駆り立てるのは電波と妄想・・・ 投稿者:TaS
すぅぅぅぅっ・・・
息を吸う音が、意外なほどに大きく周囲に響いた。
一瞬の空白。
次の瞬間には破られる事が判りきっているそれは、痛いほどに耳を打った。

「第一回っ!!チキチキっ、Leaf学園学年対抗っ!!どきっ!女だらけじゃないデス
けど水泳大会っっっっ!!!ポロリもありマ・・・」
「学校行事にんな卑猥な名前を付けるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!」

すぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっっっっっ!!!!!

マイクを持ったアフロヘア、どこの誰かは知ってるけれど誰もがみんな知らない振りをし
たがる男の頭は、緩衝材になる物が大量に有るにもかかわらずにやたらと良い音を出した。
「勇希サン・・・いきなりどつかんでクダサイナ。」
「いきなり度突かれるような事言わないでよ。大体なんであなたは参加しないの?」
「へあすたいるが乱れるんデスヨ。」
「なんか・・・どこから突っ込んで良いのかわかんなくなってきたから、やめとくわ。」
本気の目眩を堪えながら、勇希は教師達がたむろっているテントへと足を向ける。
「アレ?あしすたんとやってくれるんジャないんデスカ?」
「やらない・・・誰か他の人に頼んで・・・」
そう答える教師の背中は、何故か煤けていた。



「と言う訳で改めましてっ!!第一回っ!チキチ・・・」

すぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっっっっっ!!!!!

「それはもういいんだよ。」
「な、名も無き男子生徒Aの分際でキビシイ突っ込みいれマスね・・・」
「俺は主人公だっ!!それよりっ、お前に聞きたい事があるっ!!」
「・・・なんデスカ、Aサン?」
「俺は藤田浩之だって何回言えばわかるんだっっっ!!」
男子生徒Aの叫びが響き渡るが、当然そんな物を聞く人間はいない。
そうそう、言い忘れていたがここはLeaf学園にある100mプールのプールサイドに
設置された特別ステージである。
その周囲を囲むように大量の生徒達が立っていた。
ステージの上に立っているのは二人。その後ろにはまともな色彩感覚では理解不可能な垂
れ幕・・・千鶴さんの手料理を色で表現した、と言えばわかり易いだろうか・・・が、先
ほどのシャウトと同じ言葉を描いていた。
「っと!それはこの際どうでもいいっっっ!!」
男子生徒Aの叫びが(以下略)
「略するんじゃ無いっ!!俺が言いたいのはっっっ!!」
そこまで叫んで、急におとなしくなる。
「これは・・・本当なのか?」
周囲を窺うようにして(ステージ上でそんな事をしても無意味ではあるが)声をひそめて、
隣に立った男にたずねる。
男子生徒Aがそうっと指差したのは後ろにあった垂れ幕。
その後半にあった一つの文字列だった。
つまり。
『ポロリもありますっ!』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ふっ、安心してクダサイ、Aサン。」
しばらくの間、特設ステージを包んだ静寂をものともせずに声が上がった。
「この手のイベントには欠かせマセンからね。ちゃんと「仕込み」を用意してアリマス。」
「ほ、本当かっ!!?」
若いリビドーが見事に暴走しまくった男子生徒A。
その背後から感じる赤い殺意を一切無視して声は続いた。
「勿論デスっ!!お好みに合わせて老若男女、スベテ取り揃えてオリマスっっっ!!」
「「「おおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっっっっっっっっっ!!!!!!」」」
もはや浩之だけでなく、そこに集まっているすべての男子生徒が暴走寸前であった。

「・・・・・・老若・・・・・・”男”女?」
つぶやいた誰かの声は、当然のようにかき消される。
赤いフンドシをたなびかせた一団の足音すらも・・・






                                              ・・・続かない・・・はずだ(笑)


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む、何かやたら久々に文を書いたような気がするTaSでございます。

・・・久々に書いたのがこれかい(涙)

大体水泳大会のはずなのに泳いでないし、それ以前に水着すら出てきてない(笑)
とりあえず、続き書いてくれる人募集です(爆)
では、このへんで。
そろそろ抹殺されそうな匂いのしてきた駄文書き、TaSでした〜。