朝、布団からはいでると、まず顔を洗いに洗面所へ向かう。 「おはよう、お母さん、お父さん」 「やあ、おはよう」 「おはよう。ホラ、早く顔を洗いなさい」 「はあい」 鏡の前に立つと寝ぼけた自分の顔がある。 さっと顔を洗って、御手洗いを済ませ、そして朝食。 茶の間では、すでに父が朝食をとっていた。 新聞を読みながら朝食を食べる父は、いつも母に叱られている。 「いただきます」 ご飯味と御味噌汁、焼き魚と漬物。 それなりにオーソドックスな朝食。 平らげると、自分の部屋へもどって、学校へ行く支度。 とりあえず布団を押し入れにしまうと、浴衣を脱いできちんとたたむ。 着慣れた制服を身に纏うと、鏡台の前に座った。 黒髪と黒い瞳、それに、透けるような白い肌。 さあ、支度はこれからが本番だ。 艶やかな黒髪を櫛づけると、ゴムを使って上手くまとめる。 薄化粧もする。発音の練習も、今のうちにやっておく。 最後に、カラーコンタクトとカツラをかぶって出来上がり。 「いってきます」 「いってらっしゃい。車に気をつけるのよ」 「うん、わかってる」 ガラガラとなる戸を開けて、玄関を出る。 庭の松の木に蜘蛛がいた。 「もう、いやだわ」 なんとか蜘蛛の巣をよけて、外に出る。 今日は少し出るのが遅かった。 もしかしたら・・・ そう思って歩いていると、案の定・・・ (あっ浩之だ!) よく見知った背中に、彼女はうれしくなって駆け出した。 彼女は足が速い、浩之の背中はどんどん大きくなった。 あと5メートル・・・、4メートル・・・、3・・2・・1・・ 「グッモーニンッ!ヒロユキッ!!」 「よぉレミィ」 ※偽外人に注意!! ============================================ 私は帰ってきた! おひさしぶりっスMIOっス。 たっぷり休んだし、某にわか書店の連載も終わって、心は羽のよう!!ウフフフフフゥってな! また、お世話になるっス。