人と鬼の戦い2001・6 投稿者:UMA 投稿日:3月11日(日)23時20分
<あらすじ>
 突如『ヒト』『HM』による攻撃を受けた鬼の軍勢。
 浩之にやられた千鶴の敵をとろうとした梓だったが、逆に浩之とあかりによ
 るコンビネーション攻撃でやられてしまった!



びぃぃぃ…!!
「きゃぁぁぁ…!!」
あかりの波動ビームの直撃を受けて、梓は吹き飛ばされた!浩之とあかりによ
る、ディレイドコンボという連携技だ。

「あ、梓っ!」
「千鶴姉っ…、あとは任せた…!」
梓はそういって気を失った。

「さて、どうする?千鶴さん。もう仲間はいないぜ?」
「くっ…」
浩之は余裕綽々で千鶴に近づいてくる。
千鶴のダメージはすでに癒えたが、浩之と再び戦っても勝てるか分からない。

「また、俺と勝負するかい、おばさん?」
「おば…!誰がおばさんよっ!や、やってやろうじゃないの!」
浩之の挑発にあっさりとのる千鶴。ついさっき浩之のスーパーコンボでやられ
たのに、だ。

「へー、またやられるために?ご苦労だねぇ」
浩之は軽く笑いながらファイティングポーズをとる。完全に千鶴を見下してい
るようだ。

「うるさい、うるさい!行くわよっ!」
千鶴は立ち上がると、鬼の爪をかまえる。

「…あいたたた…」
「え?ゆ、祐介さん?」
浩之に向かおうとした、そのとき千鶴の足元から声がする。葵のタイガーショ
ットを喰らってダウンしたハズの祐介だ。

「あ、千鶴さん。僕、どうしたんですか?」
「えっと…」
「祐介、お前は葵ちゃんのタイガーショットを喰らっただけでダウンしてたの
さ。一発でな」
千鶴が言いよどんでいると、浩之がそう言い放った。

「なぁんだ、僕が喰らったのは上タイガーだったのか」
「…大丈夫ですか祐介さん?」
「はい。僕は異次元人と戦った事があるんですよ。たかが上タイガー程度でや
られる訳ないじゃないですか。それに、LVN一作目の主人公として戦いの年
期は千鶴さんたちより上ですからね」
そういって千鶴に笑いかける。

「千鶴さん。十分に休ませてもらったから、ここは僕が戦うよ『隠者の紫』」
祐介は電波を練ってツタ状にして具現化させると、浩之に向かう。

「いくよ、浩之!」
「ふん、どっちが相手でも俺はかまわないぜ!『はどう…』」
「遅い!『はーみっとうぇぶ』」
祐介は、浩之の波動拳の出際の隙を電波のツタでからめ取った。彼の波動拳の
出際の隙は、あかりのそれと比較してかなり大きいようだ。

びしっばしっ…。
電波で絡めたまま祐介は、浩之に直接電波をたたき込む。

「危ない浩之ちゃん!えいっ」
「ぐふっ!」
するとすかさずあかりが斬空波動拳(しかも2発)で攻撃して浩之を助ける。

「大丈夫?浩之ちゃん」
「一応大丈夫だ…。さすがは電波使いだぜ…」
浩之はしゃがんだまま頭をさすっている。大丈夫、と言ってはいるがその表情
はすぐれない。

「浩之くん、ここは私に任せてもらえないかな?あちらがコミックをネタに戦
うなら、私の方が適任よ」
「え?」
浩之が振り返ると、CMピーチ的な格好をした瑞希がいた。

「うん、いいわよ」
答えたのはあかりだった。

「お、おいあかり」
「だって浩之ちゃん、大丈夫っぽくないんだもん。休んだほうがいいよ」
「けどよう…」
「えい☆」
「い゛」
あかりはしゃがみガード不可の攻撃、頭蓋破殺でしゃがみ状態の浩之を殴る。
さすがは浩之の扱いを熟知しているあかりである。たった一撃で浩之を気絶さ
せてしまった。

「ああっ浩之ちゃん大丈夫?もう、やっぱり休まないとダメじゃないの。…と
言うことで。瑞希さん、あとお願いね」
「(す、すごい…)わ、分かったわ。任せてね…あ」
そういって瑞希は祐介の前に立った。そしてポケットからカードを取り出そう
として、そのカードがないのに気づく。

「(しまったー。カード忘れてるよー)」
「どうしたんですか?瑞希さん?」
いつの間にか復活していた祐介が聞く。

「い、いえ…その…」
「おーい、瑞希っ!」
「和樹?」
瑞希がうろたえていると、彼女の背後から和樹の声がする。

「こんな大事な物、忘れてんじゃねーよ!」
言いながら和樹は瑞希にカードを投げる。ナイスなタイミングである。

「サンキュー、和樹!」
カードを受け取った瑞希は和樹に礼を言うと、振り向きざまにカードを空に並
べると次々と杖でシバいて魔力を与える。

「いでよっ『魔術師の赤!』『銀の戦車!!』」
「なにっ!同時に2体もスタンドがっ!?」
2体の幽波紋が同時に出現、一気に祐介に襲いかかった!

ばぐんっ!
「えっ!?」
だが2体の幽波紋がほぼ同時に祐介の体に触れた瞬間、爆発するようにかき消
えた!瑞希は驚いている。

「ふう、危ない危ない。こんなこともあろうかと、全身を波紋で覆っていたん
だよ…」
埃を払うようにして、幽波紋の破片を振り払う余裕の祐介。

「じゃあ、今度は僕がいくよ!」
叫ぶと同時に祐介は飛んだ。そして、空中で『コォォォ…』という呼吸法で波
紋…もとい、電波を練る。

「ふるえるぞハート!燃えつきるほどヒート!!おおおおおっ刻むぞ血液のビ
ート!山吹き色の波紋疾走(サンライトイエローオーバードライブ)!!」」
着地と同時に手刀をふるい、電波を放つ祐介。

「『愚者!』」
「なにっ!3体目のスタンドかっ」
だが、電波が瑞希に届く寸前に彼女の足元の地面の砂が盛り上がって瑞希を護
る。『愚者』の幽波紋だ。幽波紋はそのまま前進すると、祐介を飲み込む。
そして画面が砂嵐で覆われる。スーパーコンボの発動だ。

「危ない、祐介さん!『スカイハイクロー!!』」
千鶴は近くの岩を足場にして、瑞希に飛びかかる。幽波紋は本体を攻撃すれば
消滅することを知っているからだ。
だが、千鶴の爪が瑞希に届く直前、千鶴は緑色の弾丸に迎撃される。瑞希の周
りに展開していた『法皇の結界』に触れてしまったのだ。

「…私も『こんなこともあろうかと』思って『法皇の緑』の法皇の結界を張っ
ていたんですよ、千鶴さん。…って、聞いてませんね」
瑞希が千鶴を見ると、法皇の結界が発動→吹き飛び→法皇の結界が発動→吹き
飛び→…という無限コンボを受けている真っ最中だった。

「いたっ…。いっ…。ぁ…。ぅ…」
いかに千鶴が鬼といえど、いかに元のダメージが低いといえど、いかに多段コ
ンボの場合コンボ修正でダメージが激減するといえど、100ヒット越のコン
ボを喰らえば大ダメージ間違いなしだ。
暫くすると、力無く千鶴は地面に倒れ込む。そして、愚者の幽波紋に飲み込ま
れていた祐介も幽波紋から解放されると、同じように倒れ込んだ。

「ゆー、ういん!」
「ふははは!やったぁ!!」
和樹が瑞希の勝ちを宣言すると、瑞希は杖を高々とあげて勝ちポーズをとる。



『オオオオオオオォォォォォォ…!!』
突然、獣の雄叫びが聞こえた。
その声を聞いた全員が本能的に萎縮し、地面にしゃがみ込む。それほど恐ろし
い雄叫びなのだ。

「あ、あれはまさか、耕一さん…!?」
あかりが声をあげる。
それにつられて他のみんなもあかりが指し示す方を見ると、そこには両手に人
間を抱きかかえた大きな異形の人影、鬼がいた。



<つづく>
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どうも『裁くのは俺の幽波紋だ!』のUMAです。

#『幽波紋』は『スタンド』って読むんだよー
#…って、今の若い連中は知らないかな?

今回も一応ゲームのパロですが、コミックのパロでもあったりします。
ただし、CCさくらの方は知らんです。読んだことないんだもん、儂。

#都内某所で『UMAさんがさくらに萌えたら、別の意味で驚く』とまで言わ
#れたほど、さくらにはまってないんですわ

それはともかく。
ようやくあと一話(たぶん)ってところまでこぎ着けました。
話しはすでにできあがってるので、あとはそれをキーパンチするだけです。で
も、書いてるうちに長くなって…っていう可能性はありますが、某龍球みたい
なひどいことにはならんでしょう。

なお、儂は未だに誰彼はプレイしてないので、誰彼のキャラは出てきません。
念のため。

ぢゃ、そういうこって。でわでわ〜(^_^)/~