「ふふふっ・・・」 「んだよ突然。気持ち悪いやつだな・・・」 朝、いつものようにあかりと登校していると、突然あかりのやつが、俺の顔を見て笑い 出したのだ。 問いただしてみると、あかりは楽しそうに言った。 「今日見た夢にね、浩之ちゃんと雅史ちゃんが出てきたの・・・それ、思い出しちゃって」 そう言って、再びクスクスと笑う。 なんだかわからないが、よっぽどおもしれぇ夢だったんだろーな。 気になった俺は、聞いてみることにした。 「んで? どんな夢だったんだよ?」 「え?」 「夢だよ夢。どんな夢を見たか、俺に教えろ」 「うん、いいよ」 あかりは笑いながら話し出す。 「裸の浩之ちゃんがうずくまっててね―――」 「え?」 「それでね、雅史ちゃんが、浩之ちゃんのお尻めがけてゴルフクラブを振り下ろすの、『あ はは、ゴルフだゴルフだっ!』って笑いながら・・・、浩之ちゃんは泣いて『やめてくれ、 やめてくれ雅史!』って泣き叫ぶんだけど、雅史ちゃんはぜんぜん取り合わなくて・・・とに かく、すっごく面白かったよ!」 「・・・」 「・・・」 「・・・」 「・・・」 「そ、そうか・・・面白かったか・・・」 「うん! とっても面白かった!」 「・・・」 「・・・」 「もう一度見たいなぁ・・・」 なぜ俺を見る。