ゲーマーの意地 投稿者:megane
参照作品 :痕 
ジャンル :コメディ

ゲーマーの意地

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「は、初音ちゃんは強いなぁ」
俺はちょっと顔を引きつらせつつ、誉めた。

初音ちゃんが学校から帰ってきたら遊ぶ約束だったので神経衰弱をし
た。
ポーカーやブラックジャックといった賭け事風な遊びは初音ちゃんは
知らず、逆に初音ちゃんが提案した遊びは俺がわからなかった。
初音ちゃんが提案した遊びを教えてよ、というと
「それじゃぁフェアじゃないから」
と最前に俺が言ったことをそのまま返してきた。

フェアなギャンブラー初音。
将来、変に影響しなきゃいいけど。

他にも知ってるゲームはあったが二人でやるには神経衰弱がいいだろ
うということではじめたが・・・

「こういうのは得意なんだよ。でも学校の勉強とかは苦手であまりい
い点を取れないんだけどね」
照れながらもどこか誇らしげに見える初音ちゃん。
このゲーム、最終的には記憶力だけがものをいう。
最初のほうは運の要素もあって良い勝負だが、終盤あたりから怒涛の
追い込みであっという間に逆転されてしまう。
「そっちじゃないよ、おにーちゃん。これとこれ。これとこれ・・・」
前回の場所と錯覚したりする俺に対して、初音ちゃんは的確に、かつリ
ズミカルともいえるほどにペアーを重ねていく。

そして・・・8連敗。
憐れみのまなざしを感じてしまうのは俺がゲーマーであるからだろうか?
「もう、勝てる気がしないや。別のことで遊ばない?」
「ん〜、そうだね。おにーちゃん弱いし(笑)」
こ、このままでは年上として、男として、そしてなによりゲーマーとして
の沽券にかかわる。
さて、どーしようか。
ん〜〜〜。


そーだ。
確か昨日千鶴さんが居間でしてたのは「ぷれぷれしてーよん」じゃなかっ
たか?それにあのソフトは俺の得意分野だ。
一人暮らしの俺にはあまりあるほどの時間があったからやりこみまっくた
ぜ。あのゲームで頼れるおにーちゃんの地位を取り戻すぜ(ニヤリ)
「リビングで「ぷれして」しない?」
「うん」

そいうわけでちょっと前に出た「ストライキファイタ−ZERO3」をす
ることになった。サラリーマンの哀愁漂うこのゲームはいままでのシリー
ズ最新作だ。
俺はもちろんトリッキーな動きの社長を選ぶ。
全身からリストラオーラを出し回転しながら体当たりしてくる技、「再雇
クラッシャー」に魅せられてからはずっとこのキャラだ。
初音ちゃんのキャラは金髪の外資系サラリーマンだ。
手に炎を纏った決裂拳が最大のウリだ。
不適な笑みを浮かべ俺はスタートボタンをおした・・・

30分後。
リストラされた交渉拳が強力な元社員。
俺と同キャラの社長。
隠しキャラの「夏塩蹴り」が強烈な頭金髪のサラリーマン。
中国のキャリアウーマン。
初音ちゃんが次々に選んだ全キャラクターをリストラした。
「そ、そろそろ勉強するね」
と言い残し、逃げるように部屋に戻って行った。
ん〜〜、ゲーマーとしてのプライドは保てたが初音ちゃんに嫌われてしま
ったかもしれない。
扉がしまる寸前に、
「女、子供相手にムキになりやがって・・・」
というヤンキーのようなつぶやきが聞こえたはのは気のせいだろう。
絶対、気のせいであっってほしい・・・。

一人取り残された俺はCPU相手に格闘ゲームするのは飽きているのでパ
ズルゲームをすることにした。
サイコロを転がして同じ目をそろえると消えていくってやつだ。
俺は結構こうゆうアクションパズルってやつが好きだ。

しばらく、キャラを動かし連鎖の準備をする。
そして完璧に連鎖できるであろうという段階で楓ちゃんが帰ってきた。
スタートボタンを押し、ポーズをかける。
「おかえり、楓ちゃん。すごいのみたい?」
CM風に楓ちゃんに言うと、こくこくとおかっぱ頭を揺らし俺の隣へと座
った。
「じゃぁ、見ててね」
言うと同時にポーズを解除し連鎖に踏み切る。
俺がキャラを動かしサイコロを押し込むたびに、
「ひゃっ」
「ひぃっ」
「あにょ」
というよくわからない声がでる。
10連鎖もすると画面が真っ赤になってさらに声が高くなっていった。
そして18連鎖でしくじってしまった。
自己MAXチェーン数を更新した俺は興奮した声で、
「すごい?すごい??」
と聞くと、楓ちゃんはくすっと笑ってがんばって下さい、と言って部屋に
戻っていった。
ゲームなんかにムキになってる俺がおかしかったのかな?
少し気になりながらもゲームを続けた。


1時間後・・・
とうとうゲームオーバー。
10万5千点という快挙を成し遂げた。うーんいつもは7万点くらいなん
だが楓ちゃんの励ましが効いたのかな?
脱力感とともに達成感を味わう俺。
新記録はネームエントリーで残すようにいつもしている。
もちろん柏木耕一だから・・・「k.k」だ。
当然一位だと思っていた俺は9位にランクインされていた。
一位の点数は14万4千4百点・・・
MAXチェーンにいたっては32連鎖・・・
名前は・・・k.k。
あれ?
いつのまに?
無意識のうちに俺がだしたのか?
こっちにきてから妙な夢をみるのでその可能性も考えたがもう一つ別の
考えにすぐにいたった。
初音ちゃんの哀れむような笑みと、さっきの楓ちゃんの笑みが重なる。
そして、「k.k」はこの家に二人しかいない・・・
俺と・・・






俺は挨拶もそこそこに荷物をまとめてアパートに帰る事にした。
							END

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2作目です。
あいかわらず支離滅裂な感じ(^^;;)
でも、この前のやつよかマシかな(..;;)
初音ちゃんの扱い悪いし(^^;;)
嫌いじゃないのに。むしろ大好きなのに(=^^=)

ちなみに楓ちゃんの記録は私の記録です。

SSとはいえ「俺」っていう一人称を使うのは慣れないな。

後書きまで支離滅裂(^^;;;;)
これいじょうボロをだすのもなんなんで・・・
ではでは(..)/

http://sapporo.cool.ne.jp/meganelove/opening.htm