すみっこの自己紹介 投稿者:MIO
「ちーっす、藤田浩之っす、ヨロシク」
 俺のテキトーな挨拶に、柏木のキレイなオネーサンは優しく微笑んで、
「長女の柏木千鶴です、よろしくね」
 と言って、俺の手を握った。
 うぅむ、ドキドキだぜ。
「あたしは次女の梓、高校三年だから、浩之の一っコ上だね」
 おう、でかい胸だ。
 ちょっとボーイッシュだけど、美人だな・・・
「あ、四女の初音です」
 可愛いな。
 タレントなんかでも、こんなに可愛い子はなかなかいないぞ。
 それで・・・だ。
「千鶴さん?」
「なんですか?」
「あの、隅っこの暗がりで、こっちをじ〜っと見ているのは・・・誰ですか?」
「三女の楓よ」
「楓ちゃん・・・?」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
 千鶴さんは、無表情でボソリと、
「・・・あの娘、噛むから・・・」
 と言った。
 楓ちゃんは俺を見つめている、俺も見つめ返した。
 しばしの沈黙の後、俺はつぶやく。

「噛まれないように、気をつけます」


 なぜかつづく・・・