おんなのこ  投稿者:MIO


「ヒロあんたねぇ!」
 
 志保の甲高い声が、右耳から脳みそを射貫いて、左耳から出ていった。
 本来なら怒鳴り返すところだが・・・まいったな、志保のヤツ本気な顔しやがって。
「あかりのこと、どうするつもりなのよ!」
「どうするって・・・」
「好きじゃないなら、ヘンに優しくしたり、構ったりするなって言ってるの!」
「・・・」
「聞いてるの!?」
「え? あ・・・ああ」
 恥かしい話だが・・・

 言われてはじめて気づいた。

 そーだよな、好きじゃないなら、ヘンに構えば構うほど、良くないよな。
 優しくすればするほど、酷い仕打ちになるんだろう。
 ・・・あかりのこと、可哀相だとか思ってたぜ。
 それこそ、最低な考えだよな。
「わかったぜ、志保・・・ワリィな気ぃ使わせて」
「ヒロ・・・」
「俺は、あかりとの関係を考え直す必要があるみたいだな・・・」

 さて、と言ったものの・・・どうしたもんか。
 好きな女の子が出来てしまった以上、あかりとべたべたするのはまずいよな。
(・・・幼馴染って感覚よりは距離を置いた方が良いのだろうか?)
 だが、あかりはあかりだ、あいつを嫌うなんて出来ない。邪険には扱えないよな、
やっぱ・・・
 ・・・
「そうか・・・」
 そもそも、あいつを女として扱うから軋轢が生じるのであって・・・
 うん、そうだな、男友達ってくらい、さっぱりとした関係になろう!
 おお、我ながらナイスアイデア!!


「と、いうわけで、あかり!」
「う、うん」

「エロビデオ借りに行くぞ!!」

「ええっ!?」
「さ、来い!」
「ちょ、ちょっと待ってよ、浩之ちゃん!」
「なんだなんだ? まさか、はずかしいってのか?」
「あ、当たり前だよぉ〜」
「バカ言え! 男なら誰だってやってる事だぜ?」
「わ、私おんなのこ・・・」
「認めん」
「そ、そんな・・・」
「あかりの好みってなんだ? 外人か? まさかSM・・・」
「ち、ちが―――」
「女子高生か! なるほど、制服に燃えるってワケか?」
「制服って言ったって・・・毎日のように着てるから、燃えようにも・・・」
「キマリだな! よし、レッツ・レンタル!」
「わわっ! ひっぱらないで、浩之ちゃん!」
「金は俺が出すから、お前が借りろよ」
「そ、そんな・・・」
「大丈夫、あの店は女の店員がいないんだぜ? リサーチ済みだ」
「男の人の方が恥かしいよ〜」
「変わったやつだな。まあいい、さ、借りようぜ!」
「う、うぅ・・・不幸だよぉ・・・」



 あかりは、以外にも素人モノを選んだ。



---------------------------------------------------------------
 う〜ん、瑞穂のシリーズは大丈夫なんですか?
 書いてて、いくらなんでもヤバイかな? とか思うんですが・・・

>闘魂秋吉様
>そういや…某所で言ってた痕の真面目な話は?
>もしや…あの地蔵だったのかッ!?

 ・・・半分当り
 ・・・半分はずれ
 というカンジですか・・・

>貸借天様
> ところで、痕長編シリアスが先ではなかったんですか?

 あー、その予定だったんですがぁ・・・
 アレですよね、京極チックって、みんな飽きてるだろーなぁ・・・ 
 とか思いまして。


 えっと、毎回、俺のイカレたSSに感想書いてくださる皆さん。
 ありがとうございます!
 俺も感想書ければいいんですが、いやぁな思い出がありまして・・・
 く、屑ッス!