…私はあなたの影。
…何でも知ってるのよ。
…あなたは私なのだから。
…でも……
…淋しかったの。
…誰もいない、闇の中。
…心の奥。
…ずっと逢いたかったのよ、本当は。
…求めていたの。
…あなたが大好きだから。
…あなたは私を愛してくれるから。
…いくみ。
…イクミ。
…郁未。
………。
……。
…。
「…さんっ、郁未さんっ!」
「郁未っ!起きなさいよ!!」
…。
……。
………。
…もう行きなさいよ。
「でも……」
…あなたを呼んでる人達のところへ。
「だって、あなたは…?」
…何よ、いまさら。
「もう二度と逢えない気がするのよ…。」
…そうよ。
「嫌よ!そんなのっ……」
…何泣いてるのよ。
「え…?」
…そんな顔しないの。
「!…笑った……初めて、笑ったぁ……!」
…えっ……
…あ…っ
…もう駄目だ……そっか。私…消えるんだ。
…消えるんじゃないわね、本来あるべきところに環るんだ…
「………!…………!!」
…ごめんね郁未、何言ってるのか聞こえない。
…私、ほんとうにあなたのこと大好きだったのよ。
…誰よりも、愛してた。
「……!…………!」
…本当よ。
…だから泣かないで。
…私の郁未。
…さようなら。
…バイバイ。
…
………。
……。
…。
私の中で、何かが消えた。
何だったのだろう。…思い出そうとすると、胸が痛くなる。
だけど。
同時に何か新しいものが、私の中に生まれたような気もしていた。
……あれからどれだけ時が流れたのだろう。
FARGOでの生活も今では夢の中の出来事だったのではないかと思えてくる。
でも、たしかに「あった」。
たくさんの新しい出会いと、別れ。
そして………
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ども。綾瀬あいなと申します。
いやー、皆さんONEでSS書いてらっしゃるので、ここらで一発MOON.ネタでいってみよーと思いまして。
いかがだったでしょうか?ドッペル郁未サイドです。
…もし、イメージ壊してしまってたらごめんなさい。うにゅー…
今度は、同棲で書いてみよっかなー…なんて。ではでは☆http://e6198042@luce.aoyama.ac.jp