いちゃいちゃ 〜Mの誘惑〜 投稿者:MIO
「浩之さぁん」
「あん?」
 マルチの声に、雑誌を読んでいた俺は、顔を上げた。
 見ればマルチは、困ってしまいましたぁ〜、ってな顔でこっちを見ている。
「どうしたんだよ?」
「センサーが壊れてしまったようなんですぅ」
「耳カバーが壊れたぁ?」
「いえ、一応センサーなんですけど・・・」
「で? 耳カバーのどこが壊れたんだ?」
「センサー・・・」
「耳カバー」
「セ、センサァ・・・」
「耳カバー」
「・・・」
「耳カバー」
「・・・うぅ」
 結局、マルチの方が折れた。
「み、耳カバーの内側が歪んでしまったようなんです。こうやってはめようとすると・・・」
 かちっ
「いたたたたたたたたたたっ! 痛いですぅっ!」
 マルチは慌てて、耳カバーをはずした。
「こ、このようにですね、はめようとすると・・・」
「ふむふむ、はめようとすると、痛いわけだな?」
 俺は、マルチから耳カバーを奪い取り―――
 かちっ
「い、い、痛いですっ! は、挟まってます! いたたたたたたとぅわぁっ!」
 ぱっ
「うぅ、とっても痛いんです・・・」
 かちっ
「てててててっ! たたたたたっ! いいいぃぃたぁぁぁいでぇぇぇぇすぅっ!!」
 再び、ぱっと取る。
「ふぇぇ・・・」
 半ベソかいてる。
「痛いか?」
 へろへろのマルチは、何度もコクコクと頷いた。
「・・・も、もうやめてくださ〜い」
「う〜ん、もうちょっとでイケナイ快楽に目覚めそうだったんだがな・・・」
「うぅっ・・・ヒドイぃ・・」

 かちっ

「ててっ! 痛いですっ!! はわわわぁっ!」
「いいぞ」
「はぁ? な、なにがですかぁ〜・・・ててててっ!」