痕が始まるまで(はぁと) 投稿者: XY-MEN
「千鶴姉ー。ヒマしてんなら、耕一でも起こしてきてよー。」
「はいはい。」
そんなわけで、今朝も私は耕一さんを起こしに行きます。
待っててくださいね♪ 耕一さん。うふ♪


さて、耕一さんの部屋の前です。
ここで、もしも梓なら、障子をすぱーんと開けて、「おらー!
とっとと起きやがれっ!この暇人がっ!」・・・と言う具合に、
それはもう乱暴に起こすところでしょうけど、私は違います。
なんたって、私はおしとやかなことで有名な柏木家の長女
ですもの。てへっ♪

私が心地よく目覚めさせてあげますよ。耕一さん。
私はしずしずと部屋に入り、耕一さんの枕元でひざを折りました。
耕一さん・・・私の愛おしい人の寝顔・・・。
思わず見入ってしまいます。

ごくり。
千鶴ちゃんったらわるい子・・・。そんなこと・・いけないわ・・・。
ああ・・・でも我慢ができない・・・。もうだめ・・・。
私は、人差し指を耕一さんの鼻の下に当て、上に持ち上げました。

ブー・・・。ぶたさん・・・・。
ぷっ・・・耕一さんったら・・・。

私は今度はその鼻をつまみます。すると、見る見るうちに、
耕一さんの顔が赤くなっていきます。30秒ほどして
手を離すと・・・。
「フーッ、フーッ・・・・。」

ぷぷっ、耕一さんったら・・・。

あら、耕一さん、汗かいちゃいましたね。拭いてあげますね。
ふきふきと。ああ、私ってなんて甲斐甲斐しいのかしら。
これなら、ちょっとぐらいお料理が下手でも、立派なお嫁さん
になれますね♪ うふふ。
あら? あれは?
私の視線の先には、耕一さんの腰の辺りがあるのですが、
その部分にかけられたタオルケットが、不自然に盛り上がって
いるのです。
はっ! もしやあれは・・・男の人が毎朝なるという・・・「朝立ち」
というものでは・・・?

途端に私の顔が、かーっと熱くなります。
耕一さんの朝立ち・・・・・。
しばらくそれを凝視していると、ふと心の底から強い衝動が
わき上がってきました。

・・・・・触ってみたい・・・。

私はその衝動のままに手を伸ばします。
いけないと思いつつも、一度火のついた知的欲求(ほんとか?)
は止められません。私の指はとうとうタオルケットの頂点に
達しました。

どきどきどきどき。
心臓が高鳴ってます。私はふるえる指で、耕一さんの「あれ」を
押してみました。

ぐんっ!
耕一さんの「あれ」は、まるでスプリングのように私の指を
押し返しました。あんっ、耕一さんったらぁ! すごいですぅ!
次に、タオルケットの上から「あれ」の形らなぞってみました。
すりすり・・・とってもかたいですぅ! すごいですぅ!
男の人のって、こんなに固くなるものなのかしら?
よくよく考えれば、私は男の人の「あれ」なんて、子供のものさえ、
まともに見たこともありません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・みちゃおうかな・・・。

いやいや、いくらなんでもそれは・・・。
もしもばれてしまったら、大変です。清楚可憐、大和撫子の
代名詞である、私のイメージが台無しです。
でも・・・でも・・・見てみたい・・・・。

(千鶴(世間体)「だめよ千鶴ちゃん。あなたのイメージを大切に
するのよ。もしもばれちゃったら、耕一さんにも嫌われちゃうわ。」)

(千鶴(欲望)「千鶴、欲望に素直に従いなさい。
見たいんでしょ?ねえ、見たいんでしょ? 見ればいいのよ。
もしばれたとしても、スケベの耕一さんのこと。喜びこそすれ嫌ったりはしないわ。ふふ。」)

私の中で二つの心が戦いを繰り広げ・・・やがて決着が付きました。
えい、見ちゃえ!
なんてことはないわ、千鶴。ちょっとタオルケットをずらして、
トランクスの中から「あれ」をそっと引き出すだけじゃない。

やっちゃえ! やっちゃえ!

私は慎重に、慎重に、慎重にタオルケットをずらし、ずらし・・・
そうして、やっとの事でタオルケットをはだけることに成功しました。
さあ・・・ここからが正念場。
ごくり。つばを飲み込みます。心臓が高鳴ってます。身体全体が
興奮で熱くなってます。
私は震える手をゆっくりとトランクスにのばし、のばし、
前の部分に手をかけました。
はあ・・・はあ・・・。息が荒くなってます。
いよいよこれからです。私はトランクスの前の穴をゆっくりと、
ゆっくりと広げ始めます。
少しずつ、少しずつ。ああ、もう少し、もう少しで見えそう・・・
と思ったその時・・・・。

ガバッ!!
「きゃあっ!」
び、び、び、びっくりしました!!
突然耕一さんが跳ね起きたのです!
ば、ばれてませんよね? ばれてませんよね?
・・・・どうやら大丈夫みたい。耕一さんは寝ぼけた顔で
辺りを見回しています。
「も、もう。びっくりさせないでください。耕一さん。」
ふう。まったく、もうちょっとだったのに・・・。おしかったなあ。
まあ、終わったことは仕方がありませんね。次のチャンスに
かけるとしましょうか。そう・・・明日の朝にでも・・・ふふ・・・。

<おわり>


どうも、久しぶりのXY−MENです。
・・・って・・・やばい!なんちゅうものを書いてるんだ!
こ、こんなものを書いた日には、千鶴ファンに撲殺される!
というか、千鶴さん本人に・・・はっ!!
「XY−MENさん・・・」(部屋の温度が三度下がった!)
ひ・・・ひいい・・・
「な・に・を・か・い・て・い・る・ん・で・す?」
こ、これは・・・その・・・
「あなたを殺します!」
ほ、ほげえええええっ!!(ざしゅざしゅざしゅ!)

<遺言・・・と言うか、感想>

<ALWAYS・・・> 西山英志様
初めて感想をさせていただきます。XY−MENでございます。
自分も楓者の端くれとして、楓萌えSSを書きましたが・・・
やっぱり、力量が違う、と痛感しました次第です。
うう・・・言葉が美しい・・・。

<痴漢電車 夕下がりのわななき(前編)>  マイクDさま
志保の台詞の勢いが、らしくていいです。
何というか、マイクDさんは「おかしみ」を出すのがお上手ですね。
(「となりの七瀬くん」好きなんです。)

<夏夜の子守歌(11)> 睦月周様
「起承転結」の「転」辺りでしょうか?
いよいよ登場人物達が怪しさを見せ始めましたね。
ちょうどこの辺りが、読者として楽しい所なんですよね。
いろいろ想像しています。さて、次にどうもってくるのやら?