我が闘争 投稿者:U.W.O. 投稿日:7月7日(金)23時39分
 オルブライト国務長官が宮崎県に来ないぞ記念。
でもサミットネタは爪の先ほどしかない。

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 紛争の原因は、時としてその当事者以外には全く持って下らない事である。
 たとえば、米露両国の争いのそもそもの原因が、サミットで日本に来た時に昼食会で
出たザル蕎麦の上にかかっている海苔が多いか少ないかだったとしても、誰がそれを
笑う事が出来ようか。
 今回の事件も、最初はそのような取りとめも無い事だったのである。

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 「私、藤田先輩がこんなに身勝手な人とは思いませんでした」(CV:前回登場時から変わらず)
 「俺も葵ちゃんがここまで視野狭窄な人間とは思わなかった」
 「残念ですが、私達の関係もここまでですね」(CV:未だに飯塚昭三)
 「同感だ、俺達はこれ以上一緒に居るべきじゃない」
 こうして、格闘技同好会は空中分解した。
 二人は二度と再び通じ合う事は無かったのである。

 「松原葵と藤田浩之が喧嘩別れした」
 「トレーニングの方向性の不一致が原因」
 この不穏な噂は格闘界を震撼させた。
 二人の身を案じる者、勧誘する者、後釜に座ろうとする者、様々な輩が跳梁跋扈した
が、誰も今一歩を踏み出せないでいた。皆その勇気が無かったのだ。何しろ、情報の
出所が「あの女」だったから(「失礼ねえ。それじゃ私がいつもガセネタ売ってるみたい
じゃない」byあの女)。
 ここで事の真偽を確かめんと二人の勇者が立ち上がった。一人を来栖川綾香、そして
今一人を坂下好恵と言う。
 
 放課後
 「さて、これからどうしよう」
 1.二階を歩く
 2.一階を歩く
 3.学校から出る
 4.家に帰る
 「悪いけど、今日は『5.強制イベント』よ」
 「え?あれ?おい、こら、ちょっと……」
 浩之は強引に引きずられていった。

 浩之は神社まで連れてこられた、逃げようとしても無駄だ。見た目は全国の
女子高生の皆さんだが、腕力では故・O山倍達や花山薫に匹敵するとまで言われた二人が
脇を固めていては、初代・引田10巧でも逃げ出せまい。
 「さあ〜て、きりきり白状しなさい」
 「お代官様、お慈悲を〜〜〜」
 「つまんない事言ってんじゃないの、葵のことよ」
 「ああ、あの事か」
 「何があったって言うのよ、綾香は兎も角、私までここのところ葵の顔を見てないのよ」
 「思い出したくも無い」
 「「ほ、ほう」」ポキ、ポキ(指を鳴らす)
 「あ〜、なんか見る見る記憶が回復してきた」
浩之は苦渋の表情で語り始めた
 「あれは、言い争いや喧嘩なんて言う低次元の話じゃない。当事者である俺達の
  魂の根幹の問題だ。俺達二人が今までの人生で積み上げてきたものの違い、
  生き方の違い、価値観の違いって奴だ。今までいっしょにやって来たけれど、
  最後の最後、一番深い部分で分かり合えなかったんだ」
 「何があったか知らないけど、ちょっと大げさ過ぎるんじゃ…」
 「綾香の言う通り。あんた等、ちょっと過敏過ぎるんじゃないの?」
 「端から見りゃそうかも知れねえ、だがこれだけはは二人とも絶対に譲れない。
  譲ったら最後自分のアイデンティティが崩壊してしまう。そう言う物だったんだ」
 「で、結局そもそもの原因は何だったわけ?」
 「もう直ぐエクストリームの大会だろ?それで葵ちゃんも特訓メニューに入る予定
  だったんだ。で、そのとき特訓に対する二人の観点の違いでこうなっちまった」
 「そんな事で?」
 「ああ、修行に最適な場所はギアナ高地かインドの山奥かと言うきわめて重要な…」
 ミシ…
 二人のダブル回し蹴りがきれいに浩之の頭部を挟み撃ちにした。
 「「下らない事で喧嘩してんじゃない!」」
 「ギアナ高地に決まってるでしょ」「インドの山奥に決まってるでしょうが」
 「「む…」」
 ベタバックに稲妻をほとばしらせ、睨み合う両雄(どっちも全国の女子高生の皆さんだっての)。
 「好恵、あんた何古臭い事言ってんの。修行するんならギアナ高地よ!」
 「何を言うの、やはり伝統にのっとってインドの山奥が一番よ!」
 「格闘技の修行なら流派東方不敗も修行したギアナよ!!」
 「インドの山奥だって元々はプロレスの修行に行ったんだから資格はある!!」
 「「ケンケンゴウゴウカンカンガクガクピッタシカンカン!!!」」
 こうして、格闘界を二分する大戦争が勃発するのだが、それはまた別の物語である。

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 ちなみに筆者はインドの山奥派。
 「一閃!!!!(3ゲージ)」
 ぬおおお、板垣死すとも自由は死せず…

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 最近「まるち娘」と言う画集CD−ROMを入手し喜んでいます。
注)東鳩とは一切関係有りません、と言うか普通人には毒劇物。