メカ矢島の逆襲  投稿者:MIO


 本当にメカかどうかは置いといて・・・

「うわぁぁぁぁぁっ!! 神岸さん、俺の女になってくれぇぇぇぇぇぇっ!!!」
「消えて失せろ」
「好きなんだ! ハミ出るほどに好きなんだっ!!」
「私はね、ハミ出るくらい、矢島君が嫌いなの」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」
「泣くかな、普通」
「泣かないッスから、チュウしてください! チュウ!」
「口にドブねずみを突っ込んで欲しいの?」
「神岸さんが、そーいうプレイをお望みならっ!」
「・・・言ったね?」
「あ、いや、その・・・パ、パーティージョークであります!」
「もぉ、いいかげんにして欲しいなぁ」
「俺と付き合ってくれるなら、熟考いたしますです!」
「ちょお厭」
「妹のやじ子が言うんです!! 『お兄ちゃん、ゲホゲホッ、わ、わたし、
死ぬ前に、お兄ちゃんと神岸さんの結婚式が見たいなぁ』って!」
「妹さん、病気なの?」
「ワリと健康っス!」
「・・・」
「・・・」
「正直だねェ」
「男矢島の、三千万ある美点のひとつっスよ! あははははっ!」
「でも、妹さんが病気ってのは、ウソなんだよね?」
「・・・」
「・・・」
「しょ、将来的には、そういうこともありえる可能性が無きにしもあらずかなぁ
〜っと・・・お、おぼろげに思ったり・・・思わなかったり・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
 神岸さんが、鬼子母神の笑みを浮かべつつ叫んだ。

「さぁ、いつもの問答も済んだし・・・有明の海に沈め、矢島!!!」

 神岸さんが、いつものように、カバンを振り上げた。
 角でガツンとやるつもりだ!!
 陽光を弾き、鈍く輝くカバンの角!! アレを毎回食らって、良く陥没しないな
おれの聖なる頭蓋骨はっ!!!
「うりゃあああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」
 振り下ろされるカバン!!
「・・・」
 いつもなら、ここで打ちのめされるところだが・・・
 今日の俺は、ちょっと違った。
 パシッ!
 さっと、左手を上げて、神岸さんの右手首を掴む。
「えっ!?」
 そうやって、振り下ろされたカバンを止めると、そのまま彼女を壁に押し付け
た。
「あ、あれ?」
 困惑している神岸さんに、俺はタメ息を吐いて言う。
「神岸さん、ホントは、避けようと思えば避けれたんスよ、俺は」
「・・・」
「女の子が、あんまり暴力を振るっちゃいけません」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
 あかりさんが、スッと動いた。
 空いた左手で、俺の手首を押さえると、そのままキュッと半身を回転させ、
 バッ
「へ?」
 俺の手をあっさり外し、それどころか俺を押さえつけ、
 ぐいっ! サッ! バッ!!
「あれ? あれ? あれれっ!?」
 あっと言う間に、俺は神岸さんに組み敷かれていた。
「????????」
「えいっ!」
 ギリギリギリギリギリギリギリギリギリッ!!!

「ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!?」


=======================================

 ギブか!?
 矢島! ギブかっ!?
 ギブするかっ!?