繭ロボ3【2】 投稿者: WILYOU
前回までのあらすじ。
住井の作った繭ロボが都庁内にて暴走。住井の脅迫的依頼によって、浩平が停止させるべく、住井がバイトで雇った茜、郁美さんらと共に、都庁へ乗り込む浩平だったが、いきなり繭ロボに遭遇。彼女のビーム攻撃に逃走することとなった。
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「あんなん手に負えるかあぁぁぁっ!!!!!!!!!!!!!」
ここは俺達が逃げ込んだ都庁のとある会議室。ドアをバタンと閉めると、オレは開口一番にそう叫んでいた。
「まあまあ、いろいろと事情があるのよ」
「何があるっていうんですか・・・」
暗闇のせいか、はたまた恐怖のせいか、オレは郁美さんをおそれ多くもジト目で睨んでいた。
おっと、ここでMOONを知らない人に簡単な郁美さんの解説を付けておこう。

・天沢 郁美(あまさわ いくみ)
MOONの主人公で不可視の力を持つが、ここではテレキネシスとして扱っている。性格はちょっとクールっぽいが、優しく、強い女性である。が、主人公の座を奪われたことがいくらかひっかかっていたのか、浩平に対してはドッペル化(ぶち切れる)して、ボロベロにしばき倒してしまったというエピソードがある(あくまでこのSSの中での話)。

「説明ネームは原点の対象です(漫画の話)」
「それを言うな茜・・」
「えっと、話を戻すけど、浩平君しか繭ロボに決定的なダメージを与えられないのよ」
そうして郁美さんは話し始めた。
「つまり、繭と頭の中が一緒だから、長森かオレ、そしてみゅ〜に華穂さん(正式認定おめでとう!)しか心を開かない、つまり鉄壁のガードを外さないというわけですか・・・・」
「そういうこと、あくまで私たちはバイトのアシスタントよ」
「じゃあ、なにかビームガンでも持ってきて、オレが破壊するとか・・・・」

メリメリッ

茜と郁美さんのお友達パンチ(「晴天なり」より、親指を拳の中に入れて、威力を弱めて相手を思いやったパンチ、でも痛いことは痛い)がオレの両頬にめり込む。
「なにダークなこといってるのよっ!」
「可哀想です」
オレは可愛くないのかい・・・・・。


そうして、うやむやのうちに繭ロボ捕獲作戦は決行された。
俺達は会議室を出て、廊下の十字路にてりやきバーガー(茜が持っていた)を置き、その一方に闇の中に潜む形で隠れる。が、あまり近すぎると気付かれるおそれがあるので、バーガーから50メートル離れた位置に潜む必要があったが。
そしてしばらくすると、床をビームで丸く切り抜いて、繭ロボがバーガーを嗅ぎつけてやってきた。
ちなみにビームには二タイプ有り、一つはカッターのようにモノを切るためのモノ、もう一つはさっきの様に何かに当たると爆発するものらしい。しかし、あまり近い位置で爆発されると本体もダメージを受けるので、一定距離内ではモノを貫くだけだと、郁美さんはいっていた。
ならばそのビームに触れさえしなければ安全なのである。
見事にもバーガーのすぐ側に直径1メートルほどの穴を開けて上がってきた繭は、それにとびつくと早速紙を破いてかぶりついた。
「よし、今よ!」
郁美さんの合図を機に、俺達は一斉に繭ロボへと走り出す。
当然繭ロボもこっちを向いてくるが、しばらくは、ほえ?といった顔をしていた。
「椎名ぁ〜!頼む、頼むから撃つんじゃないぞぉ〜!」
「必死だねぇ」
「顔が凄いことになってます・・」
んなことしったことかっ!
しかし、オレの叫びもむなしく、オレの声に気がついた繭は「みゅ〜」と、片目からビームを照射してきた。
オレは正確にオレの胸元を狙ってきたそれを、軽いステップでかわす。
だが、第2派、第3派と繰り返されるうちに、だんだん俺の動きが鈍ってくる。
「危ないっ!」
もう少しでオレにクリーンヒットしそうだったビームを、郁美さんが不可視の力で軌道をほんの少しそらしてくれる。
そらされたビームは横の壁に突き刺さって、見事な切断面を見せていた。
「・・・・・・ギャグになってない・・・・・」
「当たったら間違いなく永遠の世界行きですね」
多少萎縮はしてしまうものの、ここまで来てしまった以上、もはや走るしか道はなさそうだった。
「あと20メーターよ!」
「おぅっ!」
繭の緊急停止ボタン、それさえ押せばなんとかなる。
後15メートル。だんだん繭の攻撃も素早いモノになってきていて、かわすのも紙一重と行った場合が多い。
後10メートル!!勝利はもう少しだった。
「いきます!」
茜の珍しく緊迫した声。
「おうっ!」
そしてオレが茜の手に触れたときだった、オレは瞬時にしてテレポし、繭ロボの後ろに回り込んでいた。
ガバアッと繭の暖かな体を後ろからやさしく抱いて・・・・・、
そう、暖かな・・・・・。
暖か?
「あっつぅぅぅぅぅ〜!!!!!!!!!!!」
度重なるビーム攻撃で、繭ロボの体はヒートアップしていた。
「我慢よ!」
「浩平!」
しかし女性陣二人の励ましもあって、オレは湯気を立てる腕をまた繭ロボの体に巻き付ける。
シユユュゥゥゥゥゥゥゥッッッッッッッッッ
一言で言おう。すっげぇ熱い・・・・・・。
だが、繭ロボの攻撃だけはなんとか防ぐことができた、彼女は突然後ろに現れたオレに驚き、まだ硬直している状態だった。
「早くっ!彼女が正気に戻らないうちに停止ボタンを!」
「おうっ!」
そしてオレは繭の鼻をポチッと押す。
・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・押す・・・・・・・。
「みゅ?」
「だあぁぁぁっ!何故とまらんっ!」
「そこじゃないっ!」
「なんでだ!ボタンといったら鼻だろうがぁっ!」
そういいつつもオレは繭の上着を脱がせ、前に回り込んでシャツをまくり上げると、しゃがみかわいいおへその周りをポチッと・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・ポチッと・・・・・・・。
「みゅみゅ?」
「何故にっ!」
「違うって言ってるでしょっ!」
「ならここかぁっ!」
オレはさらにシャツをその下のブラごとまくりあげ、そこに現れた小さな二つの膨らみの赤い先端を両手の人差し指でポ・・。

ドガアッ!!!!!!!!!

後頭部に激しい衝撃を受け、床とキスをするオレ。
「この変態がぁっ!」
どうやら郁美さんに靴で蹴り飛ばされ、ぐりぐりやられているらしかった。
「それよりいいんですか?」
突然割り込んできた茜の声によって、そのぐりぐりが止まり、オレは靴をどけて起きあがる。
茜が指さす先には・・・・。
シャツを突然たくしあげられて、なんとなく不機嫌になった繭ロボが、その感情をぶつけようというのか?
その右目に仕込まれたビーム発射装置をこの上なく目一杯に広げていた。
「嘘ぉっっっっ!!!!!」
「逃げろ逃げろぉっ!!!!!!!」
シュンッ!
フッ
なんとかぎりぎりで都庁のてっぺん(屋根の上)にまで俺達がテレポした時と同時に、下から延びた少し地上向きに照射された一本の黄色い光の筋が、東京の大地に赤い点々をず〜っと地の果てまで続けて行くのが見えた。

ビユウウゥゥゥゥッッッッッッゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

汗が引いた後、東京の風はどことなく冷たい、とオレは思っていた。
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YOU「今回はひさびさの会話形式」
赤上 「相方、つっこみ役は私「せきじょう」が担当させていただきます」
YOU「ONE、教室の背景CGで談笑している、教卓前の席の赤い髪の女の子だね」
赤上 「と、まあ人物紹介も終わったところで今回の反省でもいってみます」
YOU「ONEネタが少ない・・」
赤上 「茜も人外になってますね。なによりラストの「ポ・・」は」
YOU「言うなぁっ!」
赤上 「趣味に走って・・・・」
YOU「だから言うなぁっ!」
赤上 「わかりました・・。なら言わない変わりに肯定と受け取っておきます」
YOU「・・・・違うんです・・・・」
赤上 「にしても最近壊れてきましたね、壊れシリーズ二連続だし☆」
YOU「・・・すまん・・、これ終わったら一旦普通に戻すから・・」
赤上 「前もそんなようなこと言ってましたね」
YOU「う゛っ」
赤上 「そういうことで簡単ですが感想レポ行きます(17日17時)」 

感想
>変身動物ポン太さん
罠が、罠がいいです! 最後の方の迷路にシャッター、プロフェッサーが一番好きです。

>ここにあるよ?さん
感想ありがとうございます。
住井の歌が下手なのは、そんなイメージありますね。
浩平と長森の中を茶化す佐織、の雰囲気がいいです。

>バルさん
見えない壁によって閉じこめられたONEキャラ。
食堂にいるみさき先輩といい、何があるのが気になります☆ 

>いけだものさん
かんそうありがとうございます☆
海の幸・・・・・いいな〜(^0^)
喰いたい喰いたい喰いたい喰いたい〜☆(飢えている)

>天王寺澪さん
由依の車の中と晴香の前との言葉遣いの違いがよかったです(笑)
カプセルに入った葉子さん。寝ている状態の葉子さん・・・・・・
うおあぁぁっっっっっっっつつ!!!!!!!!!(錯乱)

>ばやんさん
おお〜☆まさに理想の未来像ですね(笑)張り合う浩平と南(///)
それと名前づけご苦労さまでした。にしても茜の血を引いている子供全員が「甘党」ってのは怖いモノがありますね(笑)

う゛っ、書けなかったみなさんすいません(汗)
それと感想下さった方々本当にありがとうございます。

>あと、SS上での力設定
・茜 
テレポと○○を操る能力のみ涙を飲んで付けさせていただきました。(ネタ防止)
・郁美さん
不可視の力とテレキネシス(念力)のみです。
・それと共犯者 
( ̄▽ ̄)
では。

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