晴れた朝の「おはよう!」 投稿者: T-star-reverse
晴れた朝の「おはよう!」

 はっ、はっ、はっ、はっ……
 規則正しい息づかいが、冷たく澄んだ朝の空気を湿らせる。
 足どりは軽く、その表情もそれに劣らず、晴れやかだった。
「おはようございます!」
 毎朝すれ違うお爺さんに、その晴れやかな気持ちをそのまま伝える。
 お爺さんもまた、それに応えて……というよりは、こちらもまた、
心の中の晴れやかさがあふれている感じなのだろう。
「ほはよう!」
 と(どうやら入れ歯を忘れたらしい)、元気よく挨拶を返す。
 晴れやかな気持ちが、さらに晴れやかになる。体だけでなく、心も温まる。
 そのまま町内を5周して、自宅の前で足を止めた。
「んんっ!」
 ぐいっ、と頭上に両手を組んだ状態で伸びをし、ぐっ、ぐっと横に倒す。
 そのまま前に上半身を倒して、もう一度上に伸び上がる。
「ん〜っ!」
 ぱ、と手を離し、今度は上半身を左右にひねる。 くっ、くっ。
 続いて屈伸運動。ぐっ、ぐっ、ぐいっ、ぐいっ。
 そうして整理体操を終えると、ふぅ、と一息つく。
「よしっ!」
 そして、そう言って家の中に入る。その日の朝食に心馳せながら。

「いってきまーす!」
 通学鞄を片手に、玄関から駆け出してゆく。
 早朝よりもさらに暖かみを増した太陽が、その身に降り注ぐ。
 たったったっ、と明るい空に見守られながら走り続ける。
 会うだけで、心をさらに温めてくれる人に会うために。

「センパイ!おはようございます!」

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 えーと、はじめまして。ここへの書き込みは初めてになります。
T-star-reverseと言う者です。以後、お見知り置きください。

 ……はい、葵ちゃんSSです。それ以上でも、以下でもなさそうです。
 ……初めて書き込みで、いきなり長編書くわけには行かないとか、
ちょっとばかり守りに入ってます。ええ。たぶん。
 ……こんなまとも(じゃないかも知れないですが、たぶんまとも)な
SSが、そう何度も続くとは思いませんが……よろしくお願いします。