「…どうしてですか? わたし爆弾と同じ なんですよ? いなくなった方がいいじゃ ないですか」 「何言ってんだよっ」 もう聞きたくないとばかり、琴音ちゃん は首を横に振った。 「なぁっ」 「さようなら…」 琴音ちゃんはぺこりと会釈して俺の横を 通り過ぎた。 …違うだろ! いまの琴音ちゃんは、気が動転してなにを 言っているかわかってないんだ! 彼女の目を覚まさせる方法は―。 A・殴る。 「馬鹿野郎ッ!」 自分でも気の毒なくらい大きな音を立てて、 琴音ちゃんの頬が鳴る…筈だったんだが… バシッと俺の平手を琴音ちゃんは絶妙なタイミングで 捌いた。 琴音ちゃんの身体が一瞬青く輝いたのは俺の見間違い ではない。その証拠に俺は一瞬の硬直を迎えていた。 ビビッとジャブやローキックを繰り出したのち、琴音 ちゃんが滑るように俺の懐へ… 思わず俺は身構えた、が、しまった!!それじゃあダメだ! …まっしろ・・・天の、お約束・・・ 薄れゆく意識の中で俺は思った。 やっぱ3はブロッキングしてなんぼ、だよな・・・ <おわり>