わっふるな午後(その4) 投稿者:天ノ月紘姫【DTK02】

「やっほ〜折原く〜ん。」
「ぐ・・・やっぱり来たか・・・」

柚木詩子・・・茜の幼なじみ。

お祭り騒ぎが好きそうなこいつのことだ、今日やってくるだろう事は十分予想できた。
なぜなら今日は・・・・・





「久しぶりね。元気してた?」
「だ〜か〜ら〜不法侵入するなって言ってるだろう!!!。」
「大丈夫大丈夫。すべてオッケ〜よ。」
「・・・その根拠は?」
「許可取ったから。」
「・・・マジ?」
「嘘」

目眩がしてきた。
俺も結構「ゴーイングマイウェイ」な性格だが、こいつはそれ以上だ。

今日やってきた理由は予想できるが、一応聞いてみる。

「・・・で、今日は何のようだっ!!!。」
「うん、恒例の雛祭りパーティのことで・・・」
「ちょっとまて。いつ恒例になったんだ!!。」
「やだなぁ、毎年やってるじゃない。」
「知らんぞ、そんなもん!!。」
「物覚え悪いね。」
(こ・こいつは・・・・)

思わずキレそうになるのをぐっ、と堪える。
こいつは茜の幼なじみだ、手荒なことをすると後で茜に何を吹き込むかわかったもんじゃない。

「・・・で、雛祭りパーティがどうした。」
「うん、いつも通り折原君の家でやろうと思ってね。」

やはりそう来たか・・・
でも茜も来るのは間違いないから良しとするか。
柚木がとてつもなく邪魔だが、まぁ我慢してやる。

「・・・ま、いいけどな。」
「よし、決まりっ。じゃあ夕方5時に折原君の家に集合ね。」
「あぁ・・・。」


放課後、さっそく茜の席へ行く
パーティの会場は俺の家だ、一緒に行った方がいいだろう。

「お〜い、茜〜。」
「・・・いないのか?。」

教室を見回すが茜の姿は無い。

「長森、茜知らないか?。」
「・・・・ごめん、知らない・・・・。」

なぜかとても気分が悪そうだ。
なにか悪い物でも食ったのだろうか・・・・
(昨日のクレープのせいだよっ)


「おい、七瀬。茜知らないか?。」
七瀬は机に突っ伏している。
しかし、髪の色が違うような・・・・制服もなんだか変だ。

「・・・・・・」
「返事がない、屍のようだ」
(生きてるわよっ)

「・・・まぁいい。」

俺は一人で教室を出た。



俺が家に着いたとき、柚木はすでに家の中で宴会を始めていた。
柚木の他には・・・・椎名と澪がいた。
茜の姿は・・・・無い。

「・・・おい柚木。」
「なに、折原君。」
「俺の家にまで不法侵入するなぁ!!!。」
「ダメ?」
「あ・た・り・ま・え・だ。」
「大丈夫だよ。」
「・・・その根拠は?。」
「気心しれてるから。」
「俺は知れてないぞっ!!!!!!。大体どうやって入ったっ!!!。」
「な・い・しょ。」

頭痛くなってきた・・・・
これ以上問いつめても無駄な気がしてきた。



「ところで柚木、一人足りない様な気がするんだが・・・・。」
「え?気のせいだよ。」
「みゅ〜♪、気のせい。」
『これで全員なの』
「なぜ茜がいないんだ!!!。」
「あぁ、茜ならこないよ。」
「・・・・なぜだ。」
「誘ってないから。」
「誘えよ!!!。」
「ダメダメ、どうせ来ないから。」
「・・・なぜだ?。」
「今頃どこかの雛人形を眺めてるよ。きっと。」
「・・・・俺は雛人形に負けるのか・・・」







じぃぃぃぃぃぃぃぃぃ

その頃、茜はデパートの雛人形コーナーにいた。
今年のお気に入りは○ティちゃんと主(?)の雛飾りらしい。
ちなみに値札には「1000000円」と書かれていた。

「あの〜お客様・・・。」
「・・・・はい。」
「そろそろ移動して頂けないでしょうか・・・・。」
「・・・・はい。」

じぃぃぃぃぃぃぃぃ

「あの・・・・。」
「・・・・はい。」







「はぁ・・・・・。」
「きゃははははは!!。」
「みゅ〜♪みゅ〜♪」
『なのなの〜』

宴会は盛り上がっていた・・・俺以外の3人で。
もうすでに酒が入っているらしい。
俺は何か肩すかしを食った感じで、あまり盛り上がれなかった。

「あれ?、この袋なぁに?。」
「あぁ、山葉堂のワッフルだ。」

茜のために買ってきたワッフルだった。
1つだけ例の「激甘ワッフル」が混じっている。
とうぜん茜専用である。
しかし茜がいない以上、無意味となってしまった・・・・
いや、まてよ。
この激甘ワッフル、ぜひ柚木に食わせたい。
茜同様、甘党かも知れないが・・・・いや、あんな味覚の人間が2人もいるとは思えない。
よし!、このワッフルで柚木にダメージを食らわせてやるぞ。


「ワッフル食べるか?」
「もちろん。」
「みゅ〜♪」
『食べるの』

俺はワッフルを配った。
当然、柚木には激甘ワッフルを渡してある。

「あれ?あたしのだけなんか違わない?。」
「それは茜のお気に入りのとってもうまいワッフルだ。もったいないがおまえにやろう。」
「ふ〜ん・・・・じゃあいっただきま〜す。」

(よし、そのまま食べしまうがいい!!)

俺は心の中でほくそ笑んだ。
だがその時!!!!


「まてぇ!!!!。」



(つづく)


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感想ですぅ

GOMIMUSIさん
ためしに「輝く季節へ」を聞いてみましたが、うまくできてると思いますよ(^^)

しーどりーふさん
私としてはみさきすぺしゃるWEEKがいいです(^^)
>わっふるな午後(その2)・・・緑色?
これはワサビです(笑)。
まぁ私の勝手な想像なので気にしないでください(^^;;

火消しの風さん
長森にきいてもらいたいことってなんでしょう?非常に気になります(^^)

藤井勇気さん
浩平、外道ですね(笑)
船の上で寝転がる瑞佳がかわいいです<想像した(笑)


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