今日は、日曜日です。

セバスは、お祖父様のお使いで、出掛けています。

ご苦労様。

綾香も、まだ帰ってきません。

また、どこかで誰かを殴り倒しているのでしょうか？

おお、神様。

罪深い妹をお許しください。

あれは病気なのです。

きっと友達がよくないのです。

あと、悪い血も流れているのです。

お慈悲を。

さもなくば、天罰を。

できれば、そっち方面でお願いします。

さて、綾香もいないことですし、テレビでも見ましょう。

綾香は、いつも私の部屋に来ては、音楽番組ばかり、見ています。

あと、映画とか、ドラマとか、ニュース番組とか、スポーツ中継とか、そんなのばっかりです。

テレビくらい、買いなさい、綾香。

どうして私の見たい番組を、見せてくれないのですか。

嫌がらせですか、綾香？

嫌がらせですね、綾香？

何の恨みがあるのですか、綾香。

あっ！

わかりましたよ、綾香。

きっと、私にだけ彼氏がいるからですね。

彼氏。

ああ、なんていい響きでしょう。

ダーリンでも、可でしょうか？

可です。

というか、もう、ダーリンしか考えられません。

…ダーリン

…なんだい、Ｍｙ　ｓｗｅｅｔｈｅａｒｔ

おお

おおお

芹香、かんげきー！

さて、そうと決まったら、早速浩之さんを招待しなければ。

綾香の目の前で、見せてやるのです。

…ダーリン

…なんだい、Ｍｙ　ｓｗｅｅｔｈｅａｒｔ

おお

おおお

綾香、ショックー、がーん！

決まりです。

次の日曜は、是非とも浩之さんに来て頂きましょう。

綾香、首を洗って待っていなさい。

今回は、この前のようにはいきませんよ。

この前の、使い魔大作戦は、大失敗でした。

ああ、猫…

今頃、どこで何をしているのでしょう…

綾香、許すまじ。

はっ！

もう、番組が始まっている時間ではありませんか。

リモコン、リモコン…

おお

おおお

ああ、なんということでしょう。

オープニングのアニメーションを、見逃してしまいました。

芹香、ショックー、がーん！

あの、軽快な曲に合わせたアニメーションを、いつも楽しみにしておりましたのに…

この恨みは１０倍返しですからね、綾香。

ああ、でも、番組は始まったばかりで、幸いでした。

さあ、レギュラーの皆様、頑張ってくださいませ。

今日あたり、座布団が１０枚溜まりそうな予感がしますよ。

芹香、わくわくです。

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