1,えいえんはあるよ?
take1
「えいえんはあるよ?」
不意にそんな声が聞こえる。
・・・・・・・・・・・・
夏、
夏の世界だ。
僕は夏の世界と、その真ん中に立つ女の子を見ていた。
「・・・みずか・・」
ちっちゃいみずかだ。
彼女がにこやかな笑みをたたえて振り向く。
「待ってたよ」
そう言う。
髭の顔で。
・・・・・・・・・・・・・・・
「だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっっつ!」
がばっ!
「わっ、一人で起きたっ!」
見ると横に長森がいる。
朝だ。
そして夢だ。
俺はこの日以来、永遠の世界に惹かれる気持ちはすっかり失せていた。
1,take2
「えいえんはあるよ?」
不意にそんな声が聞こえる。
・・・・・・・・・・・・・
夏だ。
夏の世界だ。
しかし、不思議と薄暗い。
?
俺はちょっとし対話間に包まれる。
そうだ、太陽が無いのだ。
まったく太陽無くしてどうして夏なのだろう。
見ると俺は薄暗い部屋の中にいた。
なるほど、これでは太陽なぞみえるはずもない。
そして彼女がいた。
「待ってたわよ」
彼女が振り向く。
郁美さんだ・・・・
俺は何故か反射的に後ろを向いて逃げ出し、近くにあった「精錬室」というプレートのついた部屋に飛び込む。
ふぅ、助かった・・・
「おや、今度はかわいいお客さんだねぇ」
見ると一人の少年が居た。
「まったくだ、こんなガキの相手をさせられるかと思うとおもしろくないな」
横を向くと、良介が壁にもたれかかっていた。
「まあいいさ、初物の方が面白味がある」
カチャリという施錠される音と共に振り向くと、後ろのドアの所に高槻が居た。
これはなんだろう。
「ふふふふふふふっ」
「まあ、いいか・・・」
「さーて、かかるとするか」
三人が近づいてくる。
夢ではないのか?
「ふふふっふっふっふっ♪」
「ふぅ・・・」
「痛くないからねぇ〜♪」
そのわりには目が覚めない。
「あっ!」
☆☆☆〜♪
俺はこの日以来夢を見なくなった。
1,take3
「えいえんはあるよ?」
不意にそんな声が聞こえる。
・・・・・・・・・・・・・
そうだったのだ。俺は全てを悟った。
幼い日のたわいない約束。 今だ深く残る妹の葬式。
捨てられた日のこと、ひとりぼっちになった瞬間。
もどれない灯の中の暖かな日々。
それらが一つの線で結ばれる。
俺は絆が欲しかったのだ。
そして俺は実際に彼女との間にそれを作った。すくなくとも俺はそう確信しているし、自惚れかもしれないが、彼女にしてもそうだと思っている。
しかしそれらがあんな口約束の為に消えてしまうというのか?
もう俺は、いや今の俺は永遠を必要としていないのに。
そう、あんな口約束のために・・・・
夏だ。
夏の世界だ。
「やっと来たんだね」
彼女がそういった。
振り向く。ちびみずかだ。
「彼女」の見ているだけでこっちの胸が貫かれるほど痛むような顔を見た後、俺はみずかの前に立っていた。
しかし彼女は「瑞佳」とは違うのだろうか。
「瑞佳」にしては食い違う点がいくつかあるきがする。
いや、ただ単に今のあいつの印象が昔とかなり変わっているから、そう思うのかもしれない。
たとえば、これが今の瑞佳だったとしよう。
彼女が振り向く。
「あ、浩平!来てくれたんだ」
パタパタパタパタ
「もう、無理してこなくてもいいのに〜」
と、こうなるはずだ。
とても、今の様子とはかなり異なっている。
しかしそれは誰にでも言えることかもしれない。
たとえば・・・
彼女が振り向いた。
「おらぁ!人が読んだらさっさとこんかいぼけぇ!何日待たせたら気が済むんじゃこらぁ!」
「ま、まておちつけちび七瀬!俺だって、あっちでの別れがいろいろと・・」
「別れだぁ〜、んなもんは朝黒板に「消えます、さようなら」って回と毛羽オッケーなのよ!」
「いってることがわけわかんないぞ〜!(半泣き)」
「うっさいわねぇ・・」
○×△**********・・・・・・・・
風情がない・・・・・・・・・
彼女が振り向いた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・先輩」
「あ、浩平君」
ちびみさき先輩がやさしげな笑みをたたえながら顔を上げる。
「なんか先輩って変だね」
「それより先輩、目見えるはずだろ?」
彼女が怪我をしたのは、小学生の時のはずだ。
「・・・あ・・・・・」
「忘れてたんだろ」
「そのとーりだよ」
はぁ・・・・・・・・・・・
なんかいっぱい食いそうなちび○○だ・・・
彼女が振り向いた。
『えいえんはあるよ?』
・・・・・・・・・・・・・・・
「それ前見たぞ」
いや、下校中にこいつがそんな紙をもって目の前に現れたことがある。
えとえと・・・・
『間違えたの』
はいはい・・・・・
彼女が振り向いた。
「みゅ〜♪」
「まあ、予想はしてたが・・・・・」
「なら、ちやんとぺらぺら話したほうがいいっての?浩平」
「と、、、どうした繭、突然・・」
「だいたいあなたって自分からは滅多に行動しないくせして人からいろいろ与えられてばかりいて、虫酸が走るのよね、そういうの、子供だって言うのよ。その歳になってもそのままでいるんじゃ、はぁ、長森お姉ちゃんの苦労がわかるわ・・」
そしてため息。
こんなのやだ・・・。
彼女が振り向いた。
「嫌です・・」
いや、突然んなこといわれてもな・・・
「嫌です・・」
「だ、だから・・・・」
「嫌です・・」
「・・・・俺、もとの世界にもどろっかな・・」
「嫌です・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ねぇ、何を考えてるの?」
ちびみずかが俺の方をたたいて、俺ははっとなった。
「いろいろと考えてたんだよ」
「ふうん」
おれはそれをちびみずかにも見せてやる。
ここは俺の世界なのだから、俺の思うままなのだ。
空に浮かんだ、いろいろな人たちの幼少時代。
・・・・・・・・・・・・・
「何考えてるのよ・・」
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>前回の訂正
>浩平のファンクラブ
あるということで大変失礼しました。(^^;
>感想
>の前に一言
これは10時頃に落としたページを見て書いてます。
まだみていないSS、それによる言葉の変な点なんかはすいませんです。
>まてつやさん
賭かぁ。どんなのやるかたのしみです(^^)
それにしても男連中の「稼ぎ方」はどれもおもしろかったです。
>雫さん
電話をかけた方の気持ちというのがいいです。
浸れました(^^)
>素ライムさん
シュンが少年とは(^^)
これからおもしろそうです。
それにしても、茜がプレッシャーを受けてたとは。
ん〜、疲れ気味の茜もいいかも(爆)
感想短くてすいません。
では♪