参照作品 ：痕 
ジャンル ：コメディ

ゲーマーの意地２ ＱＯＨ編

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「おじゃましまーす」
何気ない風を装い従姉妹の家の門をくぐる俺。
「おにーちゃん♪言ってくれれば駅まで迎えにいったのに」
天使の微笑みで俺を迎えてくれるのはもちろん初音ちゃんだ。

ふ・・・
あのパズルゲーム以来、数ヶ月（遠い目）
リベンジだ。
目標はただ一人。
柏木 楓。
俺のらぶりーな人にして、最強のゲーマーだ。

とりあえず人の良い初音ちゃんで肩ならしをしよう。（外道）
「今日はね面白いソフトをもってきたんだ。一緒に遊ばない？」
ぴきっ
初音ちゃんの表情が固まる。
数ヶ月前を思い出したのだろう。
完膚無きまでに叩きのめしたあのことが。
「わ、私、勉強あるから・・・」
この前と同じような言い訳で部屋に戻っていった。

しかたない・・・ＣＰＵ相手にやるか・・・。
と思っていたら梓が帰ってきた。
「よ〜、耕一じゃん。久しぶりって・・・そ、それは・・・」
ぷれぷれしてーよんの横に置いてあるＣＤケースを見て驚いてるよう
だ。
当然だ・・・Ｔｏ Ｈｅａｒｔを題材にした格闘ゲーム、ＱＯＨこと
『Ｑｕｅｅｎ Ｏｆ Ｈｅａｒｔ』の最新版だからだ。
しかも発売日は明日。
ある特殊なルート（住井ルート）で極秘に手に入れたのだから。
その分高くついたが。
ストライキファイター ＶＳ Ｘ−ＷＯＭＥＮと良く似ているのは気の
せいだということにしておこう。
「対戦・・・やるか？」
「もちろん・・・耕一になんか負ける私じゃないよ」
「ふ・・・おまえに負けるようじゃ楓ちゃんには・・・俺が負けたら
なんでも言うこと聞いてやるよ」
「その言葉後悔させてやるよ」
梓程度に本気を出すつもりはない。
マイキャラを選ばずＨＭＸ−１２、通称マルチを選ぶ。
「ふ、ゲーマーは耕一だけじゃないんだぜ！！」
手元のボタンをいくつか押し、最後に神岸 あかりを選ぶ梓。
これは・・・
滅殺あかりちゃんだ・・・
普通の神岸あかりより数段上の攻撃力を誇る。
しかも、超必殺技の『浮気はゆるさないわよ！！』は体力ゲージの半
分はもっていかれるという極悪なものだ・・・
発売もされてないというのにおそるべし情報量だ。
なんだかんだでゲームスタート。

なんだかんだんででゲーム終了。
もちろん俺の勝ち。
いくら攻撃力が上がろうとも当たらなければ意味がない。
さらに攻撃力が上がる分隙もでかくなるのだ。
そこを叩けば梓なんて・・・じゃなくて滅殺あかりちゃんなんて屁で
も無い。
数十回とプレイしてるうちに夕方になり梓は台所に立ちさっていった。
「今日はこのくらいで勘弁してやるよ耕一」
口ほどにもないやつめ。



夕食前。
千鶴さんが帰ってきた。
「あら、耕一さん・・・それは」
梓と同じような反応をする。
「あぁ・・・これはですね・・・」
「来晒川研究所第７７班が作った『ＱＯＨ』ですね」
説明しようとする俺より先にいわれてしまった。
「これ、おもしろいんですよね・・・対戦しましょう♪」
願っても無いことを申し出てくれる。
モルモットは多いほうがいいのだ（極悪）
「それで勝ったらなんでもいうことを聞いてくれるんだって」
台所から梓の声。
「なんでも・・・なんでも、ですか？」
「え、えぇ、まぁ・・・」
「ふふっ、ふふふっ・・・」
目がマジに燃え、窓があいてないのに部屋に風が吹いてるのは気のせ
いだと思いたい。
早速コントローラーを取る。
少し恐いのでマイキャラで挑む。
マイキャラはもちろん・・・
関西のハリセン芸人！
Ｔｏ Ｈｅａｒｔ唯一の巨乳！！
そしてなにより眼鏡っ娘の！！！
いいんちょーこと保科 智子だ！！！！！（ババーン）
千鶴さんの冷静さを失わせるのに一番のキャラだろう（笑）
「ふ・・・乳はでかけりゃいいてもんじゃないのよ」
意味明確なこと（笑）を叫びながらコントローラを猛烈な勢いで叩く
千鶴さん。
それにしても叩きすぎじゃないか？
そろそろ６万回だぞ？（エルクゥの動体視力でかろうじて見える）
ちょうど６５５３５回目で綾香のキャラグラフィック部分が滅殺され
６５５３５ＨＩＴと表示されると同時に髪の長い女性のシルエットが
綾香のキャラがあった部分に割り込む。
あれは・・・千鶴さん？？？
「な、あ、あれ、あ、あれは・・・」
「てへっ、研究所に知り合いがいたから交渉したの」
疑問氷解。
さすが鶴来屋会長。
さすがエルクゥ。
研究所のみなさんは千鶴さんの有無を言わさぬ視線に負けたのだろう。
しかし１０秒かそこいらで６万回を越えてボタンを押せるのはいっぱ
んぴーぽーの中にいるのだろうか？
とりあえず・・・やってみるか・・・

ｒｅａｄｙ・・・ｆｉｇｈｔ！！
試合開始直後・・・
いきなり画面が暗転する。
ゲーム内での千鶴さんのキャラ以外の時が止まりはじめてるのだ。
な・・・この手の技は３ゲージは消費するはず。
試合開始直後に３ゲージは・・・・・・・・・あった・・・。
必殺技メータのところには∞（無限大）と表示されていた。
極悪すぎる・・・。
『耕一さん・・・あなたを殺します』
「耕一さん・・・あなたを殺します」
キャラと実際の千鶴さんの声がダブって聞こえる。
キラーン☆バキドカグシャバタンキュー・・・鬼！！
１５Ｈｉｔｓ　Ｓｕｐｅｒ　ｃｏｍｂｏ！！
鬼の爪で１４回切り裂いた後、１５回目をちょうど恨みでもあるかの
ように胸を突き刺すような感じでコンボは終わった。
体力ゲージが１／３しか残ってないっつーのは・・・
しかも第二段がくる・・・
またも画面が暗転する。
『耕一さん・・・あなたを・・・』
「耕一さん・・・あなたを・・・」（ニヤリ）
不敵な笑みを浮かべる千鶴さん。
セリフを最後まで言わせるとまた時が止まる・・・
その前に止めなくては・・・・
『うらうらうらぁぁぁ・・・関西人なめたらあかんでぇぇえ！！』
『これで終わりやぁぁぁ！！！！！！！！！！！！！！！！！！』
『伊達に乳でかいとちゃうんやでぇぇぇぇぇええ！！！！！！！』
ダッシュハリセン弱×３キャンセル中×３しゃがみ強で浮かせて、
エリアルレイブで弱×２キャンセル中×２キャンセル強×２をかまし
超必殺ヤ＊ザキックを空中で入れ、往復乳ビンタをかます。
華麗なるいいんちょーコンボだ・・・
これで約１／３は削れる。
落下と同時に千鶴キャラ立ち上がるとまた画面が暗転する。
『耕一さん・・・あなたを・・・』
もしかしてこれしかできないのか？
さっきより速くいいんちょーコンボを入れた。
後は言うまでもない。

『年増で寸胴の乳無し女じゃウチの敵やないでえぇぇ！！』
俺が勝利メッセージを出すのに数分とかからなかった。
それにしてもチャレンジャーだな・・・この研究所・・・。
いくら本当の事とはいえ・・・
「ちょっと用事ができたので先に夕飯食べてて下さいね（はーと）」
殺気だった千鶴さんを止めるほど命知らずではないので俺は見送った。
明日の朝刊にある研究所が破壊されていたことが載っていたのは言うま
でもないだろう。



そんなこんなで夕飯。
目的の楓ちゃんが帰ってこない・・・。
初音ちゃんに尋ねると今日は遅くなるらしいことがわかった。
３人で夕飯を食べて終わった頃・・・。
ちょっとだけ汚れが目立つ千鶴さんと一緒に楓ちゃんが帰ってきた。
「楓・・・ちゃん」
「耕一さん・・・・・・こ、これは・・・」
（梓＆千鶴さんと同じなので中略）
梓から俺に勝ったらなんでもしてやるという事も聞いている。
俺のキャラはもちろんいいんちょーだ。
楓ちゃんは・・・不幸な予知のサイキック少女琴音ちゃんだ。

「どんな手を使ってもいいんですね？」
「あぁ・・・俺を直接殴るとかしないかぎりは」
楓ちゃんに殴りかかられても勝てる自信はあるのだが・・・。
「では、立ってやらせていただきます」
立って？？
なにかメリットがあるんだろうか？
多少疑問に思いつつもゲームはスタートした。

ｒｅａｄｙ・・・ｆｉｇｈｔ！！
さすがに初プレイだけあって楓ちゃんの天性のゲーマーとしての腕を
生かせていない・・・
この攻撃さえ乗り切れば反撃できる・・・と思っていたその時。
ふわっ、と何かが浮いた・・・
楓ちゃんのスカートが捲れていたのだ。
視線釘付け中・・・・・・
て・・・エリアルレイブかまされてるし・・・
「ゲーム中によそ見をするなんて・・・余裕ですね、耕一さん。」
くすくすっと笑う楓ちゃん・・・
また、あの蔑みの目だ・・・
起き上がりに接近状態で瞬獄殺だ・・・
さすが楓ちゃん・・・
しかし、これはジャンプでよけれる・・・
そう・・・よけれるはずだった・・・
再び、楓ちゃんのスカートが・・・
白だ・・・
水玉模様だ・・・
おいしそうだ・・・  （￣┐￣）  
不埒な考えをしてる間に・・・

キラーン☆バキドカグシャバタンキュー・・・天！！
１５Ｈｉｔｓ　Ｓｕｐｅｒ　Ｆｉｎｉｓｈ　ｃｏｍｂｏ！！
ＫＯＴＯＮＥ ＷＩＮ！！
一本目を取られてしまった。



これは・・・
某会社が編み出した『りある・ひっぷ』の改良技かΣ（￣□￣；；
通常の『りある・ひっぷ』はその名の通り現実世界において尻で
相手の視界を塞ぐという極悪のものだが、楓ちゃんのこれは女の武
器を生かしたものだ。
スカートをひるがえし自分のお尻に俺の目をひきつけるというナイ
スで鼻血ものの技だ。
技の本質が分かった俺は心を落ち着けた。
あの滝行の日々を思い出すのだ。
２本目が始まった・・・
またもやチャンスの時にスカートはひるがえった。
そう何度もひっかかる俺ではない。
落ち着いて反撃し、２本目は取り返した。
３本目が始まる前に楓ちゃんがストップをかけて自分の部屋にいった。
３分後くらいに戻ってきたが別段かわったところはないように思えた。
３本目・・・
両者ともあと一回コンボがきまれば勝てるというところでまたもやス
カートはひるがえった。






Ｔバックだった（はなぢ）

                                                      ＥＮＤ

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後書き
めちゃめちゃだね（＾＾；；）
ＱＯＨっていうゲームはあるけど・・・技のほとんどは私の創作です。
楓ちゃんのお願いはなんだったんだろうか（謎）