アンケートの女 投稿者: MIO
 私、神岸あかりは、アンケートを書いていた。
 聞いた話によると、
 どこかのクラスが、次の文化祭で企画している出し物の、参考にするんだそうだ。
 
 「ええっと・・・、好きな教科、好きな食べ物、好きな音楽、その他の好きなモ
ノ(何でも)・・・?」
 へぇ、結構細かいんだ。
 好きな教科は・・・家庭科かなぁ?
 好きな食べ物・・・好き嫌いなし・・・でいいのかな?
 好きなモノ・・・
 
「・・・・」

 私は、視線を巡らせる。
 お目当ての人物は・・・


「ちょっと藤田君!グーグー寝とらんと、早くアンケート書いてや!」
「うう〜ん・・・」
「ちょっと藤田君!!」
「・・・グフフ、委員長がそんな・・・『だっちゅーの』するなんてぇ・・・うを、
『だっちゅーの光線』までぇ!? ・・・ぐわ、やられたあっ・・・・ムニャ」
「オンドリャ!なんちゅー夢を見とるんじゃいっ!」
 ばきっ!
「ぐはぁっ!」


 鼻血を吹いて、ぶっ飛ぶ浩之ちゃんに、私は嘆息した。
「好きなモノ・・・くま、っと・・・」
 次は、嫌いなもの。
 嫌いな教科、嫌いな食べ物、その他の嫌いなモノ・・・
 私、嫌いなもの、あまりないんだけどなぁ・・・
 とりあえず、嫌いな教科は・・・体育かなぁ?
 嫌いな食べ物・・・・ありません、っと・・・
 嫌いなモノ ・・・
 私は、ちらりと浩之ちゃんを見る。

「レミィ〜!委員長がいじめるーっ!」
「oh!ヒロユキーっ!ベリベリかわいそー!」
「だろだろ、あの凶暴関西機関車女め!」
「ウンウン」
「あのツッコミ専門の、デカパイ・・・・はっ、殺気!?」
「くぉの、アホ藤田ぁ!!」
 ばき
「ぐわっ!」
「トモコ・・・、ぐーで殴っちゃダメダメヨ」
「ええねん!藤田君はこのくらいじゃ死なへん!のーぷろぶれむや!」

 血だまりの中で、ビクビクと痙攣している浩之ちゃんを見て、私は嘆息した。
「嫌いなモノ・・・・・・・」
 ペンを持ったまま、私は少し考える。
 私の嫌いなモノ・・・・・・・・
 嫌いなモノ・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・

「や・じ・ま・っと・・・」

「神岸さぁぁーーーんっ!? そりゃないっスよぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!」


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 MIOから矢島への愛は、とどまることを知らない。
 その切なさは
 事象の地平線へ消えていくロンリーチャップリン。
 LOVE・・・・

 なーんつってよ!
 げらげらげらげらげらげらげらげらっ!!

 やっぱり、ネタにつまった時は、矢島か理緒かはるかだな。