「はーい!来栖川、綾香でーす!」
「・・・・」
「芹香でーす!と、言ってまーす。いやー、季節も秋で、すっかり涼しくなってきたわね、姉さん」
「・・・・」
「そうですね、と、言ってまーす。やっぱり、秋といえば」
「・・・・」
「八代亜紀、と、言ってまーす。違うでしょ!」
「・・・・」
「水沢アキ、と、言ってまーす。違うって!」
「・・・・」
「あき竹城、と言ってまーす。だーかーら!」
「・・・・」
「奥井亜紀、と、言ってまーす。知ってる人、少ないわよっ!!いいかげんにしないと、首絞めるわ
よ!秋と言ったら、食欲の秋とか・・・」
「・・・・」
「睡眠欲の秋とか、海水浴の秋とか・・・と、言ってまーす。なんでよっ!!」
「・・・・」
「・・・回転尾翼の秋とか、オートパイロットの秋とか・・・と、言ってまーす。蹴るわよっ!!私が言いた
いのは・・・」
「・・・・」
「読書の秋とか?と、言ってまーす。そう、そうよ、そうなのよ、姉さん。いいじゃない、読書の秋。姉さ
ん、最近、何か本読んだ?」
「・・・・」
「アレイスター・クロウリーの『法の書』とか・・・と、言ってまーす。ンなマニアックな本読んでんじゃない
わよ!!もう、姉さんとはやってらんないわよ」
「・・・・」
「え?・・・これで・・」
「・・・・」
「ギャラは」
「・・・・」
「おんなじ・・・それが一番腹立つのよおおおおぉぉぉぉぉおおぉぉぉぉぉおおおおおぉぉぉ!!」
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