人と鬼の戦い00(ダブルオー・第3話)  投稿者:UMA


<あ・ら・す・ぢ(というか、舞台設定について)>
 節分にちなんで、『第3回チキチキ本物の鬼で節分しよう』をここ、隆山の
 新スポット隆山ドームでやることになったリーフキャラ達。

 耕一にあっさりとやられた浩之の敵(かたき)を討とうとしたあかりは、超必
 殺技『時を止まれッ!!』を繰り出すが、逆に初音に『時を止まれッ!!』をか
 けられ、あえなくやられてしまった!

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『えっと…。今、何が起きたのでしょうか…?』
『藤田浩之と神岸あかり、柏木耕一が負けたというのは分かるが…』

放送席の二人が独り言のようにつぶやく。
このバトルのルールは戦意を喪失(気絶含む)したか、闘技場の外に落ちた時点
でその選手は負けになる、という単純なものだ。
つまりダウンしている耕一と浩之はともかくとして、たとえ戦う意志があって
もあかりは負け、ということである。

『ヒロが耕一さんにボコられた所までは分かるんだけど…。その後一瞬にして
あかりと耕一さんがやられたのが分からないわ…』
『はっ!!まさか、『世界』のスタンドというヤツか?』

時を止められる力を持ってるヤツなんざ、そうザラには居ない。当然、志保と
大志もそんな力は無いから『静止した世界』で何が起きたか分かるハズもない
のだ。

『あ、そーかも知れないわね。あかりやヤンキー初音ちゃんならできても不思
議じゃないし』
『そ、そうなのか?』
『ええ、そうよ。対個人なら、『痕』の柏木千鶴さんも相手を止めることがで
きるけど。まあ彼女の場合『ガンを飛ばして萎縮させる』とも言うけど。でも
時間そのものを止めることができるのは数少ないのよ。もっとも、メーカーオ
フィシャル設定でそんなものは無いから、あくまでこの作者が付与した設定だ
けど』
『そりゃそうだろう。別メーカーのキャラや必殺技をそのまんまパクる訳にい
かないからな』
『(琴音ちゃんの瞬獄殺はいいのかしら…?)とにかくこれで人チームが二人、
鬼チームが一人ずつ負けた事になるわね』

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「ふう。ちょっと休憩…。ねえ、ゆうすけくん。ちょっとかわって」
「え、あ…、うんいいよ。よーし。LVN初代主人公の力、見せてやろうか。
で、僕の対戦相手は、誰が来るんだい?」

ヤンキー状態を解除した初音は休む為に祐介と入れ替わる。負け、となってな
いなら、何回でも闘技場に出入り自由だ。もちろん、先ほどの浩之とあかりの
様に複数が同時に上がってもOKである。
ただし、闘技場の外からの攻撃は一切認めないので、加勢をするなら初音のよ
うに闘技場に上がってから攻撃しなければいけないのだ。

「それは…」
「私達では、役不足かしら?」

浩之・あかりに代わって登場したのは由綺と理奈だった。

「由綺ちゃんに理奈ちゃんかい?うーん、2対1はちょっとキツいなぁ…。そ
うだ。瑠璃子さん、援護頼まれてくれるかい?」
「長瀬ちゃん、いいよ」

そして、対する祐介も瑠璃子をペアに呼びだしたので、今闘技場には4人立っ
ていることになる。

「先手必勝!!喰らえっ、ハーミットウェブ…って、何ぃ!?」

いきなり電波…もとい、ハーミットウェブで由綺達を捕縛しようとする祐介だ
ったが、二兎を追う者は一兎をも得ずという言葉どおり、どっちつかずの目標
に対して放ったハーミットウェブはどちらも捕縛できなかったのだ。
しかも、由綺と理奈はハーミットウェブをかわした上に祐介をに挟み込むよう
な位置に回り込んだのだ。必殺技のモーションで動けない祐介は絶体絶命のピ
ンチである。

にこっ…。ばちんっ!

由綺はにこりと微笑むと、硬直中の祐介に強烈なビンタをたたき込む。

ばちぃんっ!!

由綺のビンタを食らって『反転のけぞり』状態になった祐介はいつのまにか背
後に回り込んでいた理奈の方を向いた。
そして今度は理奈にビンタをたたき込まれる。

ばちぃぃぃぃんっ!!

もう一度『反転のけぞり』になった祐介は反転の反転で再び由綺の方を向く。
そしてやっぱりビンタをたたき込まれる。

「ぎゃぁぁぁ…!!」

強烈なビンタを3連発で食らった祐介は、その衝撃でリング外まではじき飛ば
されていった。

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『す、凄い…。これは由綺ちゃんのLV3スーパーコンボ『「私、藤井君が好
きなの」「私、藤井君と寝たの──」』という技ですか?解説の久品仏さん』
『いや、理奈ちゃんも攻撃に参加してた所を見ると、由綺ちゃんの対理奈専用
技である『「どうしてそんなこと…」「そんなこと、どうして言うの…?」
「聞いて」「真面目な話よ」「だ、だって冬弥君は…」「聞きなさい…!」
「私の気持ちは本当なの。遊びだとか興味本位なんかじゃないって、それは自
信を持って言えるわ。自信を持って、藤井君を…」「私、藤井君が好きなの」
「私、藤井君と寝たの──」「どうして…!」「どうして、理奈ちゃん!理奈
ちゃん、私と冬弥君のこと知ってたのに、どうして…」「私が…私が冬弥君の
こと好きなの…愛してるの知ってるのにどうして、どうしてそんなこと言うの
…!?」「………。どうして…。」「どうしていつも…いつも人のものなの…
?いつも、いつも…」「私がんばった!がんばってきた!みんなに天才だって
言われて、その期待を裏切らないようにしてきた!それなのに、どうしてみん
な人のものなの!?」「どうしてみんなあなたのものなのよ!?初めて、ほか
に何も要らないって思ったのに、それなのに、兄さんも、藤井君も…。どうし
て私のものじゃいけないのよ!?」』だと思うぞ』
『なるほど〜。それにしても、とっても長い技名ですね、これ』
『格闘ゲームの『ジョジョの奇妙な冒険』にでてきたディオの超必殺技『そこ
で承太郎!きさまが何秒動けようと関係のない処刑を思いついた……』を遙か
に凌駕する文字数だからな』

おいおい、そんな長い名前の技がインストカードに載るかい。
たしかにアーケード版のジョジョの場合、ディオの技名がオフィシャルに公開
される前はそう呼ばれていた時期もあったが(一部地域では本当)…。
ちなみに正式名称(?)は由綺の超必殺技は『リナ・クラッシュ』、ディオ様の
超必殺技は『チェックメイトだッ!!』というので参考までに。

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「長瀬ちゃん、危ない…」

瑠璃子が場外にはじき飛ばされた祐介に向けて電波を飛ばす。具現化した電波
はネット状に広がり祐介を包み込んだ。彼のリングアウト負けを阻止しようと
してるのだ。

「た、助かった…」

と、祐介が安心したのもつかの間。
由綺&理奈の超必殺技の威力が強すぎたのか、ネットごと瑠璃子まで場外に吹
き飛んだのだ。

「うそぉぉぉ!!」

…どさっ。

「長瀬祐介、月島瑠璃子、場外!!」

祐介と瑠璃子が地面に落ちたのを確認して、綾香が場外負けを宣言した。



<つづく>
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どうも『節分だよぉん(3)』のUMAです。



ぢゃ、そういうこって。でわでわ〜(^_^)/~