「んー、よく知らないな……」 「横浜のほうがメジャーだしね」 「神戸? ああ、3分に一回の割合でポートピア連続殺人事件の起こるとこだろ?」 「ヤスが犯人」 保科智子は怒りに燃えていた。 「だらっしゃああああ! どいつもこいつも!」 これだから関東の人間は嫌いや。阪神ファンやあれへん! ポートピアのテーマそらで 歌われへん! あげくのはてにヤスが犯人? 言っていいことと悪いことがあるやろ!」 炸裂する愛郷精神の女保科智子。 「見とれ、一度ワレら全員神戸に強制連行して死ぬほどネギ焼き食わしたる! どろソースでな! そんでむりやりケミカルシューズはかした上ポートタワーから逆落としや! よう覚えとけ!」 ふと気づくと教師が修学旅行の話をしている。今年は北海道に行くらしい。 「あんな寒いところ何がええちゅうねん。人として神戸やないかい」 そのときピンとひらめくものがあった。 「これや!」 「あー。予定していた北海道への修学旅行だが、稚内にロ○ア軍が上陸したという情報が 入ったので急遽神戸に変更する」 残念そうなため息の漏れる教室。 「ご苦労やったな。これ、今までの授業のノートや」 「まいどー。また何かあったらいつでもいいわよん」 長岡志保は嬉々として去って行った。 わざわざモ○クワまで行って 『志保ちゃんニュース! 海○自○隊が北○領○に奇襲かけるらしいわよん』 とやらかしてきたかいがあったというものだ。 「ふ、しかし志保ちゃん情報を真に受けるとはまだまだやなK○B……」 そのころ来栖川電工の研究室では、赤紙をくらった装甲セリオ一個連隊を長瀬たちが泣 きながら見送っていた。 次回予告 ヤメレというのに北海道行きを強行する一行! せまるは極東ロ○ア軍! 「ヤポンスキー、ジュネーブ条約を守れ」 「NoNo、アタシアメリカ人デース」 「あ、くまさんがいっぱいだよ浩之ちゃん。がおーう、がおーう」 「あかり……ありゃロ○ア人だ」 「セリオ部隊からの返信は!」 「だめです! 青函トンネルで全員圏外!」 次回『バトルオブ北海道』お楽しみに。 (つづきません)