。そうだね・・・。」
険しかった柚木の表情が緩む。
まぶしいほどの笑顔。
そう、柚木はこうじゃなきゃな。
「それじゃ、失恋記念にぱぁ〜っと遊び倒そうよ。」
「おぉ、行くか柚木。」
「うん♪。」
びしょぬれの2人、街へと駆けていく
雨はやみ、太陽が街を照らす。
あの雨の日から始まった、短かったけど楽しかった日常
あの、中庭での奇妙な昼食・・・
茜と澪と3人で食べたワッフル・・・
食べられなかったたい焼き・・・
一緒に作ったクリスマスケーキ・・・
そして想いを伝えることなく終わりを迎えた。
さようなら・・・茜
そしてこれが、柚木との新しい日常の始まりだった。
(つづく)
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どうも天ノ月紘姫ですぅ。
とゆ〜わけで、もうわかりましたよね?
実は詩子シナリオなんですね、これ(^^;;
詩子シナリオは他の方がすばらしいのを書いていらっしゃるのですが
私もちょっと書いてみたかったので無謀と知りつつチャレンジしました。
「川の流れに」ともどもよろしくです。
PS・私信
ニュー偽善者Rさま
瑞佳希望者いないんですか?じゃあ私立候補します(^^)
やはりDTK会員としては、やるしかないでしょう(笑)
らぶらぶ無し?
いいえ、いいんです。『I JUST FEEL SO LOVE AGAIN〜そばにいるだ〜け〜で〜♪』(C)守護月天
では、どうかよろしくお願いします(^^)