人と鬼の戦い99 ACT−0 投稿者: UMA
「はいもしもし、柏木ですけど。…え、ひろゆきくん?…うん、お兄ちゃんだ
ね。ちょっとまってて。お兄ちゃーん、ひろゆきくんから電話だよー」
「浩之が俺に電話?何の用だろう?」
耕一はプレイ中のゲームにポーズをかけ、初音から受話器を受け取る。
俺は初音ちゃんから受話器を受け取る。
「もしもし?」
『あ、コーイチさん?浩之ですけど』
「何だ、俺に用事って?」
『あのですね…』
「なるほど。そういうことか」
『そうなんですよ、分かりましたか。…って、俺、まだ何も言ってないっすけ
ど?』
「はっはっはっ。気にするな。で、何の用だって?」
『ったく…。ええっと、相談なんすけど…』
「うむ、やっぱりあかりちゃんとつきあうんなら瞬獄殺や真昇竜拳程度は笑っ
て食らえるようにならないといけないと思うぞ」
『そうですよね。昇竜拳が怖くてあかりとつきあえますかってんだ…って、俺
まだなーんも言ってない…って、まて、あかり!…ごとっ(受話器が落ちた?)
…(受話器から遠くの方で)ち、違うんだ!ここここれはコーイチさんがぁぁぁ
…びしぃっ!げしっごすっばきぃぃぃ!!(強Pキャンセル真昇竜拳の音?)……
………………………………………………どさっ(浩之が落ちた音?)……………
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……………………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………………………
…………ごとごとっ(受話器を拾った?)…もしもし、神岸ですけど?』
「あああ、あかりちゃん?」
電話の相手があかりに代わった途端、耕一は思わず正座をして背筋をピンと伸
ばしてしまう。
『はい。浩之ちゃんが急に倒れたから、私から説明しますね』
「か、かしこまりました!」
『えっと…』

・
・
・

「…と、言うわけだ」
柏木四姉妹と、柳川祐也、それに耕一という現代の『鬼』が揃ったところで、
耕一は先ほどの電話の内容を説明する。
「待てぃ!何が『と、言うわけだ』だ。説明になってないではないか!!」
柳川がつっこみを入れる。
「ちっ、分かったよ。面倒くさいなぁ。じゃあ、改めて。つまり『かくかくし
かじか』と、言うわけだ」
「一緒だ、一緒!!」
再び柳川がつっこむ。ちょっぴり鬼の力を解放したようだ。
「えっとね、さっきあかりちゃんから電話があってね、『チキチキ本物の鬼で
節分しよう』を今年も開催するから、準備しててね、ってことなの」
柳川にビビったのか耕一を助けるためかは分からないが、初音がナイスなフォ
ローを入れてくれた。
「…と、言うわけだ」
「だったら、最初からそう言え!」
三度、柳川がつっこむ。今度は50%位まで鬼の力を解放したようだ。
「まあまあ、柳川さんもおちついて下さい…。いいわね?」
千鶴さんがなだめる。しかし顔は笑顔だが、その眼光は鋭く『黙らないと、あ
なたの命を狩るわよ』と語っているようである。
「ぐっ…。まあ、いいさ」
千鶴さんの眼光にビビりつつ、柳川はようやく黙った。
「つまり、こういうことだな?今年も人と鬼に別れてバトルをやるから、戦え
る準備をしておけ、って」
「ああ。分かってるじゃねぇか、柳川。今年は人チームにメンバーが増えたら
しいから、そのつもりでな。今年も勝つぞ、いいなみんな!!」
耕一が全員に檄を飛ばした。

<つづく>
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どうも『節分ネタだよん』のUMAです。

と、言うわけで今回から3回にわたって節分ネタのお話が始まります。
本当は、2/1〜3に1日1話ずつアップしようか…と考えたんすけど、風邪
ひいてぶったおれていたり(汗)、仕事がクソ忙しかったりで、結局今日から始
めることになりました。

ちなみに、これの前作にあたる『人と鬼の戦い』はまさたさんのりーふ図書館
に収めてますので、参考までに。

#自分で過去に書いたのを読み返すと、アラがみえることみえること…(T_T)



ぢゃ、そういうことで。でわでわ〜(^_^)/~