――風。 新緑に萌える大地の匂いをこの世界の果てまで運ぶ風。 ――雲。 風に運ばれ、大海に浮かぶ羊のようにぷかぷかと流れる雲。 ――空。 雲の間を隙間なく埋める、青く、遠く、優しく、哀しい空。 ――そしてわたし。 そんな光景がいつまでも続く・・・ ここは、全てが繰り返す世界。 ここは、全てが終わる事のない世界。 わたしは待っている。あの人を。 この世界からいなくなってしまったあの人を。 きっと、2度と帰ってはこないだろうけれど。 ――やくそくだから。 ここで、ずっと一緒にいるっていう、約束だから。 だから、わたしはここで待ちつづける。いつまでも・・・ ――永遠に。 (――わたしと、あの人の絆を信じて――) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― はじめまして、折笠 美冬といいます。 わかりにくいと思いますが自己解釈版『みずか』SSです。いや書きたかっ たもんで・・・って、ネタバレ!?マズいかも・・・