神岸あかりのドーナツ密室(取り消し)消失事件 FILE 3 投稿者:megane
参照作品  :  To Heart& 雫
神岸あかりのドーナツ密室(取り消し)消失事件  FILE 3
−問題解決編−
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同2日目(火曜日)
「ふぅ、やっとついたよ・・・」
日ごろの運動不足の為か神社についたと同時にためいきとともに愚痴
がでてしまった。
マルチから聞いた人物の居場所に見当がつかなかった僕たちだったが、
「志保ちゃん情報」によるとその人物は週2回ほど学校の裏手の神社
でなにかをしているということだ。
さっき沙織ちゃんに聞き込みの成果を聞いた時もそんな事いってたな。
あの時は全然関係ないもんだと思ってたが・・・。
目あての人物に近づくにつれて、ビシッ、バシッ、という打撃音が大き
くなっていった。その音を出してるのは意外にも小柄な女の子だった。

彼女なら楽に拳を叩き込める距離に僕たちが来た時に小柄な女の子は
こちらを向いた。
「長岡さんにあかりさん・・・何か御用でしょうか?」
「松原さんじゃなくて、そっちの女ったらしのヒロに用があるの」
「て、てめぇ、みたようなこと言いやがって」
「あ〜ら、松原さんのブルマー姿を見るためにコーチなんてものを引
き受けたんだと私はてっきりおもったんだけど?それに3日前、駅前
のゲーセンで楽しそうに委員長と・・・」
そこまで志保が言いかけた時に浩之が動いた。志保の後ろに回り口を
手で押さえる。
「ヤックのバリューセットで手を打て。さもないと・・・」
あかりの不信な眼差しを背中に受けつつも自分の手で志保の首を刈る
ように横に滑らせ・・・落とす。
「わ、わかったわ。でも、アップルパイもつけてもらうわよ」
浩之にしか聞こえないであろう小声でおびえながらも上乗せする志保。
浩之もあかりの滅殺コンボを受けると思えば安いものだと了解した。
「志保?浩之ちゃんがどうかしたの?」
「な、な、なんでもない。それよりあかり、なにか用か?それにそっ
ちの人たちは、沙織ちゃんに・・・えーっと誰だっけ?」
しっかり女の子の名前は覚えてるらしい。
「長瀬祐介です。ガディムの戦い以来だね。今日は長岡さんの依頼で
あなたに聞きたいことがありましてね」
やっと本題に入れることができた。
「志保の依頼?で、何を聞きたいんだ?」
女関係・・・と言ってみたい誘惑に駆られるがさっきの繰り返しにな
りそうなので止めておく。
「今日、神岸さんのドーナツを食べませんでしたか?」
「あぁ、食べたよ。それがどーかしたのか?」
あっさり犯行を認める浩之。
「あれは雅史のおみまいの為にあかりが作ってきたもんなんだよ!!」
「お見舞い?雅史どーかしたのか?おまえがなんか変なものでも食わ
せたのか?志保」
「雅史ちゃん、昨日からインフルエンザで休みなんだよ。浩之ちゃん、
聞いてなかったの?」
「そっか、ずっと昨日は寝てたからなぁ。あれはお見舞いのドーナツだ
ったのか・・・」
「そーよ私だって一つしか食べてないのに一人で全部たべやがって。
女たらしの上に食い意地がはってるんだから」
殺意を視線に込めて志保のほうを見る。
「そーゆーことなら今日は雅史のお見舞いにいくかぁ。続きは又、今度
な。葵ちゃん」
「わかりました、先輩」
「じゃぁ、あかり行くか。途中で雅史が好きそうなアイスでも買って」
「うん」
「私もいくよ」
浩之の後を数歩遅れてついていくあかり。
その後を追う志保。
祐介はそんな三人を見送るのだった。
なんだかねぇ・・・

「祐くん、帰ろっか?」
「そーだね」
こんな事件で依頼料をもらう事もできずに二人は事務所に帰った。
こんなことで長瀬探偵事務所はやっていけるのだろうか?
がんばれ長瀬探偵事務所!!
がんばれ長瀬祐介!!

							END


「早く研究所に帰りたいですぅぅぅ・・・」
夕日が半分くらい地平線に埋もれているころマルチのデータを照合して
いるみずぴーの作業は半分も終わってなかった。
マルチの動画情報を8ビットの2進数で処理するのは無茶ってもんだ。
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−後書き−
やっと終わった・・・中途半端なままで放り出すのはいややったけど、これ
なら書かなきゃよかったかも(@@;;)
最初に予定してたものと全然違うものになってるし。
先人のみなさんは素晴らしいものを書いてるんだなぁと実感できたという意味
では書いて良かった(苦笑)
もうちょっと考えてから書こ(^^;;)
やっぱ推理小説は書くより読むほうが面白い。

ドーナツだけに中身が無いものになってしまいました。
おあとがよろしいようでm(__)m